とよねさんの「小説について語ろう!」
- kuromimigen
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【13】いわゆる「ほのぼの系」「日常系」の小説を私はあまり読んだことがないので敢えて除外して話をしますと、基本的に仲間・身内どうしでのだらだらしたお喋りをいちいち描写する必要はなくて、特に会話による異質な人間同士のぶつかり合いとなると、力関係・状況の変化に注目しなきゃいけない。
2016-07-17 23:43:33【14】三人称の強みは、一人称と違って主人公以外の人間の心の描写もできるところにあるのですが、それをいちいちやっていたら冗長になる場合が大半だと思います。なので例文では、地の文で「ハルジェニクから見たイノイラ」を書くことで、イノイラの内面が大体予想できるようにしている。
2016-07-17 23:48:17【15】最初ハルジェニクはもの凄い強気で、相手の外見についてさえ滅茶苦茶こきおろしている。動作についても「ハルジェニクは吐き捨てた」「不快感が顔に現れるのを隠そうともせず」「破れよとばかりに台紙から引きちぎる」と強気。それが回想後の会話では、
2016-07-17 23:51:06【16】「冷ややかに言い放」ったり「声を荒らげた」りするイノイラに対し、「ぞっとして口をつぐんだ」り「大儀そうに小切手の台紙に手を伸ばした」り、かなりトーンダウンしている。
2016-07-17 23:53:59【17】まとめると、会話文を書くのなら、力関係・状況の変化は会話によって行い、地の文での心理描写は最小限にする。気を配ってるのはそれくらいかなあ。地の文でも会話文でも内面の描写を行ったら、確実に胸焼けレベルでくどくなる上、読者の心が入る余地がなくなる。
2016-07-17 23:55:07【18】ここまでの要約。 ・「会話の続け方」→そもそも会話文を入れる目的を明確にした上で日常の会話を応用すればほぼ解決。 ・「会話と会話を繋ぐ地の文」→会話によるぶつかりあいの激しさに応じて、地の文での内面描写を少なくする。 ってことかな。長くなってごめんね!
2016-07-17 23:58:14# ・付録
チョシャ猫、自作を語る。
かっこいいミスリルさんのかっこよくないシーンをTLで晒す(やめてやれよ……) pic.twitter.com/YsKAaWWwJe
2016-05-24 21:07:19マグダリスさんの戦う時の動作と台詞ほんと好き(ゆっくりとサーベルを抜いているのに火花が見えるような気がするという表現は7章と18章で意図的に繰り返した)。 pic.twitter.com/IQMROFBO4Y
2016-05-24 21:24:187章でマグダリスさんが腐ったイチジク云々と言うのは、4章での会議の内容に対応している。 pic.twitter.com/cF2BFbxMso
2016-05-24 21:30:40一文じゃないけど、ネット右翼みたいになっちゃってマジで判断力がなくなったお兄ちゃん(クェテ)と妹(ニサ)の会話が結構好き。 (『〈アースフィアの戦記外伝〉失語の鳥』第5話) pic.twitter.com/YBrRjtVUzq
2016-06-08 19:42:31「ね、蜂さん。どうして人は生まれるの? 死ぬ為に、生まれるの? 苦しむ為に、生まれるの?」 (『Lirica-意味と狂人の伝説』戦争で殺された少女が、死に際に前世の記憶を見せられる場面) #自小説のお気に入りの一文紹介 pic.twitter.com/I18hmOdSmg
2016-06-08 20:13:04異世界版働きたくないでござる【ディスイズ職場放棄】 (『Liricaー漂流民』) pic.twitter.com/hQdQjpwfOh
2016-06-08 20:22:53Liricaは暗い話ばっかだけど、ヴェルーリヤさんっていう厨二病のヒキコモリ500歳が主人公の話には救いがある。 pic.twitter.com/ogB1UaVTsW
2016-06-08 20:32:23「この胸が張り裂けんばかりの日々でした」 「それがどうした、貧乳」 (『〈アースフィアの戦記〉鳥籠ノ国』十八章) #自小説のお気に入りの一文紹介 pic.twitter.com/Rd1QOTwFHV
2016-06-08 20:45:59