竹岡雄二展「キュレーターズ・トーク、ノーカット版」埼玉県立近代美術館[実況]

実況ツイートのまとめ 2016年8月21日 13:00~16:30 埼玉県立近代美術館 http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=333
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みそむーおでん @misoni_2013

平野「ドローイングについて。展覧会成果としてまとまったドローイングが展示できたこと。国立国際ではなかった。15点ほど。どれも貴重だ。竹岡は彫刻家目指す前は建築家を目指してたこともあるだろう。

2016-08-21 13:31:36
みそむーおでん @misoni_2013

平野「最初に出てくる四点のドローイング。台座彫刻誕生の時期に描いたもの。1986年。日本紹介は初めて。コンラートフィッシャーで初個展した時に出した。歴史的重要彫刻の台座のみを描いている。

2016-08-21 13:32:41
みそむーおでん @misoni_2013

平野「ロダン、ジャコメッティ、ボッティオーニ、デュシャン、それぞれの台座のみ。彫刻を取り除いた台座を描くのが重要だが、それだけ描いていない。展示室・空間と描かれてる。床・壁・入り口、他の作家の作品まで。台座があるということ。だから影もしっかり描かれている。

2016-08-21 13:35:20
みそむーおでん @misoni_2013

平野「彫刻作品不在の台座作品。抽象的なら台座だけ描けばいいのにそうでない。デュシャンならスツールだけでいいがそれだけではデュシャンと一致しにくいので空間も描き気づきをさせる。台座問題を抽象的概念的でなく、制度的空間的に捉えようとしてる

2016-08-21 13:36:58
みそむーおでん @misoni_2013

平野「2つの次元、一つは純粋物理的空間の台座と展示室というボリューム感の関係。もう一つは展示室と台座の関係、台座が作品であると保証する制度的関係。台座から空間へがサブタイトルだが、初期ドローイングで明快にあらわれている。サブタイトルは2つの次元の問題を組み込んでいる。

2016-08-21 13:38:36
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「メイン展示室ではオレンジ色の台座に会う。ポスターにも使い代表作だろう。形は白い台座と同じで彫刻台座らしき形状だが強い色のオレンジ色でニュートラルでも素材大理石の色ではない。見たこと無いつるつる質感もある。こんな台座見たこと無くこれはなんだ、、、と。

2016-08-21 13:40:48
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「平滑な質感。人工大理石。竹岡はこれに出会い彫刻を作りたいと思ったそうだ。ニュートラルで平滑で素材で、人工的工業製品でなく意味をもってこない。エッジにわずかな丸みがあり、やや透明感あるように見える。マッシブで望楼としつつ丸みが攻撃的から親和的に。

2016-08-21 13:42:47
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「透明感があるように見えるだけで、でも物質の重さ硬さとは違う視覚的な重さがみえる。角柱型に何か貼り付けたのでなく無垢であるのが視覚的に分かる。竹岡は金太郎飴のようというが、私は羊羹だと言いたい。どこで切っても同じだ。

2016-08-21 13:44:11
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「この作品も人工大理石。壁につけられ、テラコッタ時代の壁台座があるが、壁台座シリーズと名付けられ、棚としてなにか載せられる機能と、自立した彫刻という二重の意味があると。 縦横比率、真ん中に別の構造あるが、壁台座として載せる感じはせず自立性がある

2016-08-21 13:45:50
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「視線の行く先を考えたい。目から発してものを線というアナロジーで語るが、目の行き先を追えば、ポロックを見るように線が対象を埋め尽くすように見る。均質な素材・面であれば線を往還する必要なく、当たった時にそれを点であれば、その瞬間に面を覆うような感覚となる。

2016-08-21 13:47:48
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「情報を目が捉える時間が少なくなる。視線が往還する必要がない。瞬間的に物体を知覚する。

2016-08-21 13:48:21
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「2つの物体の間に溝が掘られてるようだ。到達した視線が計測しようと縦・横に行くが奥行きも見ようとしその視線が物体を削るような感覚にありそれが作品の溝で止まってるような。

