- mesuinu_1993
- 2310
- 0
- 0
- 0
01* (Yui)
普段より温かい熱を帯びた彼の手が好きだ。種族は違っても少しその距離が近くなったような気がするからだ。もっと温もりを感じたくて握ろうとしたけれど、口からまた恥ずかしい声が漏れただけだった。目が合う。何を言うでもなく、ただ彼は手を強く握ってくれる。「ルキ、くん」と、必死に名を紡いだ。
2015-02-20 18:33:0502 (Ruki)
どうかな、と自信なさげに見上げてくる瞳が眩しい。馬子にも衣装だなんて思いながら悪くない、と結局いつもの一言。それでもその目に光を湛えたのが分かった。改めて見るその姿は彼女のためだけに全てを誂えたかのようで。「まるでどこかの姫のようだな」遠い過去を思い出したら、思わず本音が漏れた。
2015-02-20 23:29:4603 (Yui)
キスに集中しろと言われるのは覚悟の上で、それでも寄せられた眉と揺れる長い睫毛、心音を早くするような表情が見たくて、口内の感覚に溺れながらも今日も少しだけ目を開く。が。すぐに咎めるように強く吸われ、その時間は終わりを告げた。それを目を開けた彼が楽しんでいるなんてユイはまだ知らない。
2015-02-21 00:32:0904 (Ruki)
ピンクのカップを包み込むように抱えて、美味しいねと彼女は微笑む。その後ありがとうとも。暖まったのかその頬には赤みが差している。なら良かったと返して揃いのカップをテーブルに置く。同じ形の色違い。何だか幸せだね、と彼女はしみじみと呟いた。その肩を抱き寄せると、どこまでも温かかった。
2015-02-21 14:38:3005 (Ruki)
綺麗だねと青く広がるガラス越しの世界に彼女は目を輝かせる。あまりこういった場所に来たことがなかったかのように燥ぐ姿を見て、そうかと返しながら別のことを考えていた。どうすればこの魚たちのように、小さな水槽にいる彼女を、もっと自分だけを求めて見つめてくる存在に出来るだろうか、と。
2015-02-22 00:06:18閉じ込められていることになんて気づかない無邪気なユイちゃんと、それをもっともっとと1人策謀するルキさんとかとてもとても好きです。水族館デートというとても健全な場所すら不健全に変えてしまう感じのルキユイちゃん
2015-02-22 00:09:1106 (Shu)
amabileという指示に譜面を持つ手が止まる。偶然か必然か、思い浮かんだ人物がすぐに声を発する。シュウさん、と控えめながらもどこか甘えるような響き。勿論彼女に自覚はないだろう。待つことが馬鹿げてると思う日がくるなんてな、と笑いながら、請われるより先に何よりも愛らしい唇を奪った。
2015-02-22 00:38:4807 (Ruki)
砂糖菓子のようなキス。陳腐な表現だと思ったが、同時に頭に浮かんだのは彼女の唇の感触だった。活字から目を上げると、何か言いたげな視線に出会う。考えていたことは同じ。しかし自身の気持ちを抑えてルキは問う。どうした、と。その方がより彼女は美味しくなるからだと知っていたからに他ならない。
2015-02-22 00:22:44同じようなシチュをルキユイちゃんとシュウユイちゃんで。行動をいつまでも「待つ」だけだったシュウさんが待てないってユイちゃんを自分から求めるようなのすごく萌える
2015-02-22 00:41:1508* (Ruki)
母音だけを紡ぎ続けていた彼女が震える手を伸ばしてくる。構わずに穿つと一瞬動きは止まるものの、諦めようとはしない。その必死さは可笑しくて、しかし悪くない。三度目の挑戦で背が捕まる。回された手。目の前の花は安堵したように綻んだ。これを許すのは彼女だけだというのは彼の小さな秘密だった。
2015-02-22 01:44:33ルキさんがアクティビティ中に相手が自分を抱きしめてくるのを許してしまったのがユイちゃんだけっていう感じのいいなって。誰かを抱きしめる心地よさは知っていても抱きしめられる心地よさに溺れられるのは信じているユイちゃんだけなんじゃないかと勝手に思ってる
2015-02-22 01:47:4709 (Ruki)
にゃーんと鳴く生き物に彼女が話しかけると、ふいとそれは横を向いてしまう。落胆した彼女はやはり犬だなと思う。否、犬にしておきたいのだ、犬なら鎖で繋いでおける。不意にルキくんと彼女も鳴いた。隣を手で示すと彼女は嬉しそうに寄ってきた。耳と尻尾があるような気がして思わず瞬きしてしまった。
2015-02-22 19:52:29