自由に旅する国―蒼穹の旅団―⑦

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「ん？ええっと、そっか！」 察せなかった。でも横に顔をそらされれば「また僕余計な事したかな？」と考えて。気付けない僕は相変わらずにっこり笑っていたんだ。＊

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya にっこり笑ってるシグマを見ながら、ドキドキする自分を鎮めようと試みたりしてみるけどできそうにない。紅茶を一気に飲み干して退散することにした。 「じゃ、じゃあ話はそれだけね！」 急いで部屋を出て自室に戻ると、布団にすぐ潜った。

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「……だって、今はシグマになら襲われてもいいって思うなんて……言えるわけないじゃん……」 リューンもいたし。最後の飛び出し方とか気分悪くさせちゃったかな？とか考えてたらいつの間にか寝てた。＊

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy ぴゅーんっと、音で例えるならそんな音。急いで出て行ったから「やっぱ僕何かした！？」って考えた。 「僕ルチアーノに嫌われたかな」 「いや…なんというかデジャブ」 そのあと、黒猫をルチアーノの部屋に入れ込むという、どっかで見たことある現象が起きるのだった

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「僕、ルチアーノに悪いことした気がしてたまらない」 「無自覚が本当恐ろしいな、お前は……おい、その猫は喋るだろ」 シグマは彼女の部屋の前でぐるぐるしていた。合わす顔がない。＊

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya シグマの所にいる猫が自分の頭を叩いてきて目が覚めた。 「あれ？いつの間にか寝てたのか。あ、君って確かシグマの所にいる子だよね？」 ナデナデしたりしてみたりする。 「はー本当シグマの前だと時々すっごいドキドキすることあるんだよね。なんでだろう」

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「ゴロゴロ…恋かにゃーん」 猫(神格)はゴロゴロっと喉を鳴らしていた。撫でられれば悪くないのか猫らしく気儘にルチアーノの横に並んで伸びていただろう。…声が聞こえたのはそんな時だ。 「にゃーん(しまった、猫の振りしないとリューンに尻尾とられる)」

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 猫は猫として務めるべく、ルチアーノの顔を舐めた。まだ赤い顔を見れば「人を貶めるのは楽なのだが」と悪い考えが浮かんで尻尾をばしばし、彼女の身体へ。＊

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「な！？こここ恋！？そそそそんなわけないよ！シグマと私だよ！？私達は友達だもん！」 と誰に言うでもない言い訳を口にして。 「て一人で何言ってるんだろ私。今の声って気のせいだよね？」 とまた猫に話しかけてしまった。＊

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「……。」 部屋から聞こえた声に、シグマが停止する。間違いなく神格が何か口滑ったな…とリューンが認識するのは早い。 「にゃー…シグマが他の人に取られたらどっすにゃー」 ニタニタ。這い寄る混沌は無視を決め込んだ。

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「えー……シグマとは一緒にいたいけど、そういうのでは……」 気にしない。そもそもこの猫普通に喋ってたし。あ、あれ？なんでシグマが他の人と付き合ってるの想像したら、なんか嫌な気持ちになったんだろ。わかんないな。 「違うって違う違う！気のせいだようん」＊

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「本当かにゃーん？シグマ、じゅんじょーだからニャルが本気出して奪ってもいいにゃよ？」 ニタニタ、ニタニタ。人を弄るのが大好きな猫は耳元で語る。 「にゃはー」 ぺろぺろ、毛繕い。その瞳は淡々と三日月に細められてる。

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「な！？人間が猫に惚れるわけないだろ！」 なんで私こんなにイライラしてるんだ？この猫のせいか！？そうだよなきっと。 「って待って！？それは、あの！いわ、言わないで！」 ベッドから降りようとする猫を慌てて止めようとして。 ズドーン！ ベッドから落ちた。＊

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「にゃはは！にゃは千の顔を持つ混沌にゃー！」 苛立つ彼女を見て猫は笑った。そして掴まれそうになれば、シュルリと、それを避けて。 ──ズシンッ

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「い、今凄い音したけど！？」 慌てて僕が室内に入ると猫はとててと駆け出した。室内に入るとシグマと入れ違いに、猫はにひひと笑ってリューンの脚に絡みついただろう。 「ルチアーノ、大丈夫！？」＊

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「うーん……いたた。ってシグマ！？あ、いやうん！私は大丈夫だから！」 あの猫のせいでシグマの顔を直視できない。シグマは友達なんだから、そんな気持ちとかはない……はず。 「あ……」 今ので服がベッドの出っ張りに引っかかって破れたらしい。

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 胸元が見えそうだった。というか谷間までは見えてる。 「あ、いや違うんだ！これは！誘ってるとかそういうのじゃなくて、その……うわああああ！！！」 布団の中へとダイブ！

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「「あっ」」 男二人が言葉を漏らしたのは同時だった。リューンに関しては胸への耐性は出来上がりつつあったので良いが…、 「まっ…ちょ、ルチアーノっ」 あわあわと見えてしまったそれにシグマがとても顔を赤くしていた。アラサーと呼ばれる年齢でありながらも

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 見事なたわわな様が伺える谷間である。 「な、何か服持ってくるからぁぁあああ！！！」 走り出して、自室へと向かうシグマ。その横でリューンは冷静にルチアーノの服をタンスから出す。

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「おい、平気か？多分シグマ、大きめの服出すだろうから……これで…」 「ルチアーノはシグマみるとドキドキするってにゃー」 「……ふむ？」 服を渡そうとして、やめた。＊

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「な、なんで渡してくれないの！？」 布団に包まったまま伸ばした手は何も掴めなかった。そのことについてリューンに文句言いたそうな目を向ける。＊

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「大丈夫だ。ちゃんと渡す。」 リューンはそう言って、訪れる音に目を細めた。そろそろだな、と考えて開く扉。 「シグマ。ほら、ルチアーノの服ならあったぞ。渡してやれ。」 「うおっ！？本当かい！大きすぎるかなぁって思ってたんだ！」

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy あれ、なんでリューンは見つけたなら渡さなかったのだろう。そんな事を考えるも、目の前で彼女が困っているならとルチアーノの香りがする服を受け取ったんだ。 ベッドの縁に近寄って、 「ルチアーノ…？服」 覗き込むように渡そうと。＊

よ鹿🍅 @yoshikacrazy

@Kaga_Byakuya 「あ、う、うん……」 顔……近い。 「ね、ねえ……ちょっと出て行って………欲しいな……」 猫が変なこと言うから。余計に意識しちゃうじゃん。＊

小人白夜@ほぢょ狩の人 @Kaga_Byakuya

@yoshikacrazy 「ん？…あ、ごめん」 ぱちっと目線があった。それを見て僕は突発謝ったんだ。だって相手は女の子(年上)だからね。素直に服を手渡して、そんで僕は部屋を出た。胸が変に高鳴りするのはなんでだろうって、考えながら。