ペイルホース死す! #5(実況なし)

ダイハードテイルズ出版局・本兌有によるツイッター連載小説"ペイルホース死す!"より @diehardtalesによる#5のまとめ(実況なし) #1 http://togetter.com/li/783878 #2 http://togetter.com/li/785219 #3 http://togetter.com/li/791349 続きを読む
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ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

■「貴方は光芒騎士の地位にある者を明確に害そうとしています。それは即ち光芒同盟そのものへの敵対行為。先代はそれを巧妙に避けてきたのです。これ以上踏み込めば取り繕いはもはや不可能に」「怖いのか?君に感情は無いんだろ!」■

2015-07-30 13:26:47
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

■「俺を見殺しにしたら制裁だろうがーッ!」「アタシらの命、等しく価値が無い」■「貴様のせいで私の巨人はみすみす勝ちを逃したぞ!」『光芒会議の使者だ。<夕闇>よ』「使者?何だというのだ。何の用だ」『状況への介入を申し出てきているのだ』■

2015-07-30 13:29:20
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■『戦士(チャンピオン)が来ている』「戦士だと」『三名だ』「三名……何故そんな……」『鳥人ミリリイオーキ、顔無きクルワル、そして、<火の諍い女>だ』「引き延ばせ。到着を!とにかく時間を稼ぎ、考える……」『奴らの船は現在、この星の大気圏上に静止しているのだ』■

2015-07-30 13:31:36
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■「大気圏上に一隻、小型船が静止中」「ブリンクアウト者、そのまま落下を開始。それから、小型船からもう一つなにか、」「よくない。ピオ。行け」■「君はあいつらを助けに行けるか」「質問意図がわかりません」■「飼い犬に感情移入……底抜けだな、キャプテン」「合理的判断だ」■

2015-07-30 13:33:44
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■「アンタ<顔無きクルワル>だろ?」「儂を知っておるか!流石は<青ざめた馬>!用心深い!」■「何故生きておる、<青ざめた馬>!あの場で滅びたキャプテン・デスとその手下がこうしてのびのび生きておったら、辻褄が合わぬであろう。辻褄合わせが戦士の仕事よ!死ね!」■

2015-07-30 13:35:11
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鳥人ミリリイオーキは宇宙のエテルを捉えて羽ばたく。彼のその巨大な翼が、<鳥人>なる異名の由来だ。乗り来た舟が徐々に遠ざかり、逆光のシルエットと化す。大気圏上で自らの位置を細かく調整しながら、遥か下で戦闘する者達の座標を修正し続ける。そして次の雷撃を発するまでに要する時間を読む。1

2015-07-30 13:46:45
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「やるなあ。避けるか、ふつう?自信失くすよ」ミリリイオーキは蝸牛じみて異様な長さの両目スコープを飛び出させた奇怪なヘルメットの中で、抑揚のない声を発する。「たかが、ならずもの犯罪者のくせになあ。電磁波でも読んだのかな?参ったなあ、クルワルに迷惑をかけてしまうぞ」2

2015-07-30 13:52:51
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「もう少し……もう少し」ミリリイオーキは呟き続ける。宇宙には音が無く、孤独に過ぎる。そうでもしないと、ただそこにひとりで在るだけで、狂ってしまう。「くっついているな。さすがにクルワルを巻き添えにしたら怒られるぞ」クルワルの白兵戦相手は撃てない。やや離れた地点に、もう一体いる。3

2015-07-30 13:58:16
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「……アイツならいける」ミリリイオーキはその一体に狙いを定め、雷撃のエネルギーの再充填を待つ。「動きも適当だな。そうだよ、犯罪者はそれでいいんだよ」2……1……ミリリイオーキは舌打ちする。そいつもクルワルとの白兵戦に加わった。「撃てないじゃないか」 4

2015-07-30 14:01:46
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ミリリイオーキは深呼吸し、息を止める。ならば雷撃の焦点を更に搾るとする。小指の爪ほどに。ゼロ……ゼロ……ゼロ……ゼロ……頭の中でカウントを繰り返す。流石に、この設定で動く的に当てるのは多少難儀な事だ……。「あれ?」ミリリイオーキの身体がぐらついた。左の翼が撃たれた。「何が?」 5

