「地域から医療再生へ<8>コンビニ受診」

兵庫県西脇市の開業医、冨原均さんが同市での医療再生への取り組みを投稿されているので、まとめてみました。「<1>崩壊前夜」http://togetter.com/li/8538 「<2>医療崩壊」http://togetter.com/li/8856 「<3>改革ガイドラインと医療再編」http://togetter.com/li/9195 「<4>兵庫県下医療再編」http://togetter.com/li/「<5>西脇編」 http://togetter.com/li/「<6>プロジェクトN委員会編」http://togetter.com/li/11432 「地域から医療再生へ<7>まるごと西脇研修制度」http://togetter.com/li/11435
2
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診=不適切な受診行動が正しい言葉と思うが、背の中の通りの良さで、以下コンビニ受診と。この言葉は、医療崩壊を語るときに必ず使用される。しかし、実際にコンビニ受診抑制策と夜間受診の変化について語られることは少ないので、経験から語りたいと思う。

2010-03-29 20:41:19
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:小児科から医療崩壊に火がついた。小児科は、やはり救急だから。内科のように慢性疾患が少なく、経験されるように訴えがはっきりせず、内科系医師でさえ、迷うケースが多い。その判断を母親に求めるにも問題がある。故に医師と母親に判断の違いが出やすい。

2010-03-29 20:47:51
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:子供の発熱一つにしても、緊急性を要するのかそうでないかの判断に思いの差が出やすい。まして現在の核家族化で、経験豊かな高齢者がいないなどの問題がある。また両親が仕事から帰宅後に気づかれることもあり、当然ながら受診は、診察時間内ではなくなる。

2010-03-29 20:51:37
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:ただでさえ、救急受診が多い上に、病院は24時間開いている。病院へ行けば何とかなるとの思いが、甘えに転じることがある。ある病院では、早朝に子供連れの家族が、遊びに行くから早く見てくれと受診。ただの風邪である。薬をもらってから遊びに行くのだ。

2010-03-29 20:56:32
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:医師不足なく、当直後は、休息できるならばまだ笑い話ですむかもしれない。しかし医師不足で厳しい勤務状況下での事。医師はどう考えるか!?勘違いしないでほしい。夜間の救急受診を嫌がってはいない。必要なら、積極的に診療したいと考えているのです。

2010-03-29 21:00:30
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:救急医は、救急の仕事をしたがっています。必要なら、不眠不休でも頑張る気があります。鳥取大の救急医の全員退職は「我々を時間外の番人としか思っていない」と住民の受診行動=コンビニ受診にプライドを傷つけられたと述べられて退職されました。

2010-03-29 21:04:02
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:便利なではなく「不都合な」受診です。何も時間外診療が「すいている」「自分の時間的都合で」判断しないでくださいということである。結果として、入院を必要としないいわゆる1次救急患者により、重症な患者さんへの対処が遅れる、出来なくなるのです。

2010-03-29 21:07:25
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:基本的に医師も人間です。体力にも限りがあります。この少ない医師に救急を頑張ってもらうために、可能なら時間内に受診し、救急病院をまず受診する前に、かかりつけ医を受診・相談していただきたい。かかりつけ医である医師会の対応が問われますね。

2010-03-29 21:11:00
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:西脇の「守る会」のお母さんたち、医師会が行ってきたこと。コンビニ受診がいかに救急の現場を混乱させ、医師のやる気を奪っているかを、同じお母さんたちや住民に知ってもらう活動を行ってきました。スタディママです。同じ子育て中のお母さんからの説明。

2010-03-29 21:20:03
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:スタディママで、同じお母さんたちからの説明で、まず医師不足・地域医療の崩壊などを自分たちの問題として捕らえることが出来た。同時に夜間・休日の相談する人がいなくて、不安で病院へ駆け込んでいたことが、さらに崩壊を加速している一面があると理解。

2010-03-29 21:23:14
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:だからママも賢くなろうと勉強を始めたのです。医師会もサポートしました。誕生したのが「役に立ちたい輪」「いつもそばにいたい輪」なる「休日・夜間の小児救急について」の「手作り小冊子」です。はがき大で「輪」=リングで閉じたり、はずしたり出来ます。

2010-03-29 21:30:16
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:お話ししてきた住民への講演会でも全地区で住民に、必要なら時間外受診をしてください。自分勝手な都合で受診をしないでください。医療資源には限りがありますからとお話ししました。やはり大切なのは住民自身の意識改革です。住民が地域医療を守るのです。

2010-03-29 21:34:30
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:小児科の医師が「一人になっても僕はこの西脇で頑張る」と言わしめ、新しい先生が「このような住民・お母さんたちのいる西脇で頑張りたい」と赴任。医療者が医療を守るのは当然の事です!普通のお母さんたちの活動は医療者の心を支えます。素晴らしい。

2010-03-29 21:41:56
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:適正受診を心がけよう!「地域の医療を守るために、住民として今、私たちに出来ることは」に対する答えがここにあると思います。住民医療者が一体となって病院の先生方が必要な診療活動に全力を尽くせるように支えましょう。患者として賢くなりましょう。

2010-03-29 21:45:49
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。本日はこれで離脱します。明日は、地域医療検討会活動2年。住民はどう変わったのか、コンビニ受診はどうなったかを語りたいと思います。すべての地域で医療崩壊から再生に向かっておられる皆さん、ともに頑張りましょう。今日は、おやすみなさいです。

2010-03-29 21:48:56
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:西脇で、守る会・地域医療検討会などが適正な受診行動を呼びかけた前後の<西脇病院夜間受診状況>19年度内科患者数1409名内入院155名(入院率11%)、小児科1577名、入院64名(4%と入院率が低い)、全科6309名入院726名(12%)

2010-03-31 00:51:32
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:19年度のデータで他科に比較して小児科の受診数に対する入院の少なさがある。夜間の受診が比較的多い実態がわかります。20年度には、内科1183名151名(入院率13%)、小児科1395名58名(4%)、全科5053名入院742名(15%)。

2010-03-31 00:55:35
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:19年度と20年度の比較。いずれも受診数は明らかに減少。小児科も内科も全科で。内科系の方が減少している。しかも大切なのは入院数(重症例)は、同等かむしろ増加している。結果、軽傷例の受診が減少している。コンビニ受診の減少=住民の適正受診!

2010-03-31 01:00:43
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:この傾向はさらに21年度により顕著になっていると病院はコメントされている。さらに今問題となっている救急車の利用状況にも変化が出た。増加の一途をたどっていた救急車の出動件数が20年2410件、21年2295件と近年初めて減少したのです。

2010-03-31 01:04:04
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<8>コンビニ受診:この効果は、病院で夜間勤務の労働環境の改善をもたらします。救急隊の意識にも反映します。十分ではないですが、住民の意識改革がコンビニ受診を減少させるのです。まず地域で住民が行うべきは、意識改革です。医師が赴任しようと思う地域になるために!

2010-03-31 01:09:49