「地域から医療再生へ<2>医療崩壊」 -htomihara(冨原均)さんの投稿より

兵庫県西脇市の開業医、冨原均さんが同市での医療再生への取り組みを投稿されているので、まとめてみました。「<1>崩壊前夜」はこちら→http://togetter.com/li/8538
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冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊:①医師不足②低医療費政策③医師を取り巻く環境について語りたります。そこから、できることが見えてくるはずです。医療者=勤務医・開業医、行政・管理者、市民・商業者・守る会それぞれできることがあります。孤立を恐れず、しかし連帯を求めることが大切です。

2010-03-09 00:00:11
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊:①医師不足:さてもう一つの戦線へ。医師不足など救命時代には思いもしなかった。厳しい勤務形態を受け入れていたし、頑張る自分を叱咤激励し、誇りにさえ思っていた。そういう時代だった。年間の救急車10000台。静岡県東部伊豆半島の最後の拠点だった。

2010-03-10 00:34:07
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊:①医師不足:赴任した初年度は、当直・オンコールの繰り返し。単身赴任だったが、一度も東京の自宅へ帰ることはなかった。一日もだ。結果は、離婚だった。それでも疑問に思わなかった。生き甲斐と言えば格好いいが、遮二無二頑張っていた。

2010-03-10 00:37:14
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊:①医師不足:本院からの医師派遣が増えてきたが、楽にはならなかった。患者が急激に増えていったからだ。毎日のように救急。急性心筋梗塞患者も年間160例。毎日のように緊急カテに明け暮れていた。それでも医師不足が「政策」などとは思いもしなかった。

2010-03-10 00:40:14
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:救命センターの日常。仲間の医師と顔を合わせるのは決まって夜中である。急患が運ばれてくると夜中であれば、皆手が空いている(笑う)ので、全員集合である。「やあ元気にしてる?」ってな事になる。昼はそれぞれの仕事があるので、出会えないのだ。

2010-03-10 00:50:32
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:さて現場で頑張る我々を置き去りにするような政府方針が閣議で決定されていた!!私が大学に入学した頃から始まっていました。医師数の抑制が!何が根拠か不明ですが1970年に「最小限必要な医師数は人口10万対150人」と目標が設定されていた。

2010-03-10 01:41:35
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:政府の設定目標は、いつも恣意的なのは、道路、空港利用の設定でも明らかになってますが、何故当時のOECD加盟国の上昇率とはかけ離れた設定をしたのでしょうか?!さらに1982年、医師数抑制を「閣議決定」していたのです。知らなかったよ~。

2010-03-10 01:44:47
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:明日は「医療費亡国論」!呪縛霊のように、我々を縛り付けている亡霊、小泉政権時、「骨太の方針」として悪名高き「社会保障費、1兆2000億円を5年間で、年間2200億円抑制」し、医療崩壊に引きずり込んで行ったのです。おやすみなさい。

2010-03-10 01:52:54
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。1983年(昭和58年)厚生省の官僚が私見として発表。「医療費増大は国を滅ぼす」と持論を述べた。1.国民の医療・福祉の負担が増えると国民の消費行動に抑制され経済に影響が出る。2.予防に力を入れる。など。病気の治療より

2010-03-10 21:12:33
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。3.「1県1医大」政策により、将来医師過剰になると述べている。美辞麗句はともかく主眼は医療費の抑制である。手っ取り早い方法が医師数の抑制である。もっとも効果的な抑制策である。経済的な観点からのみ医療をとらえている。

2010-03-10 21:16:24
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。医療とは経済的な物差しで測れない対象であるにもかかわらず、経済市場原理を医療に当てはめた。これこそが現在の「亡霊」であり、医療崩壊の元凶である。医療・福祉・教育などはセーフティネットととしてとらえるべきである。

2010-03-10 21:19:00
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。同じ過ちを繰り返した確信犯が小泉内閣である。社会保障費抑制を錦の御旗に「三方一両損」なる誰もに血を流させたのである。これには悪い見本があった。イギリスのサッチャーだ。医療費抑制策を経済原理で行い医療を崩壊させた。

