The Elder Scrolls V: Skyrim シュトラール放浪譚（13）

いかちゃん @ikachan77_game

第四紀202年暁星の月24日の昼過ぎまで、「シルバードリフトの隠れ家」のアイテムを持ち帰ったり、それをファルクリースへ売払う等した。落ち着いたところで、今度はウィンドヘルムの東方に位置する山の中にある「ボエシアの祠」を調べる為、レイクビュー邸を出発することにした。 #skyrim

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夕方に宿屋「ナイトゲート」へ着くと、今晩はここで一泊してからウィンドヘルムを目指すことにした。そこで店主のハドリングに何か噂話を聞いていないかと尋ねてみることにした。ウィンドヘルムを訪ねるのは今回が初めてなので、その辺の情報でも得られれば好都合である。 #skyrim

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ところが、ハドリングよりもたらされた情報には期待以上の価値があった。それは、ウインドヘルムのアベンタス・アレティノという若者が闇の一党と接触しようとして黒き聖餐をおこなっているとのことだった。まさかここに来て闇の一党に関する手掛かりを得られるとは思いもしなかった。 #skyrim

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黒き聖餐とは何のことであるのかは分からないけれど、これまで散々に苦しめられてきた暗殺者の関係者に近づけるチャンスである。何としてでもウィンドヘルムに向かわなければならない。第四紀202年暁星の月25日未明、宿屋「ナイトゲート」の裏手にある街道を東へ向かった。 #skyrim

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暫くすると北東と南東の分かれ道に差し掛かり、南東の道を選ぶ。ここからは下り坂が続き、「アンガの工場」（Anga's Mill）を素通りしたところ、ヨルグリム川（River Yorgrim）に架かる橋が見えてきた。このまま河岸に沿って東へ進めばウィンドヘルムである。 #skyrim

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最初は橋を渡らずにそのまま東へ進んでみたものの、ウィンドヘルムの城砦へと続く橋の下に着いてしまった。この辺りに入口は無い。向こう岸から橋を渡って入るしかないようだ。「アンガの工場」まで引返すと、その近くにある橋を渡って対岸へ移った。 #skyrim

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再び東進して「ウィンドヘルム馬屋」（Windhelm Stables）を見つけると、その傍にある橋を渡って「ウィンドヘルム」（Windhelm）に到着した。入門したところ、目の前で男性２人とダークエルフの女性１人が諍いを始めていた。 #skyrim

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ダークエルフの女性がストームクロークに協力することを拒んでいることから、帝国軍のスパイではないかと疑われているようだ。男性２人は彼女を脅した後、その場を去って行った。１人になった彼女は一部始終を見ていた私達に気がつくと、彼等と同様に猜疑の目で睨みつけてきた。 #skyrim

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彼等とは違うと慌てて否定したところ、彼女の態度は軟化した。彼女の名はスヴァリス・アセロン。話を伺ったところ、ノルドはダークエルフやアルゴニアンを嫌っていることから、彼女も目の敵にされているらしい。全てのノルドが同じ考えであるとは思わないけれど、口には出さなかった。 #skyrim

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特にロルフという人物が最悪らしい。先程の男性２人の内の１人が彼なのだろう。スヴァリス・アセロンは私に不平不満をぶつけたことで少し気が紛れたようだ。彼女と別れると、まずは宿屋を見つけることにした。…といっても、宿屋は門の正面に建っていた。 #skyrim

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「キャンドルハース・ホール」という名の宿屋らしい。店内へ入り、店主である夜明けのエルダへ声を掛け、部屋を借りるついでに店名の由来について確認したところ、今から１６３年前、元々ここはヴンドヘイムという名の戦士の家だったらしい。 #skyrim

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しかし彼は戦死し、その息子のデロクトが彼の栄誉を称えてキャンドルを灯したことから、後に現在の店名となったそうだ。２階の火床の上にあるキャンドルがまさしくそれで、１６３年経った今でも何故か燃え続けているらしく、その理由については誰も分からないとのことだった。 #skyrim

