@inbook_jp <978-4163695808,51>この小説(羊をめぐる冒険)を書き上げたとき、自分なりの小説スタイルを作りあげることができたという手応えがあった。…「これなら、この先も小説家としてやっていけるだろう」という見通しも生まれた。
2010-12-12 18:15:45@inbook_jp <978-4163695808,52>『羊をめぐる冒険』は…編集部にはまったく気に入られず、ずいぶん冷遇されたという記憶がある。…でも読者はこの作品を熱く歓迎してくれたし、僕にとってはそれがいちばんうれしいことだった。
2010-12-12 18:16:15@inbook_jp <978-4163695808,95>ある種のプロセスは何をもってしても変更を受け付けない。そして、どうしても共存しなくてはならないとしたら、僕らにできるのは、執拗な反復によって自分を変更させ(あるいは歪ませ)、自らの人格の一部としてとりこんでいくことだけだ
2010-12-12 18:21:11@inbook_jp <978-4163695808,103>走り続けるための理由はほんの少ししかないけど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはある。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては磨き続けること
2010-12-12 18:22:18@inbook_jp <978-4163695808,107>(小説家に必要な資質は才能、集中力、持続力)(集中力と持続力)は才能の場合とは違って、トレーニングによって後天的に獲得しその資質を向上させることができる。この作業にはもちろん我慢が必要であるが、それだけの見返りはある。
2010-12-12 18:24:06@inbook_jp <978-4163695808,108>思うのだが、たとえ豊かな才能があったとしても…、もし(たとえば)虫歯がひどく痛み続けていたら、その作家はたぶん何も書けないのではないか。…集中力がなければ何も達成できないというのは、そういう意味においてである。
2010-12-12 18:24:39@inbook_jp <978-4163695808,152>どんなに走るスピードが落ちたとしても歩くわけにはいかない。それがルールだ。もし自分で決めたルールを一度でも破ったら、この先更にたくさんのルールを破るだろうし、そうなったら、このレースを完走することはむずかしくなる。
2010-12-12 18:31:23