E・S・ガードナーを読もう(仮)――備忘メモ(2)
HM文庫2大黄色背作家(E・S・ガードナー又はA・A・フェア、エド・マクベイン)は書店に並び続けると思っていた若い頃。いまは見る影もない……。
2016-07-24 20:41:49今はやれることをやっていくしかないんだな…。いつの日にか書店の棚に黄色い背表紙のペリイ・メイスン・シリーズとダグラス・セルビイ・シリーズとクール&ラム・シリーズが復活するその日まで。 twitter.com/Hikikomori_/st…
2016-07-26 22:49:02誰もが見捨てた荒れ果てた土地に、ただ一人とどまり木を植え続け、ついに緑の大地に作り変えた男の話、小学生で習ったけど、Ingressで遊ぶため、たった一人で鳥取砂丘の杭を一本一本申請し続けたら、数年後にポケモンGOの大拠点になって、砂漠に人が殺到する話、現代版の「木を植えた男」だ…
2016-07-25 21:51:05そんなこんなで今回はペリイ・メイスンものの長編第40作、一時期TLで話題となったあの『嘲笑うゴリラ』を読みましたぞい。 殺人が発生した屋敷にうろつくゴリラ。というか、被害者にナイフを刺した容疑者はゴリラ? メイスンに襲いかかるぞゴリラ! ゴリラ♫ ゴリラ♫ ゴリラ♫
2016-07-27 03:07:22しかもゴリラだけじゃないよ、人のココロを、人を愛するココロを弄ぶ催眠術師も登場するわ。 ゴリラと催眠術。男の子の大好きな二大要素が盛り盛りなのね。弁護士が活躍する隙間ってあるのかしら? まぁ、そこ以外は失踪した女秘書とか謎の遺言状とか宝石の盗難事件とかベタベタな展開なんだけどね
2016-07-27 03:07:42ラスト十数ページの展開がかなり「はっちゃけた」内容で、ガードナーさん、かなりノリノリでネタを吹き込んでいるよなぁ状態なわけですが、うろつきゴリラの殺人劇場以外のシーンは割合「マトモ」だったぜ『嘲笑うゴリラ』 あっ、法廷の逆転劇にゴリラが絡むわ。メイスンの言いがかりに近い法廷戦術!
2016-07-27 03:08:00真面目な視点で考えると、、、 メイスンのお友達の探偵さんがあまりにスーパー探偵過ぎて、その調査能力が異常値を振り切っていたのがスーパー気になった。 不真面目な視点で考えると、、、 犯人の仕掛けたゴリラトリックってば (´Д` ) ゴリラトリックってば (´Д` )
2016-07-27 03:08:14ゴリラトリック(このトリック、他では乱歩の某作品くらいしかみたことないよ……)は絶句モンなんだけど、その他の細かいプロットの繋がり具合は拍手喝采だわね。特に遺言状! モチのロンでゴリラトリックを仕掛ける犯人側の行動にも影響を与えてるわけなんだけど……、……コレは、イイねえ☆
2016-07-27 03:08:47何故、こんな胸がキュンキュンするドラマなんよ? そこに重なる犯人の作為! 日記からの派生! 遺言状! どうして、このプロットにゴリラを乗っける? どうして、このプロットに催眠術を乗っける? そんなにニヤリと嘲笑うゴリラを出演させたかったのか、E・S・ガードナー Σ(゚д゚lll)
2016-07-27 03:09:21「傍迷惑なくらいクレージーでLとSとDなミステリパート」と「極めて精緻で巧妙で企み溢れるミステリパート」を無理やり悪魔合体させたのが『嘲笑うゴリラ』だ。 その両方を軽やかに行き来するペリイ・メイスン! 身体を張り、推理を組み立て、ちょっと脇に逸れ小洒落た一面を見せ、法廷へと挑む
2016-07-27 03:09:44綱渡りな均衡と緊張感で突き進んで行く『嘲笑うゴリラ』なんだけど、最後の最後で力尽きて「はっちゃけ」てしまうのは、まぁしゃあなしなんだろうねぇ。アッという間に犯人が手の内を晒しちゃう様子にゃビックリ( ´ ▽ ` )ノ そういや、その前の法廷シーンの仕上がりも結構怪しいンぁよなぁ〜
2016-07-27 03:10:20もっと法廷部分をしっかりと書き込んで(吹き込んで)、その後からの展開を150ページくらい増し増しに膨らませることが出来ていれば『嘲笑うゴリラ』はトンデモナイ作品になったかもなんだろうねえ。 もっとキワモノな作品かと予想していたけど、なかなかに健闘していたというのが今回の感想。
2016-07-27 03:11:17というわけで、ゲテモノを食べに行ったら意外に美味だったが何か一味足らない『嘲笑うゴリラ』でした。けどね、些細だけど幾つかの部分で『車椅子に乗った女』の作者であるE・S・ガードナーの手腕が見られるんだよねぇ。あの遺言状の扱い、、、アレは自分好みなんだよなぁ、、、
2016-07-27 03:11:33>ゲテモノを食べに行ったら意外に美味だったが何か一味足らない『嘲笑うゴリラ』 わかる(わかる) ゴリラというゲテモノをぶち込んでいるのに〈普通に〉美味しいんですよね、『嘲笑うゴリラ』
2016-07-27 08:56:07全弁護士入場!! ゴリラ殺しは生きていた!! 更なる研鑚を積みお茶の間のヒーローが甦った!!!ペリイ・メイスンだァ――――!!! 悪徳法廷戦術はすでに私が完成している!!パーシヴァル卿だァー!!! 金をもらい次第ヤりまくってやる!短編専門マーティン・エイレングラフだァ!!!
2016-07-27 09:05:15お玉さんの27日のツイットを追加してまとめを更新しました。今回はアタックチャンスその3で「ペリイ・メイスン」。取り上げられた作品は『嘲笑うゴリラ』でした!「【お玉さんの読書マラソン】「名探偵図鑑完読作戦」第11部」 togetter.com/li/1002707
2016-07-27 12:17:49ペリイ・メイスン先生が突如ゴリラ博士になって「ゴリラはぴかぴか光るものに反応するからポケットからコインとかを出すんだ!」みたいなこと言い出して危機を乗り越えるくだりほんとすき
2016-07-27 21:37:52何度も言うけど、E・S・ガードナーを語る際の「全部面白いよ」って「全部B-~B+」じゃなくて「全部A-~A+」だから、読まないのは本当にもったいないと思うのです。
2016-07-27 21:46:21割とマジにガードナーが読まれなくなったのって先達が「あー、基本的に全部面白いよ」って気のないオススメの仕方をし続けてきたせいじゃないかと疑っている(『深夜の散歩』の福永武彦とかさ)。
2016-07-27 21:49:35だから僕は堂々と傑作だから!って叫ぶ。ロジック本格好きなら『義眼殺人事件』『傾いたローソク』、ルヴォワール的な悪どい法廷戦術好きなら『奇妙な花嫁』『運のいい敗北者』、ゴリラ好きなら『嘲笑うゴリラ』あたりは必読だから、本当。
2016-07-27 21:51:35あと、小気味よい短編シリーズ好きならレスター・リース物も必読だし、まだ僕も二冊しか読んでないからアレが良いとかは言えないんだけどA・A・フェア物もめっっっっちゃくちゃ楽しいよ。
2016-07-27 21:52:43