日本における麻の始まり

これ http://togetter.com/li/100144 の続きになります この話の続編 http://togetter.com/li/109720
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Die @die3035

@taki_tkz どうやら渡来した者が自分は天竺人だと名乗ったようで、その場所は天竺と呼ばれ、それが天竹村となり、現在の愛知県西尾市天竹町の名前の元になったようです

2011-02-23 21:49:16
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

神武の東征のさい、ツチグモを殺すのに皇軍が浸かったのが葛の綱で「葛城」の地名の由来がこの葛綱というのは有名。となると(元ネタは微妙に違うかもしれないが)黒谷ヤマメは葛の綱が苦手、なんていう二次設定とかはどうか

2011-02-23 21:52:31
Die @die3035

@abysmalhypogeum 我が国最古の葛製品としては、福岡県太宰府市、菖蒲浦1号墳からの出土品、古墳前期のものが最古のようです。よって出現時期はその少し前ではないか、と言われています

2011-02-23 21:55:39
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

万葉では、繊維を生産する労働歌では圧倒的に大麻が多く、養蚕の歌は6種程度、一方繊維そのものとしてはタヘが多いが、これは「白妙」など木綿としての意味を失った使われ方も多かったようで、どこまで利用されていたかは言語学的にはわからない。

2011-02-23 21:55:48
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

ただ、衣服は階級を端的に示すから、階級ごとに材質も当然変わったのだろうなあ。

2011-02-23 21:57:00
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

@die3035 より原始的な利用方法としてはもっと遡れそうですが、繊維利用となるとそのあたりなんでしょうね。

2011-02-23 22:00:45
Die @die3035

@abysmalhypogeum 編む、という行為のみしか存在しなかった時代においては、やはり製品強度の面から麻に劣る、というのも広まらなかった理由の一つでしょうねぇ

2011-02-23 22:06:35
Die @die3035

なお、今回紹介した繊維以外にも、タヌキラン、アカソ、ヒノキ、オヒョウなどが縄文時代に、フジ、コウゾ、カジノキなどが弥生時代にそれぞれ歴史に顔を出す繊維材料である。ただ、これらは後の世では繊維材料としてはほとんど使用されてはいない

2011-02-23 22:10:56
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

@die3035 まあ葛は食用作物ほか利用方法は多かったでしょうから、繊維としての利用自体そこまで優先されなかったのかもしれませんね。「玉葛」という言葉が歴史的時間経過と結びつくことから、言語学的には葛とツヅるという動詞を通じて古代の暦と関連させる説もありますが……

2011-02-23 22:12:08
Die @die3035

@abysmalhypogeum 植物繊維の中でも、樹皮繊維は、硬く色素を含むため純白では無かった事もあまり広く使用されなかった要因の一つでしょうね。ただ、それゆえに色を染めるための漂白という技術の原型ともなった、とも考えられるようです

2011-02-23 22:20:03
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

@die3035 >、樹皮繊維は、硬く色素を含むため純白では無かった事もあまり広く使用されなかった要因:なるほど、となると、シロタヘという言葉が特別の美称で呼ばれたのはそこら辺の意識が働いていたのかもしれないですね。

2011-02-23 22:21:52
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

繊維といえば、上代日本語の「ヲ=緒」という言葉のもつ力も気になるところ。苧や麻の繊維=ヲというだけではない特別の響きがある。

2011-02-23 22:24:55
Die @die3035

さて、これは後の機会にしっかりと語るつもりであるが、魏志倭人伝や古事記、日本書紀などが衣類を知る上で重要な文献であったように、万葉集もまた非常に重要な文献である。実は万葉集、染色、つまり「染め」に関する歌が150首ほどあるので当時の染色技術について非常に参考になるのだ

2011-02-23 22:26:33
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

@die3035 >繊維材料としてはほとんど使用されてはいない :政策として奨励作物になったかどうかが分かれ目でしょうかね。租庸調の調として献上できない布は作られなくなったとか。まあコウゾはある意味和紙のために繊維利用されているといえるかも

2011-02-23 22:29:01
Die @die3035

@abysmalhypogeum 当時の人にとっては、色素の酸化分解も中々に目新しく見えたのかもしれませんね

2011-02-23 22:31:53
五蟻(いつあり) @abysmalhypogeum

租庸調の調として献上された布のうち、麻の最高級品とされたのが望陀布。今の千葉県が日本で一番良い麻布を産出する地だった。現在は栃木県が繊維用麻の生産日本一。その名もトチギシロという品種が栽培されていて、県外に持ち出し禁止になっているとか。

2011-02-23 22:36:56
Die @die3035

@abysmalhypogeum 当時のデータから得られた資料においても、飛鳥・奈良時代には国別にみると全国で蚕糸や麻業が行われているのに対し、木緜は安芸国あたりでしか生産されていない所からもそうでしょうねぇ。地方においても大宰府や美作国の山の中あたりでしか生産されていませんし

2011-02-23 22:37:33
Die @die3035

なお、今回の参考文献は松沢秀二氏編の「繊維の文化誌」、布目順郎氏の「目で見る繊維の考古学」「養蚕の起源と古代絹」となっています。興味のある方は是非

2011-02-23 22:41:33
Die @die3035

多分、近日中に木綿の話と染色の話も行いますです、はい

2011-02-23 22:44:13
Die @die3035

これで繊維について、皆さんが少しでも興味を持ってくれるといいなー(チラッチラッ

2011-02-23 22:50:34