オンナトモダチ【あきら編】

白色 @whiteeighter

51 「あの…あなたこそ…どちら様？」 その子は手に合鍵を持って 私に対しての怒りをあらわにしている 〈忠義ってばまた…知らない女連れ込んで！！〉 「え、あ…大倉くんの彼女さんですか？」 〈何なの料理で点数稼ぎしようっての？早く出ていってくれる？〉 #オンナトモダチ

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52 すんごい剣幕 「と、とりあえず…ここ出たら行くとこないもんで…大倉くんの帰り待ちません？」 〈……忠義何時に帰るの？〉 「さあ？連絡して聞いてみてくださいよ」 〈…〉 ん？ 〈あなた連絡先知ってるの…？〉 「え？はあ…一応…」 #オンナトモダチ

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53 彼女やのに彼氏の連絡先知らんとかおかしくない？ 〈じゃあ電話してよさっさと〉 「あー…バイト中やしLINE入れときますね」 LINE [彼女がお待ちですよ] しばらくして既読になり [彼女なんかいてへん] ええ？ #オンナトモダチ

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54 [もしかして勝手に入ってきた？] [うん合鍵で] そのあと30分くらいして大倉くんご帰還 『…エリカお前さ、勝手に来んのやめてや』 〈彼女が来ちゃいけないの？〉 『……もう別れたやろ』 〈私は納得してない〉 『はあ……』 私かなりお邪魔？ #オンナトモダチ

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55 こっそりリビングを出て外に行こうとすると 『あきらさんええよ、リビング居って？』 彼女…いや元カノ？の肩を抱きながら声をかけられる 「いやでも…」 『もう夜遅いし。危ないから』 〈っ、わ…私！帰らないからね？！〉 涙目で強く叫ぶ元カノさん #オンナトモダチ

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56 『もー分かったって……ほらこっち』 ほんまに大倉くんの顔は曇ってて めっちゃ困ってるのは分かるんやけど ものすごーくあまーい声色になってる 元カノさんは泣き止んで そうして二人して寝室に入っていった 私に気を使ってくれたんやろうけど… #オンナトモダチ

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57 だって！とか、忠義じゃないと…みたいな元カノさんの声が丸聞こえ笑 大倉くんが宥めてるような声もちらほら 盗み聞きするつもりはなくても聞こえるっちゅーねん テレビをつけて紛らわそう ちょうどやってた映画を見始める 〈……ん、ぁ…っ〉 。。。なぬ #オンナトモダチ

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58 気の所為…？ 〈…ぁ、忠義……んっ〉 『ちょ…声出すなって…』 おいおーい ヤッとるやないかーい 冷蔵庫を思いっきりバンッと開けて 並べてあるビールを片っ端からあけていく 飲まなやってられんわーーー！ 大倉のあほーーー！！！ #オンナトモダチ

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59 人の喘ぎ声聞く趣味無いねんけど！！ そのまま映画を大音量で見て 酔ってしまっていつの間にかソファで寝落ちてた ＿＿＿ 『あきらさーん』 「んー…」 あんたの声なんか聞きたない 『あーきらさぁーーん？また遅刻すんで？』 「うそっ？！」 #オンナトモダチ

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60 ガバッと起き上がり時計を見ると 「……まだ6時やんか！」 『うん嘘。腹減ったからこれ食うてええ？』 「あー昨日の？いいよ」 『ってゆうかもう食うちゃった』 「…いいけど」 『料理うまいねんな。盛り付けイマイチやけど♡』 「そらどーも！」 #オンナトモダチ

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61 「ってかあれ？彼女さんは？」 『エリカは始発で帰った』 「送ってあげへんねんや」 『やって彼女ちゃうし。合鍵返してくれへんかった元カノその１なだけやもん』 その１て…２とか３とかおるんかな 『もう勝手には来ーへんと思うし。ごめんな』 #オンナトモダチ

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62 「合鍵返してもらえたん？」 『昨日寝てる間に鞄から抜いた』 「うぉぉ…」 『なに？』 「なるほど」 『なにぃよ笑』 「合鍵奪うために抱いたんや」 『…正解♪』 「そもそも渡さんかったらえーのに」 『彼女が欲しいゆうたら渡してまうやん？』 #オンナトモダチ

