デザイナーはどこへ向かうのか。

@kur さんとのやりとりが楽しかったので、まとめてみました。
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Fumiya Yamamoto @fumya

@kur 同じようなものと考えてます。ウェブデザインの領域は歴史が浅いことに加え、SNSの発達などの影響で馴れ合いのコミュニケーションが進んでしまい、批評リテラシーが低いのではないかと。でも、ダメなものをダメと言い、反論があれば反論するっていう文化は必要だし、健全だと思うんです。

2015-03-20 17:12:08
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya それはもっともだと思います。もしかしたら課題は、いかにして批評をデザインプロセスの中に組み込むか、教育プロセスの中に組み込むかかもしれません。これは想像ですが、美大と違って講評が文化として定着してないから、反発されたり、受け入れられないことも多いんじゃないですか?

2015-03-20 17:17:07
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya あと、お金払ってデザイン面ブラッシュアップしてくださいって専門家に依頼することはあっても、批評してくださいってのはあんまり聞いたことない気がします。これではデザイナー、育たないよなー、とも。

2015-03-20 17:18:31
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur 結構大きな話になってしまうんですが、ダメなものにダメと言える空気をつくらないといけないと思うんです。馬鹿には馬鹿と。ネットはそれが非常にしづらいですよね。でもそうしないといつまで経っても馬鹿がうるさい社会のまま過ごすことになってしまうなぁと。

2015-03-20 23:08:53
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya ダメなものにダメと自由に言うことが、世の中のデザインのレベルの底上げになるんでしょうか?例えば食べログではみんな、ダメなものにダメと自由に言ってますけど、まずい店はまずいままですよね。批評したところでそれを受け入れられなければ意味がないと思うんですよねー。

2015-03-20 23:51:52
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya ふと思ったのは、科学界隈だと、ピアレビューの仕組みがわりとうまく動いてる気がするので、デザインにおいてもこう言うのをうまく取り入れることが出来ると良いかもですねぇ。ただこの場合、それに参加する人達のレベルはあがっても、ボトム層の底上げにはなりませんが…。

2015-03-22 00:24:45
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur やっぱりまずはインテリを増やさないといけないですよね。ネット界隈ってほんと「実用性」とか「即戦力」とかに取り憑かれてると思うんです。だから思考停止してしまう。なので、そこに対して否を突きつける人が増えないとなぁと。

2015-03-22 00:31:29
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya 実際のビジネスだとそういう方面に行くのは仕方ないんじゃないですかねぇ。そういうのしないと、じゃぁどうやって食べていくの?っていう現実的な問題もアリますし。

2015-03-22 01:04:04
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur 「じゃあどうやって食べていくの?」という話についてのぼくからの回答は、「知ったことじゃない」という一言に尽きます。それは各々が勝手にやればいいし、むしろそれぞれ事情が違うんだから勝手にやるべきごとじゃないかと。ぼくはいつもビジネスを超えた話をしたいんですよね。

2015-03-22 08:55:24
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya その場合、疑問なんですが、デザインをユーザ価値、ビジネス価値で評価しないとすると、デザインの良し悪しを評価する軸ってどこになるんでしょう?

2015-03-23 00:41:18
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur これはぼくが「デザイン」という言葉をかなり広義に使っているからなのですが(フルッサーのデザイン哲学や、ベルクソンのホモ・ファーベル論を参照しています)、評価というよりも、自己承認の方が大きいかもしれません。もしくは、後時代の方々がどう評価するか、とか。

2015-03-23 09:18:45
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya なるほど僕は問題解決としてのデザインの事を前提に考えていました。ところで自己承認が目的ということは @fumya さんの言う批評でのポイントは、美大での講評と同様に「そのデザインであなたの考えや、やりたいことを十分に実現できるのか?」を問うかたちになるんでしょうか?

2015-03-23 09:52:06
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur 社会的意義を問うというか、社会へのコミットメントを確認するということかもしれないですね。ただ、そうは言っても自己承認もなかなか難しいと思うので、周りが消費以外の観点で承認できるといいのかなぁと。まぁここまで広義に扱うとヤンキーたちに批判されるのですが。。。

2015-03-23 09:56:32
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya 社会的意義やコミットメントを問うと、それは結局、問題を解決しているか、価値を提供しているかで判断するってことになっちゃいません?多分@fumyaさんの中では明確に違うんだろうけど、そこのところがいまいちわからなくて。

2015-03-23 09:59:40
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur あ、なるほどなるほど。それで言うと、解決しているかどうかはそんなに大事にしていなくて、マインドセットを大事にしていると思ってもらえれば良いかと。要は、社会にアンガジェする意識があるかどうか、その熱量への問いかけです。

2015-03-23 10:04:49
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya 解決してないけどマインドセットを持っているってのがあり得るんでしょうか。例えば、地球温暖化って言う課題があって、そこに対して解決したいという思いがある。だけどデザインでまったく解決していない。それにどういった意味があるのか、ちょっと良くわからないのですが。

2015-03-23 18:07:45
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur むしろちょっと質問なのですが、@kur さんが評価を求めたがる理由はどこにあるのでしょうか?ぼくは、結果とか評価とは違う次元の哲学的観点で話をしているつもりだったので、そこがズレているのかなぁと。

2015-03-24 23:35:32
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya 僕はすべてのデザイナーは、何らかの尺度で良い物を作りたい、もしくは作らないといけない考えていると思っています。そしてそのためには評価が必須ですよね?と言うか@fumyaさんが取り組んでいる批評も、評価のためのひとつの手法だと思ってるのですが違うのですか?

2015-03-24 23:42:04
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur ぼくが大事にしたいのはデザイナー自らの倫理観であって、客観的評価は重要視していないです。ただ、そういうインテリなデザイナーが少ないので、批評などの活動によってデザイナーのデザインリテラシーを高めたいと思っているという感じですね。

2015-03-24 23:57:41
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur 批評する対象としては、アウトプットとその背景の思想があると思います。そのアウトプットは、モノでもサービスでも組織でも、何でも構わないです。

2015-03-25 00:00:41
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya 「デザイナーの倫理観」という言葉、 @fumya の考えるデザインを捉える上で大事なポイントとなりそうなので、よかったら具体的な例をあげて教えてもらえませんか?僕のような非インテリにもわかるように。

2015-03-25 07:10:25
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur 一言で言うと、「インテリであること」だと思っています。歴史を理解している、知的好奇心がある、社会的責任を負っている、論理的思考ができる、対話ができる、マクロな視点がある、など。単なるセカイ系の意識高い系ではなく、知識人層としてのデザイナーが増えるといいと思っています。

2015-03-25 12:31:46
木浦 幹雄 / KIURA Mikio @ANKR DESIGN @kur

@fumya よくわからないのですが、デザイン成果物を見て、デザイナーがインテリであるかどうかを議論するのが批評と言うことですか?

2015-03-25 15:14:35
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur いや、そうではないです。批評は考えることをやめないための活動の一つです。今や多くの人は短絡的に成果物や結果や評価を求めます。デザイナーもその社会の中で具体的なアウトプットを求められています。ですが、デザイナーの活動は具体的なアウトプットだけではないはずです。(続く)

2015-03-25 16:15:44
Fumiya Yamamoto @fumya

@kur (続き)ぼくは、抽象論を語ることができるデザイナーを増やしたいというだけです。抽象的ということは長期的ということです。その抽象的な議論の場として、批評の場をつくっています。対象は具体的なアウトプットでも、言動でも、垣間見える思想でも、なんでも構いません。(さらに続く)

2015-03-25 16:21:29