人生にとって不要なこと~巡航戦車道とミーティア・クルセイダー

人生にとっては不要だけれど、何となく惹かれずにはいられない英国戦車のおはなし。クルセイダーを中心に
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JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

ただここで一番の問題だったのが「ナフィールド社、いやナフィールド卿ことウィリアム・モーリスが自社子会社で製造中のリバティエンジン以外を採用させる気がなかった」ということ 増加分の重量に対してはサスアームを短くすることで対処しようとしたけれど当然乗り心地は悪化、機関や冷却もダメダメ

2016-01-06 18:26:04
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

この体たらくを見て軍はキャバリエの製造数は500両をもって終了、6pdr以外の、たとえば75mmQFや95mm榴弾砲のCSタイプのようなバリエーションも製造しないことに決定してA24の計画はとどめを刺されるんですけど、ここで違う方向から動きが出てくる

2016-01-06 18:28:21
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

自社も戦車製造に関わっていたレイランド・モータースの三代目ヘンリー・スパリアーは英国の戦車開発、特にエンジンについて批判的で、そのことをロールスロイスの実験部門の責任者だったウィリアム・ロボサムに相談したところ「マーリンエンジンを戦車に搭載することが可能ではないか」とのアイデアが

2016-01-06 18:32:00
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

まさしくこれがミーティアエンジンの萌芽だったんですけども、41年5月に2両のクルセイダーへミーティアが搭載された試験では一両は80km/hすら発揮したとか それ以外にも大型エンジンの発する熱を冷却するため新型の冷却システムを作ったり、3重半径の操向変速機を採用し超信地旋回が可能に

2016-01-06 18:35:06
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

冷却システムについては当初はエンジン出力の13%、80馬力も必要だったところ改良型では5%の32馬力で済むようになったんだとか

2016-01-06 18:36:27
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

こうして出来上がったミーティアエンジンと新型変速機をA24キャバリエに搭載できればというのが答えだったんでしょうけども、先述の通りナフィールド卿にそんな気はさらさらなく しかたなくBRCW社が同じ車体で新型機関にしたのが巡航戦車Mk.VIII A27Mクロムウェル、となるんですね

2016-01-06 18:38:58
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

そうなるとA27Lセントーはどこで出て来るの?となるんですが、これは41年7月にレイランド社がミーティア用の冷却システムの供給可能性に不安があるとして計画から退いてしまうんですね この対応として「リバティエンジンを搭載するクロムウェルに準ずる戦車」の製造を認可した結果生まれたと

2016-01-06 18:43:13
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

時系列的にはA27MとA27Lはほぼ平行ながら、細部のコンポーネントはどちらかというとA27LはクルセイダーやA24と共通なところが多いらしく セントーへミーティアを搭載しクロムウェル相当(クロムウェルMk.II、III、IV、VI、Xとなる)となった車両もいたと

2016-01-06 18:50:49
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

ぶっちゃけセントーの後期生産型の多くがクロムウェルとして完成していたのに、ナフィールド卿は頑としてリバティを捨てず、軍は「クロムウェルとして再生できる可能性を鑑みて」ナフィールドにセントーを作らせ続けたけれど、どころか卿の側からは「デモクラート」なる新型エンジンを提案してきたとか

2016-01-06 18:54:23
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

このエンジンがどういうものなのかイマイチ分かりませんが、2両のセントーに搭載されて試験した、とあるんで計画だけのものではなかったのだけは確かなようで ただし「ミーティアに比して何の向上も見られなかった」ため没と

2016-01-06 18:56:30
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

だから巡航戦車Mk.VII A24キャバリエ(クロムウェルI)がリバティ、Mk.VIII A27Mクロムウェル(クロムウェルIII)がミーティア、Mk.VIII A27Lセントー改めA27Dセントー(クロムウェルII)がデモクラートを搭載してた世界線もない訳じゃなかった…のかな?

2016-01-06 18:59:48
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

とかいう感じの話がオスプレイのNo.35「クロムウェル巡航戦車」に載ってますので読んでね☆

2016-01-06 19:03:34
ぼろ太 @futaba_AFB

リバティダメダメエンジンのように思えてしまうかもしれませんが、元々のWW1の決戦用航空エンジンとして見ると当時の水準からすればかなりの傑作エンジンですからね、傑作エンジンで過去に大量生産した経験もあり長く使い続けた結果これからなかなか脱却できなくなった感が...あれ?

2016-01-06 19:09:12
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

@futaba_AFB どっちかというと自社生産してる部品がどんどんと制式から外れていってるのが懸念で固執しちゃったんじゃないかなあって感じするんですよね クルセイダーの生産のときですらナフィールド卿が似たような駄々をこねてるんで

2016-01-06 19:11:58
ぼろ太 @futaba_AFB

@Jagdchiha なるほど...実はリバティってあの手の大型V型高出力エンジンとしては初めて高い量産性を実現したエンジンだったのでそれもあったのかなぁと思ったのですが、これ戦前のフォードが設計したものでひょっとすると専用工作機械で量産できるようにしていて

2016-01-06 19:15:01
ぼろ太 @futaba_AFB

@Jagdchiha 生産機種転換するとこれらの工作機械が全部無駄になって再投資が必要だったとかあったりして...

2016-01-06 19:15:24
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

クルセイダー後継としてのチャーチル発展型って何だろ。A23軽チャーチルとA26軽快速チャーチルって計画があったようだけども、A26の方かなあ……

2016-01-06 19:14:10
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

軽快速チャーチルなるものが一体どうなるのか、全く想像し難い。とりあえず小転輪は絶対駄目なので大型転輪にするんでしょうが、そこでいきなりアイデンティティが消える

2016-01-06 19:18:25
JagdChiha 𓂀次元不可能性攪拌機 @Jagdchiha

@FHSWman WikipediaだとA23だとなってますけど、オスプレイではなんとも書いてないすねえ

2016-01-06 19:19:30
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

A23の方は装甲厚を最大76mmとし、あと縮めたチャーチルであると。武装は6ポンド、乗員数変わらず、エンジンと足回りもそのまま。つまり速度は多分大差なし。本当に軽チャーチルの名の通りというか、ひとまずカヴェナンターやクルセイダーより信頼できる戦車、以上の何物でもない感じですわね

2016-01-06 19:29:23
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

他方A26は「チャーチルを超軽量化して高速化した巡航戦車」くらいの話しか出てこない。超ザックリ

2016-01-06 19:47:36
えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

英軍戦車はなんだかよくわからなくてコワイです

2016-01-06 19:50:11

ミーティア・クルセイダーってどんなだったの?

えすだぶ@C99金曜東ホ01b @FHSWman

2両作られたらしいミーティア・クルセイダーって外見上はなんか変わってたのかしら? そのまま収まったりするのかどうか

2016-01-07 14:08:24