本格ミステリにおけるロジック

ヒサオ @hisao_t

法月綸太郎は「死刑囚パズル」と「ヒュドラ第十の首」がある以上、ロジック派に入れたい。

根倉野蜜柑 @necrano_mican

大学の文研の一部好事家でミステリ読書会でした。有栖川有栖でした。月光ゲームでした。ダイイングメッセージとかロジックとか。おつかれさまでした。

根倉野蜜柑 @necrano_mican

「月光ゲーム Yebisuの悲劇'10」

根倉野蜜柑 @necrano_mican

TLでもロジックの話題だったのだなぁ

MAQ @junk_land

本格ミステリのロジックには、アクロバティックなロジックと、エレガントなロジックという二つの方向性があると思います。前者は一般に「論理のアクロバット」といわれるタイプのそれで、作家で言えばチェスタトンや都筑道夫に代表される。謎解きロジックそれ自体でサプライズを演出するタイプですね。

MAQ @junk_land

これに対し「エレガントなロジック」というのは、謎解き論理それ自体の緻密さ、精密さ、隙の無さ、ひいては納得度の高さを売りにするもの。精密でありながら軽やかでスマートなほどカッコいー＝エレガントさが高まるという仕組みです。作家で言えばクイーンや氷川さんということになりましょうか。

MAQ @junk_land

失礼、有栖川さん法月さんも基本、エレガント方向ですね。

MAQ @junk_land

もちろん全てのパズラーがアクロバティック方向とエレガント方向の２つにきっぱり分けられるということではなく、作家ごと作品ごとにいろいろな位置に分布している。また、非常に大雑把なことを言えば、短編はアクロバティック方向に向いており、エレガント方向は長編が向いている。ような気がします。

あきあき @akiaki_h

@hisao_t 反応ありがとうございます。前者を表すのに一応「逆説」とか「妄想推理」というワードはありますけど、一般的とは言えないですよね…

MAQ @junk_land

さらに大雑把なことを言えば、アクロバティック方向の作品は、ロジックそれ自体の面白さを売りにしているにもかかわらず、ロジック派に分類されることが少ない、ということもいえるかも。それはおそらく、この派のロジックが意外性に富んでいて面白いにも関わらず、論理的とは言いにくいからでしょう。

MAQ @junk_land

謎解きロジックの面白さ、ということについては、当方の年来のテーマと申しますか、ずーっと考えているのでありまして。たとえばエレガント方向の謎解きにおいても、そのロジック自体を面白く見せるテクニックというのは確実にあるはずで。たとえばクイーンの『オランダ靴』を例にとりますならば……

氷川透 @toru_hikawa

全然、無理矢理じゃないと思います。ごく自然では（笑）。 RT @K_misa_maguro 石持浅海……をさっきのメンバーに入れるのはなんか違う気はしますが、性質は違っていても論理に見所があるという点で「ロジック派」と言えるのでは。無理矢理？

氷川透 @toru_hikawa

「死刑囚パズル」の何が凄いって、「『Ｘ』、『Ｙ』に比して日本では不当に評価の低い『Ｚ』の再評価」をみごとなパズルでやってしまったこと。 RT @hisao_t 法月綸太郎は「死刑囚パズル」と「ヒュドラ第十の首」がある以上、ロジック派に入れたい。

ヒサオ @hisao_t

@toru_hikawa トリック、ロジック、プロット、全方向に均等に力を注がれ、どこからつつかれても決して揺るがない恐ろしいまでのバランス感覚を保持している点にこそ、「死刑囚パズル」のすごさがあると僕は考えます。

氷川透 @toru_hikawa

同意です。 RT @hisao_t @toru_hikawa トリック、ロジック、プロット、全方向に均等に力を注がれ、どこからつつかれても決して揺るがない恐ろしいまでのバランス感覚を保持している点にこそ、「死刑囚パズル」のすごさがあると僕は考えます。