ドイツの金融機関に関するまとめ by @tsuchie88

@tsuchie88 さんが(17歳JKなのに)ドイツの金融機関の薀蓄を語ってくれています。
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(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

問題なのは、ポストバンクを市場売却するにあたり、買値が現在の評価額を大幅に下回っている点だ。予定通り売却を進めるには、かなりの損失が予想されていて、結構苦しい状況にある。リテール以外の基幹系システムの老朽化も深刻で、更新には莫大な費用がかかる。

2016-02-13 13:26:19
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

レバレッジ規制で、ドイツの大手銀行はどこも規模の縮小に走っているが、ポストバンクのPOを進めれば買い手がうまく現れるか、というとここも微妙なところがある。リテール自体の収益性がとても低くなっていて、リテール主体の収益構造を持つポストバンクを積極的に買おうという動きが乏しいからだ

2016-02-13 14:33:21
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

ドイツの家計部門における金融資産構成は、長い間預金と並んで保険(貯蓄性保険商品と年金準備)が中心になっていて、これに株式や投資信託が続く形になっている。株式は、投資目的もあるが従業員持分として分配されたものもあり、ドイツの個人金融資産構成の重要な柱の一つにもなっている。

2016-02-13 14:39:45
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

ITバブル期には、こういったファンドや株式の保有は拡大して、銀行は収益を安定的に得ることができた。しかし、バブル崩壊後の長い景気低迷を経て、個人の資産運用は保険商品に集中して、株式はともかく投信による運用は壊滅的な打撃を受けた。また、預金も微増といった低い成長率となっている。

2016-02-13 14:41:47
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

しかし、金融機関の預金は順調に伸びていて、個人の低成長率にもかかわらず、法人の途上資金が金融機関に預金として滞留している状況になっている。金融機関にとっては、こういった使いにくい預金の拡大は困った問題になっている。

2016-02-13 14:43:13
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

個人部門だけでみても、ドイツ金融機関に新たに預けられた流動性預金は4000億EURと10年前の倍になっており、2012年には貯蓄性預金の額を超えてしまった。一方で、貯蓄性預金と貸付もここ10年間ほとんど延びておらず、巨額の流動預金の濁流に飲み込まれているといっても過言ではない

2016-02-13 14:52:16
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

すでにポストバンクの過半数の株式を保有していたドイチェバンクが、9割近い株式を買収して事実上の子会社化をおこなった08年当時、ドイツは未曾有の金融危機にあった。四大銀行の中で、経営危機にあった名門ドレスナーはコメルツに吸収され、さらにポストバンク合併案もあった。

2016-02-13 15:14:43
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

ロイズTSBによる買収をはじめとして外資による買収案もあったのだが、結局のところコレだけ巨大な銀行を買収するとなると、アリアンツと提携関係にあるコメルツといえども買収資金がなく、ドイチェバンクくらいしか選択肢がなかったとも言える。

2016-02-13 15:15:59
(๑╹◡╹๑) @tsuchie88

そのドイチェバンクが、足元では危機にあるわけだが、ポストバンクの売却はそれほどうまくいきそうもない。加えて、有力な取引先であるVWが犯罪的な燃費不正問題でゆらいでいて、好調だった国内のホールセールにも暗雲が立ち込めている。

2016-02-13 15:17:59