「きらめく昆虫学」実況中継

企画展「きらめく昆虫」の開催にあわせた講演会です。 いま最もきらめいている昆虫学者・丸山宗利さんに、きらめく昆虫や 研究の魅力を語り尽くしていただきます。
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木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

専門から外れて作った本「きらめく甲虫」 本を作らないかと持ちかけられたとき、昔から大好きな甲虫で作りたいと。学研の「世界の昆虫」の細密画が大好きで、色鉛筆で写したりした。

2016-05-21 13:40:18
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

きらめく甲虫の本を作るにあたっての方針。一般的な図鑑にあまりでていないが「いい虫」を選ぶ、見開きに並べて統一感があり、なおかつ多様性が見える、日本産の昆虫もできるだけ含める。 何より昆虫のクリーニングが大変。特に多摩美の福井くんが活躍してくれた。

2016-05-21 13:42:23
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

タマムシの飛んでいる写真を集めて、生体のポーズに一番近い姿で作った飛翔ポーズのタマムシ。写真の手前から奥まできっちりピントが合っているのは「深度合成法」によるもの。手前からピントが合った写真を何十枚もとっていき、合成する。キラキラした昆虫が特に大変。

2016-05-21 13:45:07
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

立体感を出すのも難しい。普通に全体的にピントがあった写真を撮ると、のっぺりした印象になる。ギラッとした雰囲気も出して立体感を。撮影が終わってから改めて「世界の昆虫」の本を見てみたら、同じ構成だった。子供の頃の記憶が知らず知らずに再現。

2016-05-21 13:47:04
蟲喰ロトワ (むしくろとわ)byおいしい昆虫生活®︎ @Mushi_Kurotowa

#きらめく昆虫 特殊シートを標本箱に貼ることで反射を抑えた美しい展示をしているんだけど、それを撮ったところで美しい写真にはならない。そこで深度合成の説明へと。 装飾の過剰さ、嘘っぽさの境界は天然に実在するかどうかではないかと。なので熱帯のきらめく昆虫は日本人が見るとウソっぽい。

2016-05-21 12:25:44
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

一番のお気に入りはプラチナコガネ。撮影がおわってからもさらにコレクションを増やした。本で得た印税をつぎ込んでものすごく高いやつも買った。五万円とかするやつも!

2016-05-21 13:48:18
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

オサムシは北の寒い地方のほうが綺麗。食べてもまずいアピールをしているのだろう。タマムシの中のお気に入りはフトタマムシ。ずんぐりむっくりで、でも模様が違う。昆虫コレクターは形が同じで模様が違う、多様性に富んだものを集めたがる。半乾燥地帯に住んでいて、蒸発を防いでいるのだろう。

2016-05-21 13:50:08
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

ゾウムシならカタゾウムシ。ものすごく固い。成人男性が指でつぶして力比べをしたりする。鳥に「固いから食べても無駄だよ」アピール。フィリピンの島ごと、山ごとに違うカタゾウムシがいる。

2016-05-21 13:51:27
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

カミキリムシならコガネハムシ。足が長い。クワガタが角で戦うように、コガネハムシは足を使って戦う。オスの足がもりっとしていかにも筋肉質な感じ。

2016-05-21 13:52:50
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

海外に出かけてもきらめく甲虫はそうは見つからない。現地ガイドをやとう。 パンツ一丁で川を渡るのが結構怖い。トイレは屋外でなんとなく仕切りがあるだけで、なぜかバケツがある。バケツの中身を川べりにぶちまけておくときれいなチョウチョが集まる。

2016-05-21 13:57:45
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

南米で一番ヤバい巨大アリ。噛まれると死ぬという噂もある。調査に行った人が全員噛まれた。丸山さんの場合は座った椅子にいて、さされた。5分くらい悶え苦しみ、3時間くらい激痛が走った。

2016-05-21 14:01:31
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

ひたすら広大な森林が広がるアマゾンでもグンタイアリの調査をした。道順をメモりつつ採集を終え、さあ帰ろうか、とふりむくと置いておいたはずの紙がない。紙を食べるアリに持って行かれた! 死の恐怖に怯えながら歩き続け、幸運にも道に巡り合った。アマゾンで死ぬかと思った。

2016-05-21 14:03:31
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

東南アジアの危険な生き物たち。ハチ、ヘビ、ダニ、意外なところではネコ。狂犬病にかかると百パーセント死ぬ。 ジャングルで暇だったのでダニを寄生させてひたすら記録を取っていたところ、ダニに刺された記録と症例が論文になった。

2016-05-21 14:05:16
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

子供のころ夢にまで見た木のツルを切って中の水を飲むシチュエーションを再現。予想以上にただの水だったw ガイドはせっせと物を取っていく。喧嘩をしたら我々が殺されるだけで、いかに盗まれるのを防ぐかに必死。

2016-05-21 14:07:01
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

ジャングルのお風呂。お風呂というか、どんよりとした沼に一応岩で仕切りをつけたもの。体を洗うと大量に垢が浮いてきて、魚がだーっと集まってくる。

2016-05-21 14:07:54
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

フィリピンで最悪だった話。断崖絶壁で、移動はひたすら上下。7時間くらいずっと山を登り続けてようやく平らな場所にテントを張った。雨に降りこめられているうちにアリがどんどん入ってきて、さらにアリの開けた穴からヒルが入ってきて血吸いバーみたいなことに。

2016-05-21 14:09:37
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

フィリピンのルソン島は最高だった。カタゾウムシがたくさんいて、ここでカタゾウムシに目覚めた。黒いコブが特徴的なマツタケツノゼミも。

2016-05-21 14:10:21
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

海外でもいつも悲しいのは開発。豊かな森を切り払い、一面の平地にアブラヤシが植えられていく。「自然に優しい」ヤシ油は、自然に優しくない環境で作られている。 我々にできることはできるだけ早めに虫を集めて送ること。

2016-05-21 14:11:51
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

観光客に溢れるアンコールワットでひたすらシロアリを探す。そして見つけた新属新種のコガネムシ! 近隣にもまったくいない。世界最小の1mmくらいしかないコガネムシも見つけた。背中の羽のような模様にちなんで、名前はキューピッドとつけた・

2016-05-21 14:14:31
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

さかのぼること13年前、高枝の穴からから顔を出していたオニミツギリゾウムシ。アジアでこの仲間は初めての発見。生態もまったく分かっていなかった。日本にも3種いるが、寄主は不明。

2016-05-21 14:17:11
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

ボルネオのすっごい高い木に着生するシダの中だけに住むアリ。木が本当に高い。木と木の間、高さ30メートルくらいの吊り橋の上の、さらに30メートルくらいの上に登ってアリを捕まえる。アリが凶暴で、首に食いつかれたりしている。

2016-05-21 14:19:02
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

「すごくいい、かっこいい、新属新種」「アジアで初めてのフンチュウの仲間。似た種類が全然見つかっていない」頻発すぎて、新属新種という言葉がありふれたようにすら思えてくる。新種でもすごいのに、その上の属すら新しいというのは、実際はすごくすごいことなのだ。

2016-05-21 14:20:44
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