編集部イチオシ

こえのおはなし

とても良い内容だったのでまとめさせていただきました。
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.原井 @Ebisu_PaPa58

「わたクし」「きク」「クさむら」「おかシ」「~でス」「ヒとり」… といった単語の片仮名にした部分は、来は無声音で発音するのだそうです。 ためしに「わたくし、草むらでひとりでお菓子を食べていたのです。」と言ってみてください。すべて有声音で"はっきり"読むと、どうももたつきませんか?

2016-01-31 21:13:14
.原井 @Ebisu_PaPa58

それから、滑舌の話になるとよく上がってくるのが「鼻濁音」ですが…正直、全国区の役者やアナウンサーを志しているのでない限り、無理に練習することないんじゃないの? と思っています。 「鼻濁音」は、あたかも日本語の正統的な発音のように言われることが多いですけれども、

2016-01-31 21:15:46
.原井 @Ebisu_PaPa58

現在「規範的」とされている鼻濁音のルールはもともと関東の方言ですし、鼻濁音という音が存在しない方言の地域もあります。たとえば「かがみ」を「カカ゜ミ」(カ行に半濁点は鼻濁音を表す記号)と読まずに「カガミ」と呼んでしまうと別の単語と区別がつかない、というのならば話は別ですが、

2016-01-31 21:20:31
.原井 @Ebisu_PaPa58

実際問題、日本語では濁音と鼻濁音は同じ音素(同じ意味の音だと認識される音の範囲)として扱われます。ただ、芝居やアナウンスの世界ではそれが規範的だという扱いになっているだけ。 どうしても気になる人は↓ 鼻濁音 sanaeshinohara.blog8.fc2.com/blog-entry-8.h…

2016-01-31 21:23:37
.原井 @Ebisu_PaPa58

ここで、早口言葉以外の滑舌のトレーニングの紹介を。 一つ目は、「舌回し」。滑舌のトレーニングというよりは、顔の筋肉の筋トレですね。いまググったら美容法として紹介されていますけれども。舌と頬の動きの改善にもつながります。

2016-01-31 21:27:25
.原井 @Ebisu_PaPa58

やり方は至って簡単。口を閉じて、前歯とほっぺたをなめる感じで舌をグルグル回します。1セットあたり、左右20回ずつぐらい。 やってみると、結構キツいっす。

2016-01-31 21:29:38
.原井 @Ebisu_PaPa58

もうひとつ。これは「素読み」なんて呼ばれるトレーニングです。「レッスン」でも紹介されていたので、そのまま引用しておきます。

2016-01-31 21:31:31
.原井 @Ebisu_PaPa58

新聞の記事や好きな本の一節など、題材はなんでも構いません。「最初はゆっくりと読んで、だんだん、速度を上げていくのです。ここで大切なことは、人は、読みにくい部分になると、無意識に速度が変わるということです。滑舌の練習のためには、最初から最後まで同じ速度で読みます。」

2016-01-31 21:36:20
.原井 @Ebisu_PaPa58

「読みにくいために、速くなったり遅くなったりせず、同じ速度で読みます。だんだん、読む速度を上げても、上げたまま、同じ速度にするのです。」

2016-01-31 21:37:31
.原井 @Ebisu_PaPa58

(「レッスン」にはもっと詳しく書いてあるのですが) (やり方として知っておくべきはこのぐらい)

2016-01-31 21:38:11
.原井 @Ebisu_PaPa58

もうひとつ、大事なのは、速さだけでなく、他の4要素(大きさ、高さ、間、声質)も、日本語として自然なアクセントとイントネーションを損なわない限りで、一定にしておくということ。これによって、自分が普段何気なくしてしまっている読み方の癖を抜くことができるという効果もあります。

2016-01-31 21:41:18
.原井 @Ebisu_PaPa58

とくに、早口になりすぎることが原因で嚙んでしまうことが多い人には、このトレーニングは有効です。 かつて僕が所属していた演劇サークルに、どうしても早口になって台詞がつぶれてしまいがちな役者がいたのですが、稽古のたびにこのトレーニングを取り入れた結果、1年後にはかなり改善されました。

