子どものコミュニケーション力が伸びる瞬間-アナログゲーム療育中の一コマ-

アナログゲームを使った遊びで、5歳児のコミュニケーション力が伸びていく様子を、治療教育の基本概念の一つであるZPD(再近接発達領域)との関連で描いています。 アナログゲーム療育については、下記サイトを御覧ください。 www.gameryouiku.com
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松本太一@アナログゲーム療育 @gameryouiku

あるいは、Tくんが勇気をだして手を挙げたのにうまく質問できなかったことに対し、大人が「ちゃんと考えてから質問しなさい」と叱ったり、他の子どもに「お前馬鹿なんじゃないの」と嗤われたりしたら、彼は二度と手をあげようとしなかっただろう。それは同じく発達の機会を逸した事になる。

2015-08-25 14:13:31

補足。T君が質問の内容がわからなくても手を挙げたことを褒めてしまうのは行き過ぎとなる。目的はあくまで「質問して付き止める」ことなのに、子どもが「手を挙げること自体が良いことだ」と勘違いしてしまう。
なので、「考えたらまた質問してね」と端的に伝えるのがよい。

松本太一@アナログゲーム療育 @gameryouiku

子どもは、失敗含みで色々試行錯誤しながらコミュニケーション力を身につけていくのである。そこを一つの失敗を叱ったり笑ったりしていたのでは子どもはコミュニケーションの意欲を失い、発達の機会は失われるだろう。

2015-08-25 14:15:39
松本太一@アナログゲーム療育 @gameryouiku

言い換えれば、子どもがコミュニケーション力を伸ばすためには、安心して失敗できるような場が保障されていることが大前提で、その上で積極的にZPDを狙っていけるような課題設定があり、なお付け加えるならば、お手本となるような他の子どもがいる異年齢集団で構成されることが望ましい。

2015-08-25 14:18:29
松本太一@アナログゲーム療育 @gameryouiku

なお、ヴィゴツキーについての私の勉強は大変浅薄なものであり、柴田吉松著「ヴィゴツキー入門」にそのほとんどを拠るものである。曲解、誤解があれば、ぜひご指摘をいただきたい。

2015-08-25 14:20:18