すみゆ忍テキスト【悪のニンジャ王国を討て！】#1

SUMIYU @SUMIYU1987

「ふう。もう少しゆっくり走ってくれんかね」ナイトアウルはすばやく船内に倒れ込んだ。 ハスカールも伏せている。「このまま敵にまぎれて潜入するぞ。いいタイミングがあれば…」 「あれはなんだ」 彼らが右手に見たのもニンジャであった。キビシイ軍所属のモビーディックである。#smytxt

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彼の８フィート超の黒灰色のニンジャは魚めいて水中を進み、時折水上に現れてはカラテや水撃で敵を翻弄する。その鍛え上げられた肉体は全身傷だらけだ。「ヌオーッ！　悪虐ニンジャ王に対抗して！！」そう叫ぶと彼の巨体はまたもや海上に飛び出し、シオフキ・ジツの水撃で敵兵を沈めた。#smytxt

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おお、だがそれだけでは終わらぬ。モビーディックの背には学校指定めいた紺色の水着を着こんだニンジャが笑顔でつかまっているのだ。そして手榴弾を投擲！敵船のブリッジが炎上！火！ 「おい、あれ例のメイドじゃねえか！？」 「色々なやつがいるものだ。さて、そろそろ引き時かな」#smytxt

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ちょうどナイトアウルの発言に感化されたが如く、キビシイ本陣から退却の合図が響いた。モビーディックをはじめ、指揮官たちが叫ぶ。船が後退を始めた。 対する「正統なるニンジャ王国」軍も呼応して退却を始める。 互いに混戦による被害が無視できず、体制を整え直す必要があるのだ。#smytxt

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ハスカールたちの乗り込んだ小船も、敵軍の退却に紛れてフライング・ダッチマンめいてイーノ・アイランドに滑り込む。気取られぬよう徐々に針路を変え、軍港とは別の人気のない海岸へ。船を打つ雨粒の音が大きくなってきた。 島の中心部では悪虐ニンジャ王が悪虐宴会を開いていた…。#smytxt

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