2016-08-21 13:49:33
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「次に真鍮の金メッキの壁台座作品。直線的作品が多いなか曲線。正面から見ればカーブと反射で形状は認識できない。この形状が柔らかさという捉えがたいものだが、側面は壁から垂直でソリッドで不透明で無垢で強固。その2つが共存し分離している。

2016-08-21 13:51:45
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「それぞれ別の次元構造が目の前で出会ったような強烈な違和感がある。反射は他の作品でも重要だ。

2016-08-21 13:52:28
みそむーおでん @misoni_2013

梅津「今の説明した三点がいた空間はいつまでも居たい、幸せの極みの空間だ。

2016-08-21 13:53:30
みそむーおでん @misoni_2013

平野「今回の展示作業、スムーズにいった。このタイプの作品展示は通常難しい。組み立てで角度が合わないとか、壁作品は壁にビスが止まらないとかそんなことなかったので、作者と展示プランにじっくり向かい合うことが出来た。

2016-08-21 13:55:16
みそむーおでん @misoni_2013

平野「学芸員としても納得行くものができ、作者もきっとそうであろう。展覧会終わった後に展示プランの反省がよぎりそうだが、今回についてはそれはないだろう。竹岡は物は置かれるべき場所に置かれるというがその通りとなったといえる

2016-08-21 13:56:23
みそむーおでん @misoni_2013

平野「クリーンルーム。本展示最大級の作品だが、空間の真ん中へ置かれる。四畳半の広さで、パッと見てその広さが分からない。白い部分が人工大理石で畳組の四畳半、そこで気づくだろう。 その周囲がガラスで覆われる。

2016-08-21 13:57:34
みそむーおでん @misoni_2013

平野「クリーンルームジャパン、1997年にクンストフェラインで回顧展において制作発表となった。デュースブルフにある私立美術館に所蔵。画像はその時のものだ。クンストフェラインは柱が全くないまま1000平米ある大空間でドイツで彫刻展示するならもっともふさわしいところ

2016-08-21 13:59:31
みそむーおでん @misoni_2013

平野「ただクリーンルームは所蔵先美術館の都合で貸出出来ず、急遽新作として作ることに。それでクリーンルームジャパンとついてる。四畳半はそのためではない。

2016-08-21 14:00:43
みそむーおでん @misoni_2013

平野「クリーンルーム中に入れない。比較としてはダン・グレアムのパビリオンシリーズを思い浮かべた。これは内部に入ることが出来外と内部を体感できる。ひたすら外から内部空間を見るしか無い。非機能的存在で機能不全の建築。

2016-08-21 14:01:33
みそむーおでん @misoni_2013

平野「グレアムとの共通点もある。視覚的透過反射作用。透過して内部を見れるが外部が反射して映る。しかしグレアムは複雑なつくりであるが、竹岡は過剰視覚効果はなくナチュラルだ。

2016-08-21 14:02:47
みそむーおでん @misoni_2013

平野「クリーンルームは、美術館で展示すれば、大型のガラスケース、ビトリーヌにも見える。見せる仕組み、それがまず台座で、そこからガラスケース、ショーケース、ラックという什器モチーフへ。見せる仕組み・制度としてガラスケースを問う作品となる

2016-08-21 14:03:58
みそむーおでん @misoni_2013

平野「クリーンルームと同じ空間に作り付け大型ガラスケースもある。そこに遠山記念館から借用作品が展示されるが、クリーンルームは作品不在で完璧空虚な空間に。機能するガラスケースと機能しないガラスケース、その比較が可能だ。

2016-08-21 14:05:08
みそむーおでん @misoni_2013

平野「機能しないガラスケース、国立国際でも組み立て展示したが、そこにも立ち会った。大阪は大阪のガラス屋、当館は東京。最後のガラスを閉める際にどちらもこの中に何も入れないの?と問われた。やはり見るための欲望、何か収まると現場の職人も吸い込まれるのだろう。竹岡もニヤリとした。

2016-08-21 14:06:35
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