仁平典宏(Nihei Norihiro) さんのボランティア批判についてのもやもや(20160424)

省略
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仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

26:F.Maier et al.,2016,"Nonprofit Organizations Becoming Business-Like: A Systematic Review" Nonprofit and Voluntary Sector Quarterly Feb. 1

2016-04-24 04:18:12
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

27:まとまりないですが、とりあえず、ボランティアや支援活動の評価については、動機(心)のレベルと、他者/社会に対する帰結のレベルを分けることが重要だと思います。 前者を重視し過ぎない。後者を社会的評価の中心に据える。

2016-04-24 04:18:40
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

28:2011年4月末に、ある被災県の東京事務所の職員さんに話を聞いた時のこと。 GWに物見遊山でボランティアが殺到することが予測され、困ったものですねと言ったところ、職員さんは、地域の中長期的な復興のためには、物見遊山だろうと来て現地にお金を落としてくれることも必要と仰った。

2016-04-24 04:19:33
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

29:それはフェイズにもよるし(今はダメ!)、被災された方を傷つけないことが大前提ですが、動機の純粋性という観点だけでなく、行為の帰結を複数の観点から考えることの重要性を教えていただきました。

2016-04-24 04:19:53
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

30:もちろん、動機(心)を無視できるわけではなく、動機と帰結が不可分なこともある。 機械的に送られた100万と、昔の友人が少ない年金から送った1万。交換価値は前者が100倍だが、後者のケアの効果は比類ないかも。 何を「帰結」と見るかの基準自体が、複数あるということでしょう。

2016-04-24 04:23:08
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

31:偽善批判も時に必要。でも承認欲求に委ねると拗れます。 自分も出来事に参画したいのに、いろんな制約でできない時、他人の無邪気な(に見える)善行が、自分を不当に損なっているように感じる。 貶めたくなる。それを通して善を成し出来事に参画する。 でも本当は、別の回路があるはず。

2016-04-24 04:24:49
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

32:活動者は、負の帰結を指摘する批判に、謙虚に耳を傾ける必要あります。 でも、動機の純粋性のみ求める偽善批判は見切ってよいかと。 純度100%(批判者のみ定義可能)と比べると、全て「偽善」として観察可能なため、何でも叩ける無敵の批判形式だからです。 無敵の分だけ無内容。

2016-04-24 04:25:33
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

33:偽善(hypocrisy)の語源は劇で役を演じるというギリシャ語だそうです。 演技と実生活での役割遂行の不可分性に関する社会学の知見(ゴフマン)を踏まえるなら、今は偽善批判を恐れず、真摯に演じきることが肝要かと思います。 自分も何をperformすべきか考えねば。

2016-04-24 04:28:29
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

以上です。 以前もうやらないと書きながら、TL汚しの連投テロすみませんでした。。

2016-04-24 04:29:09
仁平典宏(Nihei Norihiro) @nihenori

深夜連投した事例のうち、1/4はここからとりました。 (ステマではありません。。(`・ω・´)) twitter.com/consaba/status…

2016-04-24 10:08:41
河村書店 @consaba

『「ボランティア」の誕生と終焉 -〈贈与のパラドックス〉の知識社会学』仁平典宏(名古屋大学出版会) 近現代の日本におけるボランティア言説の展開をたどり、参加型市民社会のあり方を鋭く問いなおす。 amazon.co.jp/dp/4815806632/… #ss954 #radiko

2016-04-22 23:50:49