ジグソウル

はち公。 @funkastic_8er

126 『せやな･･･』 他のみんなは体当たりやんか 俺かって･･･ 『叩き壊してやり直す･･･ そーゆうの、嫌いちゃう』 村『ん。お前に適役やんかwww』 うん･･･せやな ────光、見えた気ぃするわ #ジグソウル pic.twitter.com/yjw52Cwce2

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127 翌日･･･俺は ある場所に向かった ────ピンポーン しばらくして ドアから出てきたのは ［あら･･･珍しいお客様w］ 『うっす･･･ちょっとええすか？』 ［はいwどーぞ］ 杏子さん その人の部屋に 俺は乗り込んだ #ジグソウル

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128 案内された部屋は 思ったより殺風景で ［どうぞ］ コーヒーを入れたカップも 至ってシンプルだった ［･･･で？貴方が来るなんて何事？］ 俺はコーヒーを1口含んでから 『･･･単刀直入に言うわ』 話を切り出す 『俺と一緒に 土俵上がらんか？』 #ジグソウル

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129 ［土俵！？www］ さすがの杏子さんも 目を丸くして驚いた 俺は 1度大きく深呼吸して 『あのな？考えたら 俺とあんただけやねん。 体当たりで動いてないの』 そう この苦しいループの始まりの彼女と 締めくくるべき俺 が 少し離れてる現実 #ジグソウル

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130 『あんたが大倉と向き合えんのは あんた自身自分の恋愛から 身を引いてるからちゃうんか？』 好きな人が 他に好きな人を見つけて すごすごと戦線離脱 『まるで俺やんか』 だから身動きが取れない 『あんたも･･･薄々 感づいてるんちゃうの？』 #ジグソウル

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131 さて･･･どう出る？ ［なかなか･･･言うじゃない？］ 杏子さんは 笑った ［まさか亮ちゃんに 説教されるとは思わなかったw］ 『や･･･なんか偉そうに ･･･すんません』 ［ふふ･･･でも、確かにそうね 私も･･･どこか傍観者だったな］ #ジグソウル

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132 ［だからかな･･･私の気持ちが なんにも昇華されないから 前に･･･進めないのかな］ その言葉が 胸に 響いた 『あんな？ 俺、里緒に告白するよ 当たって砕けてもちゃんと言う あんたはどうする？』 頼む 大倉が惚れたあんたや 期待に 応えて #ジグソウル

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132 『俺、傍観者辞めるから』 コーヒーを飲み干して 真っ直ぐ見つめて伝える 『あんたがどう出るか 楽しみにしてる』 そう言い残して 部屋を出た ────1人残った部屋で ［ほんとにまぁ･･･ あの店の男達は いい男ばっかりだなぁwww］ #ジグソウル

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133 クスクスと笑ってから 大きく息を吐いて ［よし･･･］ 杏子さんはスマホを操作した そしてそれを終えると ［見てろ亮ちゃん］ そう言って立ち上がる ［三十路女を ･･･舐めんなよ？］ ────ええね 受けて立とうやんか #ジグソウル

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134 杏子さんの部屋を出たその足で 里緒の家族が営む店に向かう 都会のビルの中 営まれるこだわりの八百屋さん 視界に飛び込んだ店先に ニコニコとお客様と笑う里緒がいた （かわいいな･･･やっぱ） ほっこり胸が温まったから そこに足を向けた #ジグソウル

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135 『すんませーん 新鮮なバナナありますかー？』 「あ、はい！バナナ･･･って 亮ちゃん！？」 『どもー』 里緒は慌てて キャスケットを目深に被った でも･･･泣き腫らしたであろう 真っ赤な目は隠しきれなくて 『ウサギみたいな目やなぁ』 #ジグソウル

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136 帽子をとって その目元に手を当てる 『･･･いっぱい、泣いたんか？』 「･･･やめてよ亮ちゃん また･･･泣けてくる」 里緒の笑顔が崩れそうだった 『おっちゃん！ ちょっと里緒借りてええか？』 俺はそう言って 里緒を店から連れ出した #ジグソウル

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137 少し離れたところにあった公園の 小さなベンチに並んで座る 『ん･･･目ぇ冷やせ』 途中で買ったジュースを 里緒に渡せば 「あーぃ」 楽しげに目の上にそれを置く ────うん 『そのまま･･･聞いてくれへんか？』 壊すなら･･･今 「え」 #ジグソウル

