昭和音楽大学「シンポジウム オペラ字幕のありかたを考える」レポまとめ
今日は、たしか @transcreative さんがRTしてくれて見つけた昭和音楽大学のオペラ字幕シンポジウムに行って来た。やはり台風の目は戸田奈津子氏だった。
2011-01-26 22:02:19オペラに明るくない(というか、字幕付きオペラを今日初めて見た)自分が言うのも心苦しいが、良い例も悪い例も、初見の立場からすると非常に読むのがつらかった。脇のLEDに目をやらなければいけないのも理由かもしれないけれど、センテンスが完結していない訳文が延々と「…」でつなげられている。
2011-01-26 22:07:11視聴が終わった瞬間、戸田氏が「『…』が多すぎる」とか「意味のない倒置法が多いのでは」とか、普通の人が見たら真っ先に思う極めて常識的な指摘が、驚きとしてとらえられているのが衝撃だった。たぶん、内々ででしか評価を行っていないので、そのスタイルに慣れている人はなんとも思わないのだろう。
2011-01-26 22:16:57RT @eugenesuzuki: 戸田さんのオペラ字幕に対する厳しい突っ込みにパネリストがおびえていたのは明白で、せっかく素晴らしい提案をしてくれている彼女の発言機会が少なく、字幕製作者や演出家の自己弁護に終始していたのは残念でした。
2011-01-26 22:26:56パネリストの方は戸田さんの前で作品を披露することに終始恐縮されていた。最初はそのへりくだりぶりが笑いにつながってたが、何度も自虐的発言が続くと、こちらもやや疲れてしまった。ジャンルが違うのだし、それで稼いでいる以上プロなのだから自信満々で出してほしかった。
2011-01-26 22:32:24勝手な推測だけれど、映画字幕がいまのレベルなのはやはり競争が高く、人の目に触れる大衆文化だったことが大きいかもしれない。オペラは、パネリストの方は「いまや銭湯に行くような感覚で」と言っていたが、そんなわけはなく(笑)、限られたオーディエンスしか見ないし、新しい人が入ってこない。
2011-01-26 22:35:21あと印象的だったのは、観客約300人(推定)のうちの9割が60代以上だったこと…音楽大学でやるのだから、もうちょっと興味のある若者いそうなもんだけど…。
2011-01-26 22:38:51興味深い話が多かったけど、パネリストも含めご年配が9割ぐらいだったので、戸田さん主導で「若者がアホすぎる(から字幕にひらがなを使わなければ)」という方向性で会場が団結してたのは残念だった。漢字が読めなくなりつつあるのは事実。でも言語が変化しているのも事実で、一概に退化とはいえない
2011-01-26 22:48:36@ericoba レポありです。戸田さんを大御所と祭り上げる風潮はあるみたいだし、ご本人が演出しているようにも思える。若い人が育つように業界が率先できない理由がなんか有るのかな。閉鎖的ってどの業界でも多かれ少なかれ有るから、自分も視野は広く持たなきゃと考えさせられますねー。
2011-01-26 22:59:42気になったのは、「いまや銭湯に行く感覚で…」の後、「それによる弊害も出て来た」と続いたこと。発言者は詳細に触れず。気になるけど、多分閉鎖的な意見かと。 RT @ucchysnow 「銭湯に行くような感覚で」って、それはないねー(笑)
2011-01-26 23:07:43戸田氏は映画字幕の将来に対して悲観的でした。今は翻:吹は半々だけど、将来は2:8位になるだろうと。フイルムに字幕を焼く時代はもうすぐ終わり、完全デジタル映像になればフイルムを日本に送って訳する必要性はなくなり、DVDのようにハリウッドで何か国語verを作れると @m_mikako
2011-01-26 23:16:01個人的には、バレエも歌舞伎もオペラもそういうこと言ってられない状態。でも中にいる人は危機感薄い。今日のパネリストも、「でもオペラはなくならないから」と、何気ない会話の中でおっしゃってました。観客の年齢層を見たらヤバいのはわかるはず… RT @ucchysnow
