和田/例えば離島に漁民に偽装した外国の武装兵士が上陸したと仮定して、 武力攻撃と認定できず治安出動や海上警備行動として自衛隊が出動する可能性がある。 自衛隊には警察権行使としての武器使用となり対処できない可能性がある。
2015-07-29 18:24:39明確な武力攻撃が認定できない場合でも武器使用権限を国際標準に合わせる必要があるのではないか。 政府の案にはここが抜けている。領域警備法で提案したがどう考えるか。
2015-07-29 18:24:43中谷/政府は離島などに対する不法上陸の事案における対処について閣議決定をした。 警察機関では対処できない時には自衛隊に海上警備行動や治安出動が出来るようにした。 だが正当防衛の案件である急迫不正の侵害が認められる時には自衛官は相手の攻撃を待たず危害射撃を行うことができる。
2015-07-29 18:24:57治安出動においては殺傷力の高い武器を所有していたものが侵入し、武器を使用するなどした場合で通常の治安出動で鎮圧できない場合は 合理的に必要と判断される限度において武器の使用は可能。 現行法においてもこれは認められているので、自衛隊は十分に対処できると考えている
2015-07-29 18:25:04和田/判断に迷う場合があるのでは。 自衛隊は国際法では軍隊である。基本的に軍隊の運用基準で武器使用権限を使う事ができれば適切に対処できると思う。
2015-07-29 18:25:29海上警備行動が発令すると海上保安庁法が適用されることになるが、 その時日本の領海において無害でない航行を行う外国の軍艦は適用外となる。 とするとなんらかの侵害を行おうとする敵国の軍艦に対し武器使用、警告射撃も出来ないことになるのでは。
2015-07-29 18:25:41中谷/領海及び内水での国際法上の無害通航に該当しない航行を行う外国軍艦の対処について閣議決定をした。 海上における人命、財産の保護、治安の維持のため特別な必要がある場合は自衛隊に海上警備行動を発令することとした。
2015-07-29 18:26:20一般論として国際法上、外国軍艦、航船が我が国の領海内においても、管轄権からの免除を有している。 これらの船舶に対し自衛隊は93条3項に基づき武器は使用できない。
2015-07-29 18:26:28しかし船舶が不法に発砲や体当たりを行い船舶に危害を及ぼした場合は排除するため海上警備行動を発令する状況下なら武器が使える。 軍艦による侵害行為が我が国に対する外部からの武力攻撃とした場合は防衛出動として対処する。 なので現行法においても十分な武器使用権限が与えられている。
2015-07-29 18:26:32和田/海上警備行動で駄目なら防衛出動であれば、その都度判断があるが、最低限でも1分ほどは判断に時間を要する。 しかしその1分で相手からの攻撃を受けてしまうことは十分ありうるので、自衛隊が初期の段階から対応できるようにするべき。
2015-07-29 18:26:43南シナ海について。「近くは抑制的、遠くは現実的」といっている党があるがナンセンス。 速度マッハ10のミサイルを中国は開発しているが、これは南シナ海から十数分、インド洋からでも廿数分で日本にくる。
2015-07-29 18:27:07遠くだから抑制的でよいというわけではなく、遠くも対処できなければならない。 南シナ海は制海権、制空権が中国に取られると大変なことになる。中国が原子力潜水艦による安定した攻撃能力を身につけることになるため。
2015-07-29 18:27:12東シナ海は水深が浅い部分200mが多く探知しやすいが、南シナ海は水深が2000mを超えていて十分な深さがあり探知しづらくなる。 中国がここをとればアメリカや日本への攻撃を可能とし圧力を強めることが予想できる。
2015-07-29 18:28:02中谷/中国は南シナ海の埋め立て地において軍事利用を認めると公言した。 軍事施設を建設をすることがあるだろうが、この場合は一般的には海警、海軍、空軍の南シナ海におけるプレゼンスを増大する可能性がある。 それが南シナ海の中国の接近阻止、領域拒否の向上につながる可能性がある。
2015-07-29 18:28:09中国は現在潜水艦発射弾道ミサイル、JL2を搭載するための原子力潜水艦を配備を進めていると考えられるが これらが南シナ海で運用された場合、水深が深いという特性と相まって安定的な核抑止パトロールが可能となり 中国の戦略核戦力の向上につながる可能性がある。
2015-07-29 18:28:31和田/南シナ海において機雷が撒かれた場合、迂回して対処しないとしているが 中国が機雷を撒くということは潜水艦での攻撃を有力とするわけで、 日本や米国、ASEANにとっても軍事上も経済上も死活問題。 そして日本の機雷回収能力は世界一。なので日本が行うべきことである。
2015-07-29 18:29:19中谷/南シナ海で機雷掃海をいかなる場合も行わないのかとしているが、特定の国名を上げた上での仮定の話なので答えかねる。 一般論として言うならば停戦の合意が未だなされておらず機雷が遺棄されたものと認められない段階では、自衛隊法84条の2に基いて除去は出来ない。
2015-07-29 18:29:29しかし遺棄された機雷など外国による武力攻撃の一環として敷設されたものではない機雷を除去することは、敷設した国への武力行使ではないので可能。 容易に事態が認定できるものではない。実際に発生した場合は政府が判断をする。
2015-07-29 18:29:33和田/他国領域内での機雷掃海はホルムズ海峡のみとしていたが、南シナ海において同じような状況であれば機雷掃海は行わないということか。
2015-07-29 18:29:44安倍/ホルムズ海峡については海外における派兵が禁止されている中における領海内での国際法上の集団的自衛権の行使にあたる例外的な例。 しかしどの場所であろうと、例えば日本の周りで機雷封鎖されれば三要件にあたる。
2015-07-29 18:30:09ホルムズ海峡も抑えられれば問題なのであれば該当する。 南シナ海については迂回も可能で想定しづらいとしている。だが基本は三要件に当てはまれば対応することになる。
2015-07-29 18:30:12和田/ミサイルに対する防衛力について。 日本はPAC3の36セット、イージス艦が6隻で対策している。 だが中国が全面攻撃をしかけてきた場合は数百発のミサイルが飛んでくることになるので到底対応できない。 最大の抑止力というのは相手の領土に確実に反撃できることだと思っている。
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