リチャード・ローボルト編著「スーパーヴィジョンのパワーゲーム -心理療法家訓練における影響力・カルト・洗脳」の要約と感想 その1
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心理療法家が病理的自己愛的で権威主義的な宗教指導者にどれほど影響を受けてきたかの実例:シッタ・ヨガという宗教団体(pp.113-117)
2016-01-29 23:12:19「権力とは潜在的には常に腐敗していくものだ。私たちには患者の自由を拡大するという目的があるのだが、訓練生の順応、従順、画一化につながる訓練法が確立されることがあまりにも多い」(pp,117-8)
2016-01-29 23:19:16「私たちの業界は1960年代に厳格な非人間化が期待されるようになってから、徹底的に変わってしまった。(中略)当時はどんな個人的表現でも指導者の側から見ると『境界の侵犯』であり、『行動化』であるとみなされた。」(p.124)
2016-01-29 23:34:06優秀な体育教師の父親を失ったことから生じた見捨てられ体験の結果、カリスマ的な分析の指導者に理想的な父親像を重ねていた中での分析者との関係。しかしカリスマが悪いばかりではないことを指摘したいとのこと。(pp126-8)
2016-01-29 23:53:46「私の分析家と彼のカリスマ性について私がはっきりと覚えていることは、言葉にならない感覚的な印象なので伝えるのが難しい。私が彼の存在や、情熱や、熱意を一番感じたのは、矛盾するようだが、彼が何も言わない時だった」(p.127)
2016-01-29 23:58:02「私は[自分の持つ]カリスマ性を手なづけて、時に力強く、時にやさしく、個人が思慕という形で私のところに持ち込んでくる隠されていた傷つきやすさに敏感に反応することができるのだ」(p.128)
2016-01-30 00:07:33「セラピストが患者の防衛をそのように熱心に攻撃するのは、患者を支配し、隷属させようという隠された意図の再演を構成している。私のスーパーヴィジョン体験からは、不適切な無意識的の防衛解釈が行われるのは、患者を支配する目的でなされることが多いとわかっている」(p.138)
2016-01-30 00:21:51「セラピストと患者の間に、反復的ではあるが無意識的なサドマゾヒスティックな相互作用が起こり、そのなかでセラピストは繰り返し非共感的に、患者が知性化と情動の隔離の防衛をしていると直面化し続けた」(p.138)
2016-01-30 00:27:03「直面化は心理療法のプロセスを促進させゆような場合は少数しかない。直面化は反治療的な投影同一化であることが多く、(中略)セラピストは意識的、無意識的に、恐怖、罪悪感、恥、不安などの苦痛な情緒を生み出すことによって患者を脅かすか、少なくとも影響を与え支配しようとする」(p.139)
2016-01-30 00:37:21集団否認。言語的虐待。内科と外科のレジデントに関わる集団の否認。精神分析家の間での集団否認。否認は、否認されていることへの無知と非統制につなかる(pp.152-6)
2016-01-30 01:29:00