今、そこにいる僕について

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ここら辺は少し唐突な背景かもしれないが、いずれにせよ故郷へ帰る事を信じて少年兵をやっていたナブカの心は折れてしまう。一方タブールはもう故郷へ帰るよりこのヘリウッドで成りあがる方が楽しいと目の前にはナブカにとっての常軌を失った仲間が……

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その上、ナブカはタブールを説得するかつてのシュウのような事を行うがその結果タブールに射殺されてしまう。本編では憎まれ役を買っていたタブールは本編で殺されていない感じだったが……

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早い話タブール、全ての黒幕ハムドは死んだかどうか明確な描写はなくそこら辺は仇討としての印象は乏しいかもしれない。ララルゥの巻き起こした水におぼれて消えていったのでもしかしたら死んでいたのかもしれないが……

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ただ、彼らが死んだかどうかわからない（ララルゥの天災によるもの）としてと留めたのはシュウが常軌から最後まではずれるきっかけはなかったというものとして取れなくもない。 pic.twitter.com/tPgaZQJUs3

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ナブカの死を知ってシュウはララルゥをハムドから救う為に行動を開始するのだが、ただその時も彼は竹刀一つで相手を蹴散らしていくも殺さず。ハムドを前にしても彼は殺さず、ただ竹刀が折れるまでとことん彼をめった打ちにするというもの。

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これがシュウにとって最大限の怒りの表れだったのだろう。ここでハムドは逃げ伸びるのだがララルゥが放った水に呑まれて最後は何処かへと消えていく……

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そしてヘリウッドの要塞を沈め、その世界に水を取り戻したシュウだが……水の力を使い果たしてララルゥはもう消えていった…… pic.twitter.com/4DbYk7CeY9

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ここら辺はボーイ・ミーツ・ガールの別れなのだが。ただララルゥに関しては彼女の無口な性格や行動を共にする事が遅かった事もあってか今一つキャラクターは弱かったかもしれない。もう少し周囲に心を開いていく様子でもよかったのだが……

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ただ、水の力をあやつる彼女がその世界の命運を左右する存在なら、シュウは結果的にその世界を救ったということだが彼女を救う事が出来ず。そしてシュウはその世界を救うより彼女に会って冒険が始まったようなのでやはり挫折した感じはある。 pic.twitter.com/WiLjvo9eBg

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それから、サラは自分の腹の子は”自分とこの世界の子供”だと認めて産む事を決意してシスが遺した子供たちと共に園世界で生き続ける訳だが、一方でシュウは元の世界へと帰っていく……。

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この件で実はちょっとシュウもサラと共にその世界で新たな道を切り開いた方が良いのでは?とも思ったのだが考えてみるとシュウはその世界から去って良かったのかもしれない。言い方をかえるとまだ元の世界に帰れるだけのことはあったと。

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ここら辺については個人的に二つ。まずサラが新しい命の宿った子供をその世界との間に産んだ子供として割り切るという答えを出した事。ここでシュウがサラと共に残ると選ぶとその子供が生まれるとシュウが義理のお父さんのような関係になってしまうのだが……

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ここでその子の義理の父にシュウがなってしまうと、その子が”自分との間に生まれたその世界との象徴"という神聖さにケチがついてしまう。父親が誰かわからない=何人かの男に犯された事がシュウを夫のように迎えたらますますその業が深くなってしまう訳で一緒に置けなかったのかとも。

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そしてもう一つ、サラがその世界で子供を身ごもってしまい、また兵士を一人殺してしまったとのことから血なまぐさい状況から離れた元の世界へはいられなくなってしまったというのもあり、一方でシュウは少年兵になってもまだ元の世界の道理からは外れていなかった。

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よってまだシュウは元の世界へ帰っても元の暮らしをやっていけるという可能性があったのかもしれない。元の世界とは異なる凄惨な環境の中で自分を見失わなかったシュウは元の世界へ帰る権利があって、その世界でより強く前を向けるのではないかとも……

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そして元の世界へとシュウは帰る。工場の煙突が第1話の戦いで被害を受けた跡はちゃっかり残っていた…… pic.twitter.com/EzrLnB8nWn

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と言った所。個人的に評価するとストーリー6、キャラ5、アクション要素4、作画・演出など5で101点ぐらいのＳで点をつけようと思う。

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とりあえずキャラはブゥやララルゥ、アベリア辺りはもう少し掘り下げても良かったなーとの事で少し惜しいが、混沌とした世界の中で自分を貫き続けスーパーヒーローでなくても着実に生き続けるシュウ、権力者としての狂気と孤独が裏表のハムドのキャラクターが特に強烈（後者）だった所もあり

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また、音楽に心を洗われ、一方でそこまでバトルアクションものに特化したものではなくても第1、2、7、13話のような構図と躍動感がただ美しいと言わざるを得ないアクション描写や、第5、7、10、12話のような機微たる表情の変化と間を上手く活かした演出などクオリティは凄いと

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最後に変な話だが「大丈夫は大丈夫なんだ」という事を辛い中で感じさせる作品だった。何で大丈夫なのかは理由は分からないのかもしれない、そして大丈夫でないときもあるのかもしれないけど最終的には大丈夫は大丈夫なんだにたどり着けるような。

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過酷な状況に打ちのめされながらささやかな喜びを掴んだ時に解放されるような作品というべきなのかもしれない。と言った所で今、そこにいる僕の視聴感想はおしまい。その後は同じくリクエストにあった「かみちゃまかりん」について。こっちも殆ど知らない作品・ジャンルなのでどうなるか……