江戸時代の文化について、裸はいつから恥ずかしくなったか

江戸時代の文化について、参考になる図書 「裸はいつから恥ずかしくなったか『裸体』の日本近代史」を紹介してくれた谷津矢車さんのツイートです。
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谷津矢車(戯作者/小説家) @yatsuyaguruma

「裸はいつから恥ずかしくなったか 『裸体』の日本近代史」(中野明 ちくま文庫)読了。江戸時代の裸体に対するふるまいは、現代人からみても異様。そんな江戸時代の裸体感覚が、現代のそれに変容していくまでを丁寧にたどる。おすすめ本。

2016-05-24 14:58:28
谷津矢車(戯作者/小説家) @yatsuyaguruma

江戸時代の春画にお詳しい方だと江戸時代人たちの性に関する感覚が我々とずれていることにお気づきのことと思います。本書はそれを浮き彫りにしたうえで、西洋の感覚である「裸体は卑猥なもの」という感覚が日本に定着するまでを描きます。

2016-05-24 15:01:52
谷津矢車(戯作者/小説家) @yatsuyaguruma

江戸時代にあっても裸に対する忌避は多少あったようですが、それでも性とそのまま結びついているわけではなく、顔の一部に近い扱いであったと本書は提示します。そのうえで、西洋人が「卑猥なもの」としての裸、という見方を持ち込んだこと、また明治政府の進めた西欧化により卑猥化していった、と。

2016-05-24 15:04:39
谷津矢車(戯作者/小説家) @yatsuyaguruma

さらにその中で黒田清輝の裸婦像事件や出版物における挿絵の卑猥論争などを経て、どんどん日本に「裸=性的なもの」というイメージが浸透していく様が描かれます。

2016-05-24 15:07:01
谷津矢車(戯作者/小説家) @yatsuyaguruma

さらに、女性下着の浸透によって、逆に女性器や胸が羞恥の対象となっていき、男性の性的な視線にさらされるようになった、という流れまでを詳述します。

2016-05-24 15:08:21