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さて、部屋を借りたところで今度はアベンタス・アレティノの居場所を捜すことにした。宿屋を出て正門まで戻り東へ。北へ向かう２本目の路地を進んだところ、アベンタス・アレティノの噂話をしているダークエルフの女性とノルドの少年がいた。柱の物陰に隠れて聞き耳を立ててみた。 #skyrim

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グリムヴァーという名の少年は、アベンタスが黒き聖餐をおこなって闇の一党を呼び出そうとしているのではないかと、ダークエルフの女性に問い質しているようだった。女性の方は話をはぐらかそうとするも、少年がアベンタスの家へ押し掛ける振りをした為、慌てて止めたようだ。 #skyrim

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ダークエルフの女性は観念してグリムヴァーの言う通りであることを認めるも、今のアベンタスは危険な存在であることを説明し、それに納得した少年はその場から離れて行った。彼女ならアベンタスについて他にも何かを知っていそうだ。詳しく話を聞かせてもらうことにした。 #skyrim

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ダークエルフの女性イデサ・サドリに拠ると、アベンタスは最近、母親を亡くして孤児院へ送られたものの、何故か彼は戻ってきた。するとそれからは奇妙な詠唱を聞くようになったらしい。それが闇の一党と接触する為の儀式「黒き聖餐」ではないか、とのことだった。 #skyrim

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先程の少年にも話を伺いたい。イデサ・サドリと別れ、彼を追い駆けた。彼はグリムヴァー・クルーエル・シーという名で、父のトルステンはホリーフロストという農園を持つ富豪らしい。声を掛けたのはよいけれど、アベンタス・アレティノの件については既に関心を失っているようだった。 #skyrim

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もしかすると、噂話は事実であるとの確証を得られたことで満足したのかもしれない。もう少し話を聞けるものと思っていただけに拍子抜けしていたところ、１人の少女がこちらへ駆け寄って来た。ソフィという名の少女は、私に向かって花を買ってくれないかと声を掛けてきた。 #skyrim

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花籠の中を覗いたところ、何処でも手に入るような花ばかりではあったものの、無下に断るのも可哀想だったことから、数輪を買い取ることにした。何か訳有りだと思い、両親はどうしているのかと尋ねたところ、二人とも既に死んでしまっているとのことだった。 #skyrim

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母は今よりも幼い頃に亡くなり、ストームクロークの兵士だった父はウィンドヘルムを発ったまま帰って来なかったらしい。彼女の悲惨な生い立ちは、養女のルシアと重なる。ルシアの場合は母を失った後、親族から農場を追い出されてしまい、物乞いをすることで食い繋いできた。 #skyrim

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とても花売りだけで生計を立てられるとは思えない。ただウィンドヘルムの社会制度なのかどうかは分からないけれど、アベンタス・アレティノのように孤児院へ送られる場合もあるようなので、何れは彼女もそうなるだろう。少し気掛かりではあるけれど、来た道を引き返すことにした。 #skyrim

いかちゃん @ikachan77_game

アベンタス・アレティノの家は、先程までイデサ・サドリとグリムヴァーが立ち話をしていた場所の真上に建っていた。路地の上を跨ぐような構造になっており、ホワイトランにある自宅（ブリーズホーム）よりも立派だった。扉には鍵が掛かっており、開錠しなければ入れそうにない。 #skyrim

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そうなると、こっそり忍び込むしかないようだ。だが今はまずい。もう少し日が暮れてからでないと、ピッキングしているところを周囲に見られるかもしれない。住民や衛兵に見つかってしまうと面倒だ。一旦、「キャンドルハース・ホール」へ戻ることにした。 #skyrim

いかちゃん @ikachan77_game

宿屋には数人の従業員や客人がいるようなので、彼等に声を掛けて情報収集することにした。まずは１階で料理鍋をかき回しているスザンナという女性に話し掛けた。彼女は悪しきスザンナという異名で呼ばれているようだが、そんな異名を微塵も感じさせない穏やかな話し振りだった。 #skyrim