俺の声

亮ちゃんのお話
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クラゲ @04kurage

【俺の声】⑦⑥ 「ええよ」 ってみんなが快諾してくれた スタンバイをする 一人ステージの真ん中でスポットライトを浴びる 「この間ラジオで一人の女性のエピソードを聞きました。大好きな人を失くす事。深い悲しみの中で過ごす日々。大好きだった音楽も大好きだった冬も

2014-12-21 23:28:31
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑦⑦ 思い出すだけできっとまだ涙が溢れてくる。そんな彼女のリクエストが雪をくださいでした。彼女にいつか届く様に俺は、俺らは歌うことしか出来ないけれど。でもいつか届くと信じて歌います」 イントロが流れて客席が照らされる 俺はずっと前を向いて歌った

2014-12-21 23:28:33
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑦⑧ “I wish for snow” 願うならきっとあの日に帰りたい 俺も優子さんもきっと今でも願ってしまう でもそれは叶うはずのない願い なのに願わずにはいられないのは 大切な人を失う何ていう経験が早すぎたんや ずっと隣で笑ってくれてるはずの人やから

2014-12-21 23:28:35
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑦⑨ でもきっとだからこそ俺らは出会えたんや コンサートの終わった後の控え室の一室 “30分な” そう言われて入る 「来てくれたんや」 そこには少しパニックになってる優子さんがいた 『あの…私帰らないと…』 「大丈夫。俺らもこの後帰るから」

2014-12-21 23:28:38
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧⓪ 「俺の声届きましたか?」 『あの…はい…』 「俺、優子さんの事が好きです。あの、同情とか同じ境遇だからじゃないで?ほんまに好きです。ってのもおかしいな…えっと…」 『錦戸さん』 「あ、はい…」 『ありがとうございます。大好きだったんです』 「え?」

2014-12-21 23:28:41
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧① 『もうあの人しかいないって。ずっとそう思ってたんです。でもいつの間にかそれが義務みたいになってて…想ってる自分に酔ってたのかな…』 涙を浮かべてる彼女 『でも本当に… 「わかるで。ずっと好きやねん。だってある日突然いなくなられたってさ嫌いになる暇もないよな」

2014-12-24 21:23:15
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧② ゆっくりと頷いた彼女 『もう二度と手に触れることが出来ないから辛いんだって思うんです。そんな時に錦戸さんと出会って。同じ境遇にいるのにそんなのテレビの前じゃわからない』 「そりゃな。プロやし?」 『うん。そう思う今日だってずるいです』

2014-12-24 21:23:19
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧③ 目と目が合って 『前を向くきっかけをいっぱいありがとう』 って言って微笑んだ “そんな素敵な人好きにならない方がおかしい” 何て言うから咄嗟に抱きしめる 『好きです…でも、私なんて…』 「優子さんやからやで。大丈夫。もう公認やで」

2014-12-24 21:23:21
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧④ 部屋の入り口の扉を開けると そこにはメンバーが 「亮!おめでとう!」 「やったやんけ!」 「メリークリスマスやな!」 続々と入って来る 『え?!えっと…』 「優子ちゃん初めてまして」 「めっちゃ可愛いなぁー」 何て言われてパニックな彼女

2014-12-24 21:23:23
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧⑤ 「さぁ、今日も行きますか」 今日は生放送の歌番組 なぁ見てる? 俺は歌う事とかしか出来ひんけど なぁ届いてる? 俺の声 「もしもし?」 『はい。お疲れ様です』 「観てた?」 『え?あ…』 「もーめっちゃ好きアピールカメラにしたのに!」

2014-12-24 21:23:24
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧⑥ 観てないって言うとすごくガッカリした錦戸さん 嘘だよ あんなキラキラな笑顔見せられて ウインクなんてされたら観れないよ でもありがとう あなたの声で導いてくれる未来は きっとこのイルミネーション見たいに輝いているはずだから

2014-12-24 21:23:26
クラゲ @04kurage

【俺の声】⑧⑦ 『早く帰って来てくれないとツリー片付けますよ?』 「あかん!まだライトついてるの見てない!」 『あ!雪!』

2014-12-24 21:23:28
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