更新 2018年1月20日作成 2015年3月7日

140字小噺のようなもの

創作

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カップラーメンの麺が伸びている。それを視界に入れもせず、私は電子の海を泳いだ。見知らぬ誰かから生まれた情報が泳いでる。人の子だと忘れるほどに洗練されたそれ。息をしているように人間臭いそれ。今日も一通り泳ぎ回った後、冷え切って伸びきって、カップの中で飽和したラーメンに口をつけた。

2015-01-09 08:45:28

もうすぐ出て行くこの街が、いる間から少しずつ風景が変わっていく。私を待ってくれないまま、この街はゆっくり息をするように歩く。思い出が褪せる暇なく塗り替えられて行くのが、私は寂しくて、悲しくて、嬉しくて、羨ましかった。田舎で生きたかった。私の記憶と褪せる場所を故郷と呼びたかった。

2015-01-02 13:55:51

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