2011-01-26 23:19:06@ericoba その見解、かなり驚き。言語が持つ特有のリズムとか間とかがシーンに持たせる空気って、映像にとってとても大事なものだと思います。私はそれがあるから吹き替えは見る気にならない。字幕を読んででもオリジナル言語で見たいし、外国語が出来ない人でもそういう人は多いはず。
2011-01-26 23:20:10戸田氏もその点については、「特定の層に媚びる字幕はダメ」と強調してた。 RT @coolbizinwinter アホなのが「若者」なのかは置いといて、字幕を作る時は、女子高生、サラリーマン、老人が読んでも分かる、それでいて、見終わった後に字幕を読んだ気にさせないのが理想
2011-01-26 23:20:30「DVDのようにハリウッドで何か国語verを作れる」という点については、字幕のことか吹替のことか不明です。でも、そもそも字幕で映画を見る行為が日本ほど定着している国はない、他の国では誰の声だろうが気にしない、日本は本人の声の需要が高かったとのこと。 @m_mikako
2011-01-26 23:25:06オペラの字幕は、今は1行16文字(たぶんタテ)。昔はスライドでやっていて、1台に80枚しか入らず、それを2台でやりくりしていたので、なるべく枚数を減らすため1行27文字とかもあった。(当然、観客が読めるか、理解できるかは考慮されなかった)
2011-01-26 23:39:22試行錯誤の一環として、美術館のようにイヤホンをつけて翻訳歌詞を聞きながらオペラを聞いたり、もしくは1幕が始まる前に画面にその幕のあらすじが全部出るなどの試みもあった。どちらも不評(笑)。後者は、誰が死ぬかまでご丁寧にネタバレしていたそうだ。
2011-01-26 23:42:32@ericoba そのシンポジウム、聞きたかったです。参加者の年齢層がさすがですね(笑)字幕関連の集まりでアレなんですが、特にその年齢層だとオペラの内容を知り尽くして観劇に来る人が多いと思うので、字幕にさほど必要性を感じないのでは?と思ってしまいます。
2011-01-26 23:46:05字幕は、キュー出しの人が歌手の声に合わせてキュー出しをしている。オペラが好きすぎる人は、入り込んでしまうので意外とこの仕事に向いていないらしい。
2011-01-26 23:46:31日本でも海外でも、舞台上にギラギラと光る字幕が出るのには反対意見が大多数だった。舞台上に字幕がある場合は、前列の観客が無理矢理上を見ているので、舞台上の歌手からは「白目が見える」のだそうだ。METの責任者の方(偉い人。名前を失念)は、「METに字幕を出すのは私が引退してから」と。
2011-01-26 23:52:32(続き)でも1988年の来日時には、「まあ字幕があってもよい」と許可。そのずいぶん後の93年、イタリア語のオペラにも関わらず日本人の反応が非常によかったのを見て、METでも導入が提案された。舞台袖や上下ではなく、飛行機からヒントを得て、前の座席のモニターに字幕が出るそうだ。
2011-01-26 23:55:31@ericoba 研究所の中の人が自宅から答えます。METで「俺の目の黒いうちに字幕は…」といったのはジェームズ・レヴァインです。ちなみに今のMETはシートバック方式と言われる、目の前の座席の背に個人用の字幕が流れるシステムになっていることを補足しておきます。
2011-01-26 23:56:33初めて聞きました!良く出来ていれば可能なんですね… RT @chizuko_h 日本語ガイドを聞きながらオペラを鑑賞した事がありますが、違和感を感じませんでした。逆に字幕付きの舞台は縦書きの字幕に目がなれなくて、舞台に集中できませんでした。ちなみに映画は絶対字幕派です。
2011-01-26 23:56:47