放射性セシウムは魚によって如何に濃縮されるのか?生物物理的論考
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飲食物に対して設けられている放射性セシウムの摂取制限量を比較。 http://p.tl/Yn5A より、「飲料水、牛乳、乳製品:200Bq/kg、野菜類、穀類、肉、卵、魚等:500Bq/kg」 件のコウナゴは526Bq/kg http://p.tl/DJJk
2011-04-06 01:54:49一週間前に農林水産省で開かれた、「水産生物における放射性物質についての勉強会」に於ける発表、「水産生物における放射線物質について」のpdf資料 http://ow.ly/4sQnb 12ページによれば、セシウムの濃縮係数は5~100倍、と。
2011-04-06 01:57:39と言う事で、ヨウ素の10倍に比べ、最大で100倍と見かけ取り込み易くも見えるが、幅もあるのは何でなん?これはあとで。で、最大値の100倍濃縮されると言う値を採ると、海水が5Bq/kg程度の放射性セシウム濃度でも、この摂取制限指標値になる事も。
2011-04-06 02:06:49東京電力のプレスリリース http://p.tl/tHVS より、第一原発沖合い15kmの海水中のセシウム濃度は、高い所でCs-134=52、Cs-137=64(Bq/kg) http://p.tl/cOOs また、告知濃度はCs-134=60、Cs-137=40(Bq/kg)
2011-04-06 02:25:05と言う事で、Cs-134、Cs137いずれも告知濃度に近い水準であり、魚がセシウムを100倍濃縮する事を仮定した場合に、摂取制限に達すると想定される濃度 5Bq/kgと比較して10倍程度高い海域である、と言える。
2011-04-06 02:32:01ただ、告知濃度の水準もこの 5Bq/kgと比べて、それぞれ12倍、8倍と高いことから、単純にセシウムの濃縮係数を、最大の100倍とするのは早計かもしれない。従ってこの濃縮係数に幅が生じるのが何故か検討する余地はあるかもしれぬ。
2011-04-06 02:38:36なお、「水産生物における放射線物質について」のpdf資料 http://ow.ly/4sQnb 13ページの「日本沿岸海水中と魚体内中のCs-137の経年変化」のグラフによれば、セシウムの濃縮係数は、概ね60倍程度で推移している様に読み取る事ができる。
2011-04-06 02:52:10と言う事で、いわゆる笠松論文「海産生物と放射能ー特に海産魚中の137Cs濃度に影響を与える要因について」 http://p.tl/Jnjp を、明日にでも読む事にする。
2011-04-06 03:10:02ヨウ素だけなら操業続けても良かったが、セシウムもとなると…。あれ?近海の海水の調査って…、やってるとは思えないか、土壌調査すら「提言」レベルだけに。>全漁連会長が東電に抗議 汚染水放出に「怒りと憤り」 http://t.asahi.com/1y60
2011-04-06 13:07:58ん~、Cs-137の濃縮係数の幅は、小型の魚種からそれを捕食する大型の魚種になるにつれ、大きくなる事に起因する、とこの論文の http://p.tl/Jnjp 図11に引用されている結果から言えそう。
2011-04-06 23:42:59ざっくり、グラフから値を読むと、動物プランクトン16、同食35、小型魚類食60、大型魚類食90(てきとーだかんね、S.D.も小さくないし)と言ったところ。
2011-04-06 23:48:48と言う事で、相対的に水銀等に比べ、絶対値は小さいとは言え食物連鎖の上位で、「濃縮」されている、と言えそう。
2011-04-06 23:52:23で、現在明かになっているのが「コウナゴ」な訳ですが、同論文の表5に先に値を挙げた「小型魚類」に、イカナゴとして記載されてるんだよね。
2011-04-07 00:00:44オリジナルあった。つ Kasamatsu, F. and Ishikawa, Y. Mar. Ecol. Prog. Ser., 160, 109-120 (1997) http://p.tl/Ehvc (pdf)
2011-04-07 00:20:07RT @konamih: 少なくともセシウムについては魚類での濃縮の論文がある(http://bit.ly/eF0Vpp) 。長期的にはヨウ素よりも問題。何を寝ぼけたことを水産庁は言っているのか?「検査強化 『魚の体内で濃縮せぬ』の見解再検討」 http://bit.ly/dNCDLy
2011-04-05 21:34:43RT @konamih: この笠松論文は1999年のもので,日本近海で採れる魚類における137Csの生物濃縮を実証したもの。数十倍から100倍の濃縮が明らかにされている。Wikipedia にさえ出ているのだが。
2011-04-05 21:35:53RT @konamih: なるほどそういう見方もありますね。 RT @keigomi29 笠松(1999)は水産庁HP(http://goo.gl/yyfca)で「蓄積しません」と書いてある同じ頁に掲出されているPDFで引用。善意に解釈すると5~100倍は生物濃縮としてはかなり小さい係数、という判断で
2011-04-05 21:36:19RT @konamih: そうです。おそらく海水中の濃度とは比例関係で動くでしょうから。 RT @keigomi29 仮に一種の平衡状態になるのだとしたら、今後放射性物質が拡散して十分薄まるのを待つ必要がある、という判断もあり得ますね。
2011-04-05 21:37:24RT @konamih: PCB類は一旦脂肪組織に取り込まれると出て行かない。分解もされない。だから食物連鎖のステップごとに2桁以上も濃縮が進むのだけど,セシウムはカリウムと一緒に代謝されていると見られるので,海水中のセシウムとはいわば平衡状態になり100倍ぐらいで落ち着くということのように思える。
2011-04-05 21:37:01RT @konamih: PCB類の生体濃縮は不可逆で,汚染物質は蓄積される一方なのだが,放射性セシウムに関しては,まわりの海水中の濃度が減少すれば,魚類の体内に濃縮されたものも一定の時間で減少していくだろう。これは濃縮のメカニズムの違いを考えると妥当な推論だと思う。
2011-04-05 21:37:39RT @konamih: 何ヶ月か,何年かすれば,今高濃度の汚染で問題になっている海域の魚も安心して食べられるだろうということは期待しておきましょう。なお放射性ヨウ素については半減期が短いので,半年も待てば放射線量は100万分の1以下に減少します。
2011-04-05 21:38:00