重要な事だが、認められるべきエロ作品の價値とは、エロ作品に混ぜ込まれたエロと全く無關係の價値の部分ではなく、エロ作品の本質であるところのエロそのものの價値の事。
2011-05-12 20:49:42俺がエロ規制反對の議論で屡々エロ作品は無價値と言つてゐるのは、D.H.ロレンスがエロ作品の價値を否定してゐるから。かまとと少女小説なんかよりはエロの方がまだしも正直だが、正直なだけでは藝術とは言へないわけで、ロレンスはさう云ふエロが規制される事を正當の事と認めてゐる。
2011-05-12 20:52:03ロレンスは、自分の小説は性を扱つてゐるけれども、その性は生に直結したものであり、飽くまで人間の生の本質を扱つた藝術だと主張して、猥褻物とは異ると主張した。
2011-05-12 20:54:55一口にエロスと言ふけれども、人間の肉體と精神を結合する・生の本質にかかはる性のものと、本能を刺戟するだけの・快樂を得るだけの爲の猥褻なものとの、全く異る二つのものに分けられる。
2011-05-12 20:59:01人間が人間である爲の性と云ふものと、人間の中で依然として動物である部分を充足する爲の猥褻物――この二つは絶對的に異るものである。
2011-05-12 21:02:20日本でエロ規制に反對してゐる人々が、ロレンス的な生=性にかかはる藝術と、猥褻物とを、嚴密に區別してゐるかと言ふと、實際のところ、全く區別してゐないと言はざるを得ない。或は、エロと言ふと本能に直結したものだし、その本能を全開にする事こそが藝術の本來の姿だ、と信じてゐる人すらゐる。
2011-05-12 21:04:14政治なのだから亂暴に、何でもかんでもフリーダムだ、と規定してしまへ、と云ふ主張は、確かにあり得る。
2011-05-12 21:08:16けれども、私としては、政治でも、人の價値觀を良い方向に誘導する事はあつて良いと思ふ。特に藝術のやうな精神に關するものについては、「亂暴な規定」を適用せず、精神への考察に基いた「交通整理」が必要だと思ふ。
2011-05-12 21:11:51@owmist 「肯定的に認める」か「否定的に認める」かが問題で、飽くまで否定的にしか認められないエロが、多くの人に「肯定的に認めるべし」と言はれてゐるので、をかしいと言つてゐるわけです。
2011-05-12 21:13:57じゃあ世間に認められないインモラルなのが宜しいのでしょうか RT @nozakitakehide: 俺なんか、今の「世間に認められ過ぎたエロ」なんかには全然興味が持てない。
2011-05-12 21:20:31