我々の本質は悪であり、その悪を封じ込める方法を考えるのが大切という意見
(1)なんかこの2日、罵倒されまくった結果人間社会から戦争を撲滅することは不可能であるということについてあれこれ考えた。連投します。
2015-09-27 15:28:57(2)先日、10月公開の映画「顔のないヒトラーたち」のトークイベントでドイツ戦後史の専門家佐藤健生拓殖大教授とトークさせていただいた。その時の印象的な言葉。
2015-09-27 15:29:09(3)人間の本質は悪である。ホロコーストを引き起こした結果、その認識を受け入れるところから戦後のドイツはスタートした。本質が悪であるからこそ、善に向かって人はもがかなければならない。それが戦後ドイツの人道の考え方であったと、佐藤健生先生。
2015-09-27 15:29:36(4)だからわれわれは人間の本性が悪であるという現実的な認識の上に立って、だからこそその悪が具現化しないようにするのだというのが、抑止の考え方だと思う。
2015-09-27 15:29:58(5)ところが一部の反安保の人たちは、「アメリカを倒せば世界平和に」「安倍政権を潰せば日本は平和に」と、悪を仮構し敵とする二元論で語っている。
2015-09-27 15:33:43(6)そのような考え方は、自分たちが善・正義であるという信念のもとに成り立っており、これはきわめて危険である。なぜなら自分たちは善であるから、悪を倒すためには何をしても構わないという姿勢が成立してしまうからだ。しかし人間の本質が悪であるとすれば、善は容易に悪に転じる。
2015-09-27 15:33:56(7)そうではなく、自分たちの本質は悪であると認識し、その上で悪が現出しないように、各自の相互作用によって社会・国際社会を作っていこうという考え方が必要である。
2015-09-27 15:34:08(8)過去、人間社会から争いや戦争が絶えたことはない。その現実をまず認識し、悪はアメリカや安倍政権ではなく、自分たちこそが悪であり、その悪を封じ込めると考えなければならない。
2015-09-27 15:34:16(9)先週金曜日には安冨歩東大教授とお話しし、これもとても気づきの多いお話だった。インターネットの罵声についてうかがったところ、「悪が可視化されるのは良いこと。可視化されることによって人はそこに悪があるのだと実感し、そこからどうすれば抜け出せるのかを考えるきっかけになるから」
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