2010-03-10 21:22:48
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。イギリスはサッチャーが招いた医療崩壊に、ブレア政権が、今の日本と同じように医師数・医療費の増に転じたが一度崩壊したイギリスの医療は回復にはいまだ至ってはいない。ゆりかごから墓場までと習った福祉国家は今や死語となった。

2010-03-10 21:37:59
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。小泉政権下でブレーンとして活躍された三菱UFJの中谷氏は「竹中平蔵君、僕は間違っていた」と衝撃的な悔悟の念を文藝春秋の寄稿されている。医療制度改革において、5年間で1.1兆円削減を目標に、社会保障費削減を行った。続:

2010-03-10 21:46:30
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。社会保障費削減を行うあまり、医療への十分な手当を怠ったことが、医師不足・病院崩壊・救急医療難民の増加といった副作用を生んでしまった。人間の生命という経済原理を超えた価値を扱う医療は、そもそも市場原理にはなじまない。

2010-03-10 21:49:31
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。必要な医療費ははらうしかない。かっての「改革」の愚を繰り返さないためにも、今こそ「日本社会にとって守るべき価値は何か」を国民が真剣に議論し、その上で真に必要な改革の方向性を模索すべき時である。中谷氏:懺悔の記である。

2010-03-10 21:53:14
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。2.治療より予防へ。その通りである。しかしこれとて医療費の削減ありきから始まっている。特定健診で医療費の抑制ができると本気で思っている関係者はいるのでしょうか。診断基準の不備を指摘された腹囲の今頃の改正?である。

2010-03-10 22:01:50
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:「医療費亡国論」。3.「1県1医大」政策により、将来医師過剰になると←すでに破綻している。過剰?!医師不足で崩壊している。この見通し???。道路・空港の利用予想と同じ、官僚の予測は凡人には理解できない。それは恣意的確信犯的予測だから。

2010-03-10 22:09:09
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊①医師不足:こうして医師不足は官僚と政府により作り出された事はご理解していただけたかと。いつの間にか人口10万人あたり150人というプランは守られた。先進医療の予測はできず国際的な流れとは乖離し続け、気がつけばOECD加盟国中医師数は63位!?

2010-03-10 22:16:21
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊②低医療費政策:医師不足と重なっている部分は多い。特に医療費を以下に低く抑えてきたか。民間病院・自治体病院比較では、医業収入100に対して、民間94.5、自治体117.4すなわち民間は黒字:自治体病院は赤字(伊関先生講演より)

2010-03-10 22:20:40
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊②低医療費政策:では民間並みに合理化して黒字にという方がいる。自治体病院は、救急・小児・産科不採算部門を地域住民のために行っているのです。使命感を持って頑張ってます。自治体病院が頑張れば、わずかでも黒字になるような診療報酬体系が求められている。

2010-03-10 22:27:07
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊③「医師の心を折る」:私自身は医療崩壊にトドメを指したのは、これだと考えている。現場の医師が実感するのは①医師不足②低医療費政策ではないからだ。誠実に一生懸命に救急に向き合っていた医師の心を支えているのは、自負心と感謝の心に支えられていたからだ。

2010-03-11 22:23:37
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊③「医師の心を折る」:なぜ救急の現場から医師は立ち去るのか!①議員の暴言が医師の心を折り、赤字と医師不足を理由に市長が病院の休止を決めた。市長はリコールされた。だがリコールが成立しても病院は再開しない。銚子市立総合病院は、こうして崩壊した。

2010-03-11 22:37:02
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊③「医師の心を折る」:舞鶴市民病院。大リーガー医に学ぶと素晴らしい研修制度を立ち上げた松村副院長に対し、その意図を理解しないばかりか、わずかな赤字を理由に抜本的な経営改善を市が求めた。「高度な医療には、費用がかかる。医療の質を低下させられない。続

2010-03-11 22:43:07
冨原 均 @htomihara

地域から医療再生へ。<2>医療崩壊③「医師の心を折る」:舞鶴:「医療の質を低下させてまで、経費削減をするべきではない」とする副院長に市長は詰め寄り、その言動が副院長を退職に追い込んだ。副院長一人とタカをくくっていた市長。副院長の指導の下に学んでいた多くの医師の退職を引き起こした。

2010-03-11 22:48:50