史学界の(中の人的)室町ブーム「これまで」と「これから」

個人の備忘録です。 ※2018年12月追記済み
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コワシヨシシンノー @kowashiyoshi53

なんとなく吉田賢司さんの本あたりが研究という意味での室町ブームの始めかと思ってたが、みなさんそんな感じで把握されてるようで意をつよくせり・・・自分としても、良く引く先行研究は一桁代の中~後半の者が多い気がする

2017-12-24 12:16:56
am2n @am2nkm_A

私の体感も同様で、学界内で室町期研究が増えたのは2000一桁年代の前半から半ばにかけて、後半には決定的という印象。皆さん指摘の桜井英治『室町人の精神』あたりから、あえて(中世後期ではなく)「室町」と冠する研究が増えたように思う。室町期荘園制論なども含め。

2017-12-24 12:04:35
am2n @am2nkm_A

やはりその震源地の一つは、多々ご指摘の通り、90年代の今谷明『室町の王権』への批判なんだろう。それが「日本国王」号論や権限論批判などを経由して(今谷氏が前提とする)佐藤進一氏への批判をも惹起しつつ、公武関係史を中心とする幅広い分野で、それまで通説とされてきたものが塗り替えられた印象

2017-12-24 12:19:24
リンク www.heibonsha.co.jp 足利義満 - 平凡社 足利義満詳細をご覧いただけます。
am2n @am2nkm_A

「室町」が中世前期とも戦国期とも異なる独自の時代であることがある程度了解され、しかもその「独自さ」を解明すること自体が受け入れられる(=査読雑誌に載せてもらえる)ようになったのはいつ頃なのかと思うが、それこそ室町期荘園制論が出てきた頃(2003)なのだろうか。分野によるずれもあるかな。

2017-12-24 12:30:55
ITO Toshikazu @toshiitoh

そうなんだよなあ。かつては南北朝~室町期の150年余りが漠然と鎌倉期から戦国期への過渡期と捉えられ、独自の時代とはあまり認識されてなかった。史料は多いから裁判制度の研究などは発達していたけど。twitter.com/am2nkm_A/statu…

2017-12-24 13:49:14
リンク rr2.hanawashobo.co.jp 室町期荘園制の研究 NOA-webSHOP | 塙書房 鎌倉末~南北朝内乱による地域社会の混乱、土地所有秩序の危機とその克服を経て生じた南北朝~室町時代に特有な荘園制の構造と運用を解明し、変容・解体についても展望する。 【目次】 序章 南北朝~室町時代の...
ITO Toshikazu @toshiitoh

一揆も多いから人民闘争史の研究も発達していたが、どんな体制を相手に戦っていたのかが分かってなかった。

2017-12-24 13:59:09
Takashi Kawato @takkawato

少々自分語りをすると、私もまた『室町の王権』で刺戟を受けたものの、実際には桜井さんの歴研大会報告以後の動きによって戦国期に関心が移ったけど、川岡さんと早島さんの日本史研大会の報告が印象に残っていたかな

2017-12-24 15:52:49
田部連@『図説中世島津氏』発売中! @tabenomuraji

川岡さんの日本史研究大会報告は、私も会場で聴いて、レジュメは今でも持っている。あの場にその後の主役たちが居たんだなtwitter.com/takkawato/stat…

2017-12-24 19:53:29
Takashi Kawato @takkawato

2000年代前半まではまだ足利義満の卓越性の議論が中心だったと思うけど、じゃあ義持とか義教の時代はどうなの?という関心が持ち上がってきて、それをテーマにして2008年にシンポを企画した(翌年歴研に掲載)、といった感じ。

