【テドイア】心臓の欠片【テドモモ】

重音テッド×IA。 だけどテッド←モモで主人公はモモ。 奴隷として生きていたモモが出逢った魔物。 彼は自由と命の半分を与えてくれたけれど、『愛』を与えてはくれなかった。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

とりあえず忘れないうちにネタ垂れ流す。 CPはテドイア。だけどテドモモ。というかモモの一方通行。いつものパターン。 んでいつものお約束でまた今回も完全パラレル。 物語の始まりはとある街。奴隷として働かされていたモモちゃんがテッドさんと出会う所から。

2016-05-01 11:53:38
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモちゃんは両手繋がれて毎日働いてた。もう絶望しかなかった。あとは力尽きて死ぬだけ。そんなモモちゃんの前に現れたのがテッドさんだった。 その出会いは偶然。だけどテッドさんの気紛れがモモちゃんの運命を変えた。 繋がれたモモをテッドさんは助けてくれるのね。

2016-05-01 11:55:15
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモの鎖を壊して彼女に自由をくれる。その気紛れの対価はモモ自身だったけれど、モモはどうでも良かった。どうせ今までだって奴隷だったんだし、これ以上悪くなどなりはしない。 ならば自由をくれる貴方の所に。それが始まり。 テッドさんはモモを束縛しなかった。好きにさせていた。

2016-05-01 11:56:31
大崎巧実(裏) @mboxtw2

勿論、モモちゃんはテッドさんの所有物なので、モモちゃんはテッドさんの世話をしていた。身の回りの事全部。そしてテッドさんがしていた『仕事』もモモに一部が回ってくるようになった。 テッドさんは魔物。人の依頼を受けて人を殺すのがお仕事。

2016-05-01 11:57:42
大崎巧実(裏) @mboxtw2

殺してくれ、そんな依頼が時折舞い込んでくる。テッドさんはその依頼を受けて沢山の人を殺していった。 モモと出逢ったのもその仕事のうち。人間の命を喰らうのがテッドさんの種族。だからその仕事は丁度良かった。

2016-05-01 11:59:30
大崎巧実(裏) @mboxtw2

で、モモちゃんはその裏の仕事も知って、自分から手を貸すようになった。 テッドさんがターゲットの所まで進入しやすいように。そして時にはテッドさんの代わりにそのターゲットの命を奪う。 人を殺せばテッドさんの腹が満たされる。モモにとってはただそれだけ。 餌の調達。そんな意識。

2016-05-01 12:00:32
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんから貰った一丁の銃を片手にモモは沢山の人を手に掛けた。テッドさんと二人で。 そしてモモちゃんは何年も一緒に過ごすうちにテッドさんに恋をした。というか好きな人の為に裏の仕事も手を出すようになったというか。 けどテッドさんはモモに何の感情も持っていなかった。

2016-05-01 12:01:52
大崎巧実(裏) @mboxtw2

振り向いてくれるとはモモも思ってなかった。ただ自分は彼に尽くすだけ。それだけで良かった。 テッドさんは傍に置いてくれる。愛してくれなくても大事にしてくれる、抱きしめてくれる。それだけで良いとさえ。 そんな生活を何十年と続けた。モモはテッドさんの為に人である事も捨てた。

2016-05-01 12:03:03
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんが大事にしてくれてる。それをモモちゃんはわかってた。その理由が翼をくれた事。 魔物の心臓は二つある。そのうちの一つをモモにくれたのね。人の心臓はもう止まっていて、モモの中で脈打っているのはテッドさんの心臓。 そして片方だけに生えた黒い翼。

2016-05-01 12:04:24
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんの翼は命そのものであり、片翼をわけてくれる程には愛してくれた。それもあって、モモちゃんはどんどんテッドさんにのめり込んでいくのね。 でも、それにも終わりがやってくる。 テッドさんがイアたんと出逢ってしまった。

2016-05-01 12:05:55
大崎巧実(裏) @mboxtw2

いつものように依頼を受けて人を殺して帰ってきたその途中。身を隠す為に潜り込んだ教会。そこには一人の巫女がいた。 突然の侵入者にさえ彼女は微笑み、手を差し伸べてくれる。 それがイア。そしてそんな彼女にテッドさんは一目惚れしちゃうのね。

2016-05-01 12:07:14
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアに会いたくてテッドさんは何度も教会に足を運んだ。家ではずっとモモちゃんが待っていてくれてるのに、顧みなくなっていく。 モモちゃんはただひたすらテッドさんが帰ってくるのを待つだけ。 『ご主人様』の行動をモモが咎める事は許されなかった。