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63 「冷たいような優しいようなわからんなー…」 『彼女にしたら俺めーっちゃ甘やかすで』 「甘やかした結果があれやん！笑」 『ほんまにねぇ？どないしたらええんか俺もうわからんわー』 ２人で昨日の晩御飯の残りを温め直して朝食にした #オンナトモダチ

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64 『つーかさー大丈夫？』 なぜか気の毒そうな目で私を見る 「へ？」 『男んとこ追い出されて…欲求不満の時に俺らのエッチな声聞いてさー？ムラムラしてへん？笑』 「はあ？！？」 突然顔を近づけてくる 『寂しなったらいつでもシたるで？♡』 #オンナトモダチ

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65 「…間に合ってます」 『嘘つけ！間に合ってへんやんか！笑』 爆笑されたかと思えば 『でも俺なー？あきらさん好きかもしれん』 「かもしれんって笑」 『んーじゃあ好き♡』 「…ありがとお。」 『なんか…俺のことほんま興味ないんやろーなって』 #オンナトモダチ

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66 『オスとして見られてないからかなあ？めっちゃ楽！』 清々しい笑顔で笑う彼は 私も嫌いじゃない 「ふぅん？」 『女友達いてたらこんな感じなんやな』 「え、いてへんの？異性の友達」 『だいたい付き合うかー…好かれてヤッてまう』 「それ楽しい？」 #オンナトモダチ

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67 『普通に楽しいよー？選り取りみどりやしな』 「あんま人のこと言えへんけど、ええ恋愛してきてないね」 『ええ恋愛って？』 「自分が無様でもどうしようもなくそのひとが欲しくなったり… ほしい人が手に入らなくて諦めるしかなくて…とか」 #オンナトモダチ

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68 『それええ恋愛やなくて、ただのあんたの体験談やん笑』 「そーやけど！…後悔はしてへんよ。」 少しの間の沈黙 大倉くんは何かを考えたけど口には出さず そのままレストランの方のバイトへ行った なんかまずいこと言うたかなー？ まいっか！二度寝しよっ #オンナトモダチ

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69 ＿＿＿ 『いらっしゃいませー何名様ですか』 あきらさんのあの顔が 目に焼き付いて離れへん "後悔はしてへんよ。"って… 未練たっぷりのくせに？ 家も無くして？ そんなにええ恋愛してきたんや？ やのにあの表情は嘘やなかった… #オンナトモダチ

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70 あきらさんは働きもんで テキパキなんでもこなして キッチンで作る料理は早くて美味いし ホールでも常連客から好かれてる あぁ、そーいや常連のサラリーマンからマジ告白されてんのも見たな そーいやスタイルええし… 「っ？！//」 あれ睨まれた #オンナトモダチ

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71 「…触んな！あほっ」 『え。俺いま触ってた？』 《触っとったで》 「てんちょおーセクハラですよねー！」 《腰に手回してケツをするーっとな》 「よーし大倉くん減給」 『うそやん？！』 暇な時間帯でもあって 3人で無駄口たたいて笑った #オンナトモダチ

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72 学生の子らが交代しにきて 俺とあきらさんは上がる時間 コンコン 『どーぞー』 スタッフルームに俺だけで一服してたとこに あきらさんが入ってきた 「……」 あれ？なんか機嫌悪い？ 『…どうしたんすか？疲れた？』 「ちょっ近寄らんでよ」 #オンナトモダチ

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73 『あぁ…さっきの？ごめんて』 「…」 キッと睨まれる 『それくらいでキレんのも意外やね』 「好きでもない男に触られんの平気な女おらんやろ？」 『うーん…？触られたら意識しちゃって俺のこと好きになってくれたりもすんで』 「私はちがうから」 #オンナトモダチ

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74 意思の強い表情が逆に… 『色っぽい』 「っは？！」 『もうええやん？俺にしとけば』 「はああ？」 ロッカーが並んでる方を背に そこへ押し付けるようにして 距離を詰めた 『前の男は違う女選んでんから、あきらさんも俺を使って忘れたらええよ』 #オンナトモダチ

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75 「そんな簡単に切り替えられたら苦労せーへんよ」 『うん、せやから…俺と……試してみようや？』 髪を撫でて頬に手を当てる 抵抗しないってことは ええかな？ 「……そんなんいきなり無理//」 照れてて可愛い 『えー？一緒に暮らしてる仲やん』 #オンナトモダチ