2017-12-24 15:57:22
Takashi Kawato @takkawato

当時は『満済准后日記』の読書会に出ていたので、そういう影響もあったかな。

2017-12-24 15:59:05
Takashi Kawato @takkawato

それにしても、あれからもう10年か。歴史になるはずだ(笑)。

2017-12-24 15:57:45
Takashi Kawato @takkawato

2008年に自分で「室町ブーム」と書いていた。→shikado.cocolog-nifty.com/zakki/2008/04/…

2017-12-24 16:02:52
リンク bensei.jp 中近世日本の貨幣流通秩序 : 勉誠出版 勉誠出版 中近世日本の貨幣流通秩序 - 社会経済を展開させる装置、貨幣。中世から近世への社会変容のなかで、その使用の具体像はいかなる様相を呈していったのか。海域アジア世界との連環と地域社会における展開の実態とを複合的に捉え、貨幣流通秩序の形成過程を照射する。 60
ナタネ油 @nknatane

RT もう少し幅を取ると、伊藤幸司橋本雄氏らによる室町期の外交・対外関係論が入ってくるんじゃないかなあ。最近は一段落した感があるけど、義満の王権簒奪論(今谷明氏)批判が議論の中心だったから。「日本国王」の読み替えが先にあったのが大きい。

2017-12-23 21:41:37
リンク bensei.jp 日明関係史研究入門 : 勉誠出版 勉誠出版 日明関係史研究入門 - 近年、研究が飛躍的に進展し、その歴史的重要性が注目されるアジアにおける国際関係。日中のみならずアジア諸地域にまたがり、外交、貿易、宗教、文化交流など、さまざまな視角・論点へと波及する「遣明船」をキーワードに、14~16 世紀の歴史の実態を炙り出す。日本史・東洋史のみならず、文学・美術史・考古学などの専門家総勢35名を執筆者に迎え、現在における研究の到達点を示す待望の入門書。 1 user 67
リンク bensei.jp 中華幻想 : 勉誠出版 勉誠出版 中華幻想 - 明皇帝から「日本国王」に冊封された、歴代の室町将軍たち。 彼らは素直に中国の華夷秩序を受け入れたのか? 伝統的な日本の《中華意識》は本当に消え失せてしまったのか? 唐物に当時の《中華》イメージを探り、外交の現場から幕府の対外観をあぶり出す。言説・伝説の世界を逍遙し、文化史や美術史の成果とも切り結ぶ、まったく新しい対外関係史。 96
Yuichi Goza @goza_u1

当事者の実感としては、橋本さんとかの対外関係史は「別枠」感が強かったんだよなー。石原さん、大田さん、清水さん、早島さん、桃崎さん、吉田さんなどの研究を見ても分かるように、室町ブームは義持期再評価が主軸で、それを踏まえて義満期を再検討するという展開だったので。 >RT

2017-12-23 22:10:52
キリュー @quiriu_pino

これは分かりやすい。20世紀末までの「足利義満スゴイ」が見直されて、義持、ついで義詮が株を上げるという構図。 RT鍵: 室町ブームは義持期再評価が主軸で、それを踏まえて義満期を再検討するという展開だったので

2017-12-23 22:51:02
リンク www.minervashobo.co.jp 足利義持 - ミネルヴァ書房 ―人文・法経・教育・心理・福祉などを刊行する出版社 ミネルヴァ書房は、人文・社会科学の学術出版社です。人文・法経・教育・心理・福祉の書籍を中心に刊行しています。 12
リンク www.bunrikaku.com 室町政権の首府構想と京都
リンク webちくま 武士の起源と歴史本の大ヒット|PR誌「ちくま」特別寄稿エッセイ|webちくま 『応仁の乱』など、日本史の新書が大ヒットになる昨今、ヒットとなるものとその他二番煎じとの違いはどこにあるのでしょうか。 その違いを検証する意味でも書かれた『武士の起源を解きあかす』に関する著者桃崎有一郎さんのエッセイです。ぜひご覧くださいませ。 2 users 1
東専房 @rokurohei_XI

義満王権簒奪論批判の議論も室町ブームの前提にあるだろうけど、その後の幕府-守護体制論批判も議論の活発化を促したようにも思うなぁ。そうなると、我らが藤井さんや大薮さんも大きくとりあげねばなりますまい。

2017-12-23 23:35:40
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