2016-01-31 21:43:58
.原井 @Ebisu_PaPa58

さて、ここまで、基本的な声の出し方と、声の使い分け方について書いてきました。 声の出し方については、ある程度「正解」のようなものがはっきりとありますから、トレーニングは容易です。でも、声の「使い分け」については、どうやって練習すればよいのでしょう。

2016-01-31 21:46:45
.原井 @Ebisu_PaPa58

より正確に言えばこうです。 声の要素や違いは分かったし、違う声で話せと言われたらできる。でも、それじゃあどんな場面でどんな声を使うのが正解なの? 声をどう使い分けるのかは、どう学んだらいいの?

2016-01-31 21:49:08
.原井 @Ebisu_PaPa58

それに対して、現段階で僕がもっている答えはふたつです。 ひとつは、永井師が「ススメ」で書いていることですが、イメージをはっきりさせること。

2016-01-31 21:50:37
.原井 @Ebisu_PaPa58

演劇の世界ではよく言われることですが、「おはよう」という一言には、ほとんど無数と言っていいほどの読み方があります。きのう喧嘩したクラスメイトと下駄箱でばったり出会ってしまったときの「おはよう」と、恋人とはじめてともに迎えた朝の「おはよう」では、まったく違った声になるはずです。

2016-01-31 21:52:58
.原井 @Ebisu_PaPa58

事情は「あ」でも同じ。 「指先がかじかみ、耳がじんじんと痛く、アスファルトの地面が足に硬く感じられるほどの寒さ、そのなかで家に帰りつく前に偶然にお母さんを発見したときの「あ」。 こうして出てきた「あ」。それは立った一つの「あ」であっても、じつに豊かな表現になっているはずです。」

2016-01-31 21:57:09
.原井 @Ebisu_PaPa58

もうひとつは、これは僕なりの考えですが、「聞いたことのない声のパターンは話せない」ということです。 元ネタとしては、小説家の西尾維新が何かのインタビューで「小説は読んできたようにしか書けません」と言っていた言葉なのですが、

2016-01-31 21:59:07
.原井 @Ebisu_PaPa58

自分の中にいんストールされてない言葉って、ふとした拍子に偶然口をついて出ることこそあれ、意図的にコントロールできる、ましてや理屈で組み立てられるものではないと思うのです。

2016-01-31 22:02:46
.原井 @Ebisu_PaPa58

たとえば、僕が役者として舞台に立つとき、もちろんどんな役を演じるのかにもよりますが、台詞回しの癖は、中学時代に毎晩聞いていたNHK-FMのラジオドラマに出演していた俳優さんたちの声のパターンに強く影響を受けています。

2016-01-31 22:06:38
.原井 @Ebisu_PaPa58

ふつうにしゃべるときの母音・子音の発音は、たびたびKANさんのラジオやライブMCでのおしゃべりに影響されている自覚がありますし。

2016-01-31 22:07:54
.原井 @Ebisu_PaPa58

つまり、まずは自分の中に話し方のパターンをインプットするところからはじめてはどうか、という提案です。 ここまで読んでいただけているならば、あなたはすでに「声」について注意して聴くべき点を知っているはずです。いろんな人の発話を、よく聴いてみてください。

2016-01-31 22:12:38
.原井 @Ebisu_PaPa58

もちろん、注意してよく聴くのは自分が参考にしたい、このパターンを身につけたい、と思った人だけで充分ですが。 セミナー講師、予備校講師、アナウンサー、舞台俳優、声優、どんな人の話し方でも構いません。

2016-01-31 22:14:38
.原井 @Ebisu_PaPa58

で、次はモノマネでしょうね。自分のお気に入りの台詞やフレーズだけでいい。マネして実際に声に出してみる。最初は単なる借り物でも、次第に、自分の身体になじんでくるはずです。

2016-01-31 22:16:14
.原井 @Ebisu_PaPa58

マネるといえば、コロッケさんが著書『マネル技術』の中で、こんなことを述べています。 amazon.co.jp/dp/406272846X/…

2016-01-31 22:19:27
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