2015-07-30 14:06:37
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ミリリイオーキは数度羽ばたき、体勢を整える。左の翼に穿たれた小さな穴を浸出液が覆い、自己修復を行う。「撃たれたんだ。嘘だろ?」狙撃者の座標をすぐに割り出す。戦闘地点からはかなり離れたところからの射撃だ。「あれがウンブダか……あれ?」返し矢を放つとき、既にそこに狙撃者の姿はない。6

2015-07-30 14:12:17
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「困ったぞ」ミリリイオーキは呟く。通常、ブリンク・イン/アウトにはある程度大規模な装置の助けが必要だ。当たり前の事だ。それを生身でやられては。「でも……まあ、仕方ない」どちらにせよ、相当なエネルギー消費が必要である筈。次の射撃をしてきた時に、仕切り直しだ。 7

2015-07-30 14:21:45
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「頼んだよ、クルワル。手一杯だよ」彼は数度羽ばたき、位置を調整する。……その遥か下。三本の腕を持ち、鏡じみた顔なき顔をもった戦士クルワルは、ミメエとギャス、二人がかりの攻撃にさほど怯んだ様子もなく、致命的な攻撃を繰り出し続けていた。 8

2015-07-30 14:26:21
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「やる気満々になったね、ギャス」ミメエが首筋の一撃を弾きながら、すぐ横のギャスに囁いた。「撃ッ、撃ッ、撃たれッちまう、畜生」「ハン……そういう判断ね」ギャスは勇ましく手斧とナイフを振り回し、クルワルの目と鼻の先でステップを踏むが、よくよく見れば積極的な攻撃は一度も試みていない。9

2015-07-30 14:29:49
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「さあどうだ!」クルワルは関節を三つ持つ背中の腕を振り、斧でギャスの胴体に斬りつける。切り離されたミメエの手が割って入り、これを弾き返す。そしてもう一方の手で胴体に突き込む。「流石だ、成る程」クルワルは隻腕の刃でこれを逸らす。「よく防ぐ」「役に立ちな、ギャス。アタシが殺すぞ」10

2015-07-30 14:36:52
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「俺の方が二倍戦っているぞ!」ギャスは激しく動き回りながら抗議する。「二倍だぞ!」クルワルの蹴りがその顔面に叩きつけられた。ギャスは地面を転がり、起き上がり、悲鳴を上げながら再び近接距離にすがりついた。「何しやがる!」「そう、ここだ」クルワルの背中の斧がミメエの左肩を割った。11

2015-07-30 14:39:50
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「続けて」隻腕の刃が心臓を突く。否、その刃は通らない。飛来したミメエの両手が刃を両側から挟んで止めたのだ。クルワルはすぐに刃から手を離し、ミメエの足を蹴り払い、腹部に肘打ちを入れた。ミメエは吹き飛び、倒れ込んだ。クルワルはギャスに向き直った。「へひィ!」ギャスは飛びさがった。12

2015-07-30 14:43:19
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

クルワルは間合いを取ろうとしたギャスの懐へそのまま踏み込み、背中の斧を脳天に叩きつけた。「あわ!」ギャスの手斧が一撃で砕けた。ギャスは尻餅を突き、後ずさる。「待ってくれ!なあ待ってくれよ!情報は全部やる。カシラの目的も、全部だ」彼らの背後、倒れ込んだミメエに光の矢が降った。13

2015-07-30 14:45:46
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

KABOOOM……非常に小さな焦点のレーザー光がもたらした爆発にミメエは呑まれた。「エッ!?あ、くたばッちまった!やったぜ!」ギャスはクルワルの肩越しに指さした。「いばりくさったあの女!なあ旦那、これで俺は自由だよ!」ずり下がりながらギャスがまくし立てる。クルワルは踏み込む。14

2015-07-30 14:50:09
ダイハードテイルズ広報局 @dhtls

「へへへ、俺ァ被害者ですぜ旦那!」ギャスは恐怖に歪んだ顔に笑みを浮かべ、へつらった。「あのな?キャプテン・デスのクソ野郎はよ、奴隷のガキに権利を譲渡してよ……で、そのガキときたら近親相姦の気がありやがって、テメェで夜な夜なマスかいてやがる懸想の姉ちゃんをさらえとよ」「下衆め」15

2015-07-30 15:00:34
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