2016-05-01 12:08:26
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモちゃんはテッドさんの心が離れていくのを感じてた。手を伸ばしてもテッドさんはそれに気付かずにイアの所へ行ってしまう。 何も言えないまま、それでも今までと同じように愛し続ける事しかできなかった。 というかすがれるのがもうそれしかなかった。

2016-05-01 12:34:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

でも、イアと出逢ってからテッドさんは人を殺すのをやめてしまった。 すべてはイアの為に。真っ白な巫女姫を汚したくなくて、そして一緒にいられるのが幸せで、他の事がどうでも良くなっていったから。 モモの事さえも、忘れてしまった。

2016-05-01 12:35:52
大崎巧実(裏) @mboxtw2

人としての命を終えてしまったモモちゃんはテッドさんにすがって生きるしかない。イアに夢中なテッドさんの後ろ姿をただ見ている事しかできなくて。 元々テッドさんが自分に『恋』をしてない事だってわかっていたから、その時が来たのかって思ってた。

2016-05-01 12:37:12
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアと結ばれて幸せそうに笑うテッドさんを見ている事しかできないけれど、大好きな『ご主人様』が幸せならそれでいいと自分を納得させる毎日。 仕方ない。だって自分が選んだ道だから。そんな感じ。 でも、幸せは続かない。 大切な巫女様が汚された、と民衆の中に不満が高まり始めていた。

2016-05-01 12:38:38
大崎巧実(裏) @mboxtw2

誰のものでもないイア。彼女は『神様』のものだから。民衆はそれで納得してた。それで慕ってた。 でもそんなイアが一人の男に恋をした。崇高なる存在を俗世に落とした、と憎しみはテッドさんに向かう。 邪悪なるものだと。それを退治しろと。

2016-05-01 12:40:30
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんはイアを守る為、民衆に立ち向かったけれどイアを悲しませたくなくて本気で彼等を殺せない。 イアの目の前で流血沙汰も嫌で、本気が出せないままおされていく。 そして、民衆にテッドさんは『退治』されてしまうのです。

2016-05-01 12:42:07
大崎巧実(裏) @mboxtw2

イアは守りきった。でもその代わりにテッドさんは命を落としてしまう。 テッドさんの遺体に縋り付いてイアは泣き続ける。どうして、って。何故、って。 自分達は何も悪い事なんてしてない。ただ愛した事が何故『悪』とみなされるのか。 イアの言葉に耳を貸す民衆はいなかった。

2016-05-01 12:43:53
大崎巧実(裏) @mboxtw2

そんな二人の前にモモが現れるのです。その場にいた民衆をすべて皆殺しにして。 愛した人の命を奪った者達に情けなどかける事はない。そしてテッドさんのように本気を出させない事情もなく。 血の海を渡り、モモはテッドさんの所にやってくる。馬鹿ね、って笑いながら。

2016-05-01 12:45:15
大崎巧実(裏) @mboxtw2

ともに戦える女よりも、ただ守られるしかない女を選んだのは貴方でしょう?そんな風に言いながら、モモちゃんは泣きそうな顔で笑ってた。 馬鹿な人ねって。私を捨ててまで欲しかったものはこんな結末だったの?って。 テッドさんを責めるような言葉だけど本心では責めてない。

2016-05-01 12:47:19
大崎巧実(裏) @mboxtw2

馬鹿な男だと笑いながら、それでもそんな馬鹿な男を愛していたのって。 そうしてモモちゃんは眠るテッドさんに口付けるんです。 貴方が暮れた命を、貴方にお返ししますって。 魔物の心臓は二つ。一つが潰されてももう一つがあれば魔物は生き返る。その為に。

2016-05-01 12:48:45
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんが半分こしてくれた命を返してしまうから、モモちゃんは当然消えてしまう。 命の終わりを感じながら、それを見ていたイアに言う。 この人を幸せにしてね、って。当然イアは反対するんだけど、それでも良いとモモは言うのです。 これが私の愛し方だから、後悔はしないわって。

2016-05-01 12:50:22
大崎巧実(裏) @mboxtw2

モモちゃんが弾ける用に消えて、その代わりにテッドさんが目を覚ます。 彼女がどうなったのかわからない訳が無く。戻ってきた心臓を感じながら、テッドさんはモモちゃんを想うんです。 イアのように愛してはいなかった。でも、それでも違う意味でずっと愛してたって。

2016-05-01 12:51:42
大崎巧実(裏) @mboxtw2

一部始終を見ていたせいで泣きじゃくるイアたんを抱きしめて、テッドさんはごめんって言うんですよ。 その後、テッドさんはモモちゃんの事は忘れなかった。つかイアが忘れる事を許さなかった。貴方はそれをちゃんと受け詰める義務がありますと言って。

2016-05-01 12:53:15