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138 『俺な、お前が好きやねん でもお前が大倉好きやったから あいつとの幸せを 手伝おうと思ってた』 「亮ちゃん･･･」 『でもな？俺、気づいてん 他の男やなくて俺が 俺がお前を幸せにしたい』 今までの 殻にこもった俺とは さようなら #ジグソウル

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139 『今すぐ返事はいらん でも･･･覚悟しといて？ 俺、これから ガンガンいくで？ お前を好きやって ガンガンいくからな？』 「･･･はい 覚悟･･･しときます///」 『ん･･･いい返事www』 #ジグソウル pic.twitter.com/RRuQlDPSIO

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140 杏子さんが動いたのは それから数日後･･･ ────カランカラン 『いらっしゃ･･･え？』 ［おはよー亮ちゃん！ バナナジュースちょうだい］ 『え、あ、はい』 俺はあたふたしつつ 大倉にサインを送る ────杏子さんが！来てる！！ #ジグソウル

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141 倉『え』 慌てて表に出てきた大倉も 倉『は？杏子さん！？』 ･･･驚くのも無理はない 倉『どないしたん髪！！』 そう 長くて綺麗な髪を ボブより短くしていて ［えへー。バッサリスッキリ♡］ 倉『なんでぇ！？』 ［ん？失恋したから！］ #ジグソウル

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142 倉『はぁ！？』 ［あのね。 ちょっとお説教されて･･･］ 『ごほっごほっ///』 ［でね？改心して ちゃんと丸ちゃんに告白したの ･･･実はしてなかったからw］ 倉『へ、へぇ･･･で？』 ［うん。振られた。 で、髪を切った！！］ #ジグソウル

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143 あっけらかんと言い放つ杏子さんに 俺も大倉も圧倒されっぱなしで 倉『そんなん･･･大丈夫なん？』 ［うんwだってまぁ 答えは分かってたし むしろちゃんと振られてスッキリ］ 倉『そんなもんかね･･･』 ［そんなもんよ？ 女って単純なとこもあるの］ #ジグソウル

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144 倉『へぇ･･･』 それでも疑う大倉に 杏子さんはにっこり笑って ［昔っからそうなの。 失恋したら色々変えたくなる 髪切ったり、模様替えしたり 同棲してた彼と別れた時は 部屋を引っ越したりw 形から入るタイプなのよねー］ 倉『なるほどねwww』 #ジグソウル

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145 思わず大倉も笑って 二人の間の緊張がほぐれる と･･･杏子さんが切り出した ［これで･･･ ちゃんと新しい恋ができるなー］ 倉『へ？』 ［どこかにいないかなぁ？素敵な人］ 倉『ちょ･･･』 ［私ね？告白するより されたい派なんだよね？］ #ジグソウル

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146 あ･･･ なんか 分かったかも ［さて。大倉忠義くん？ 私が言いたい事わかる？ 貴方に何を言って欲しいかわかる？］ わかるよな？大倉？ 杏子さんが求めてるのは･･･ ────すると大倉は 倉『あーーーもぉ！』 って叫んで それから宙を仰いだ #ジグソウル

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147 倉『ほんま面倒い女！』 ［ふふ･･･褒め言葉ありがと］ 倉『いっつも振り回される俺を 余裕かまして眺めて！』 ［美男子転がすの好きなんだよね♡］ 倉『俺の気も知らんと･･･』 ［そうね。これからは気をつける けど･･･こんな私、嫌い？］ #ジグソウル

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148 すると大倉は 彼女の頬を掴んで 『わっ･･･』 俺の見てる前でキスして 倉『全然嫌いちゃう。 むしろ･･･めっちゃ好きや』 って囁いて･･･ ドラマみたいに告白しやがった/// #ジグソウル pic.twitter.com/mtJ5pAp1H9

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149 ────それから数ヶ月後 ［亮ちゃん･･･これってさ］ 亮『うん･･･間違いないな』 俺が出勤したら カウンターでヒソヒソ話してる 亮ちゃんと里緒がいて 『おっはよー。 何朝からイチャイチャしてんの？』 厨房向かいながら声をかけた #ジグソウル