水俣病・原爆症認定訴訟やチェルノブイリ等の教訓から 自分用メモ

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りりべ @fukukittykobe

【尾藤廣喜弁護士講演(要旨)】(4/29水俣病・原爆症認定訴訟に学ぶつどい)shienkyoto.exblog.jp/22354571/  から。

2015-06-13 10:40:57
りりべ @fukukittykobe

(4月29日に、水俣病京都訴訟弁護団事務局長、原爆症認定集団訴訟全国弁護団副団長の尾藤廣喜弁護士を招いて、「水俣病・原爆症認定訴訟に学ぶつどい」を開催しました。尾藤弁護士の講演(要旨)を掲載します。原発賠償訴訟にとっても、極めて示唆に富む内容です。)

2015-06-13 10:42:17
りりべ @fukukittykobe

水俣病被害と福島原発事故の被害とは、被害が広範囲にわたる点をはじめ多くの共通点がある。 国と東電は水俣病の教訓を最大限生かしている。というか悪用している。これに対して、被害者側は、残念ながらこの教訓に学んでいないし、有効な対策も打てていない。

2015-06-13 10:44:27
りりべ @fukukittykobe

水俣病被害は初期対応を誤ったために(というより、初期の有効な対応を意図的にサボタージュしたために)、被害が拡大した。工場からの排水を止めて工場内で循環させて処理していれば、あれだけの被害者は出なかった。

2015-06-13 10:45:58
りりべ @fukukittykobe

しかし当時は経費がかかるので、また、影響が全国の同種工場に及びかねないので、通産省(当時)は「工場排水は絶対に止めない」と決めた。「原発は絶対に廃炉にしない」というのも同じで、資本の論理だ。

2015-06-13 10:46:51
りりべ @fukukittykobe

国は今、福島原発事故の被害を最小限に評価し、強引に帰還政策を進めている。これは、安全が確認できたからではなく、補償の金額削減というそろばん勘定で決めている。また、そうしないと全国の原発の再稼働ができないからだ。

2015-06-13 10:47:47
りりべ @fukukittykobe

しかし、原発被害の発生原因を元から絶つには廃炉しかないし、そのためには、エネルギー政策の根本的転換が必要だ。

2015-06-13 10:48:32
りりべ @fukukittykobe

十分な被害防止対策をしたかのごとく装い、当面の批判をかわすというのも同じ手法だ。水俣では「世界最高水準のサイクレータ(汚染除去装置)を設置したので安全」だと宣伝した。

2015-06-13 10:49:31
りりべ @fukukittykobe

しかしこの装置は、実は原因物質の除去には何の役にもたたない代物だった。福島では早々と「収束宣言」(野田首相)をし、「汚染水は湾内で完全にブロックされている」(安倍首相)などと言って世界を欺いている。

2015-06-13 10:50:28
りりべ @fukukittykobe

被害の全貌調査を意図的にサボタージュしていることも共通している。水俣病では、熊本県は当初、「一斉検診はする必要がない、あやしい人は審査会に出すよう門戸が開かれている」として一斉検診を行わなかった。

2015-06-13 10:51:37
りりべ @fukukittykobe

そして水俣病が公害病として認定された後、公式発見されてから15年も経った1971年(昭和46年)から1974年(昭和49年)にかけてやっと住民検診を行ったが、症状を狭く限定したうえ、水俣病とされた人についても何の措置も積極的にとらなかったので、全くその結果は生かされなかった。

2015-06-13 10:53:03
りりべ @fukukittykobe

福島でも早期に住民の一斉検診と長期間にわたる継続的検診を実施させなくてはいけない。そして、その際、データの共有化と公開が必要だ。

2015-06-13 10:53:50
りりべ @fukukittykobe

被害回復の妨害という点でも同じだ。水俣では生活困窮につけこんで、後日加害企業チッソの加害性が明らかになっても追加補償要求をしないことを盛り込んだ「見舞金契約」を結ばせたり、千種委員会という「第三者機関」をつくって正当な補償要求を抑え込んだ。

2015-06-13 10:54:49
りりべ @fukukittykobe

国は福島でもADR(原子力損害賠償紛争解決センター)に同じような役割を果たさせようとしている。ただ福島では、ADRの調停を受け入れたら裁判はできないという方式を採らせていないので、その点は水俣の経験が生かされている。

2015-06-13 10:55:50
りりべ @fukukittykobe

水俣では、被害の補償について、対象地域を限定し、水俣病の病像(ある病気を特徴づける症状)を感覚障害、運動失調、求心性視野狭窄、聴力障害などの典型症状の組み合わせがあることに限定し、被害救済の範囲を狭めた。それによってチッソの責任を限定した。

2015-06-13 10:56:48
りりべ @fukukittykobe

福島でも放射線による被害を限定し、地域を限定している。低線量被曝による被害を認めていない。「専門家」の一部は、「科学的根拠がない」として因果関係を否定し、被害救済を妨害する。

2015-06-13 10:57:46
りりべ @fukukittykobe

水俣の場合は、原田正純先生が疫学をもとに因果関係を立証された。例えば、がんの病巣に放射線が原因であるなどと書いてあるわけがない。被害の救済のために因果関係を証明するには疫学が重要だ。

2015-06-13 10:58:39
りりべ @fukukittykobe

因果関係がわからない症状については、放置するのではなく、疫学的観点からの悉皆調査と長期観察が絶対に必要である。

2015-06-13 10:59:22
りりべ @fukukittykobe

次に、原爆症認定問題と福島原発事故の関係について述べたい。

2015-06-13 11:00:22
りりべ @fukukittykobe

原爆症では、かつて放射線被害の認定の範囲を爆心地から2㌔以内に限定した。これは、同心円的ではない放射線被曝の特性を無視し、しかも残留放射線や内部被曝の影響を無視するものだ。福島でも、「計画的避難区域」外の放射線被害を認めようとしない。

2015-06-13 11:01:46
りりべ @fukukittykobe

原爆症では駐留軍による報道規制が敷かれ、マスコミ報道はもとより、医者は被爆の実態や診療内容を公表することを事実上禁止された。

2015-06-13 11:03:54
りりべ @fukukittykobe

その上で駐留軍関係者は、1945年9月6日東京で記者会見を行い、「広島・長崎では、死ぬべき者は死んでしまい、9月上旬現在において、原爆放射能で苦しんでいる者は皆無だ」という声明を発表した。

2015-06-13 11:05:26
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