どちらかというと、むしろ話ぐらいじゃ絶対わからないような違いというものが世の中にはあるのだということを理解するほうが大事なのではないか、と思っているぐらい。話し合いが大事だというごくごく当たり前の一般論は別として。
2011-05-22 22:31:58話せばわかる的なことを言う人って誰一人自分がシー・シェパードの方に説得されるかもしれないとは考えてないでしょう。こじれるのは向こうが話を聞かない暴力馬鹿だからで、合理的な議論なら自分が勝つのが当たり前だと思ってるでしょう。向こうだってそう思ってるんですよ。
2011-05-22 22:34:37@tkido 捕鯨砲が出てきた時に、捕鯨文化の継承と切断、という福本和夫vs森田勝昭問題出るかと思ったんですが 福本は日本捕鯨に技術的・思想的不連続面ありとする立場。森田は日本捕鯨には技術的切断を超えた人類学的連続性ありとする立場。その焦点が捕鯨砲とマニュファクチュア導入。
2011-05-22 22:36:22ずっとガイア教の連載で言ってることなんだけど、反捕鯨の人々を、論理の一貫しない奴らとか人を理解しようとしない奴らと考えるのは間違いで、むしろ別の(半端じゃなく別の)論理で一貫てる人、別の体系で理解してる人、なんです。
2011-05-22 22:36:59.@hamano_takashi その話も将来しようと思ってるんですが、基本的に擬似問題にすぎないと思っています。話が捕鯨以外だったら「不連続面」があるかないかなんて問題はそもそも出てこなかったでしょう。たとえばテレビで放映される歌舞伎は文化と言えるか?とか想像してみれば明らか。
2011-05-22 22:40:41.@hamano_takashi 劣化とおっしゃっているのはもっともと思います。私の主張の中心に位置することですが、「今の」反捕鯨運動というのは、もっとずっと美しく壮麗だったものが壊滅した成れの果ての姿なんです。今それだけ見て理解しろとか魅力を感じろと言っても無理なのは当然で。
2011-05-22 22:42:40@tkido いや私も木戸さん同様、彼らの理論の強固な一貫性と、彼我の深い断絶は感じています。そして絶望してる。ただシー・シェパードの一人が耳を傾ける、云々という言葉に心打たれたのは、そこに<奇跡>というか、<祈り>のようなものがあると思ったから。<民主的>議論とかとは別次元の。
2011-05-22 22:45:57@tkido 歌舞伎に関してはそうでしょう。ただこの「不連続面」問題自体はある種の普遍性を持っていると思います コーエンなんかの議論。第三世界音楽がグローバリゼーションの中で、「変質」するとき、その音楽の「伝統」なるものは、実体的なものか、それとも想像上のものか云々とか
2011-05-22 22:52:07奇跡とまで言ってしまうのは逆に悲観的過ぎではないでしょうか。シー・シェパードのメンバーが耳をかたむけるのはそりゃ難しいでしょう。というより耳を傾けるような人じゃないから今時メンバーなんでしょう。でも反捕鯨が今程度のもので… (cont) http://deck.ly/~ZXh32
2011-05-22 22:53:11@tkido 「もっとずっと美しく壮麗だったものが壊滅した成れの果て」 ここ興味あります。木戸さんの持論、今度ぜひ なんとなく言わんとすることは分かります
2011-05-22 22:54:07@tkido 私は木戸さんが「黙示録」とか「反ヒューマニズム」章のところとか、一番内在的に読んでくれたと思ってるんで・・・ そっち方面の木戸説が読みたいんですよ
2011-05-22 23:12:05というわけで久々にシリーズの整理に使っていたファイルを開いたのだが、もう第33回を書いてから2年半も経つのか。ひとつの盛り上がりで中断しちゃったからなあ、「キリの良いところでやめない」というライフハックは正しいらしいと最近思う。
2011-05-22 23:13:30自分にとっては基本的に十数年も前に終わった話をひたすら紙に落とす作業だから、あんまりそれ自体は楽しくないので精神的にエネルギーが要るんだよねえ。こんなふうになんか燃料があったときに少しでもやらないと。
2011-05-22 23:15:10かと言って今すぐ詳しい話する時間も紙幅もないので、シリーズの先の方で、どんな資料でどんな話をしようと思っているか、概略をちょっとだけネタバレ大会的コピペ。なんか事故で中断したときの保険にもなるだろうし。
2011-05-22 23:19:27重要なので何度でも繰り返しますが、『ザ・コーヴ』について書かれたもので、日本で一番深いレベルまで達した画期的論考は、高橋ヨシキさんの「犬の世界」です。2010年の『映画秘宝』。これをまず読んでください。ヤコペッティによってシホヨスを討つ、という論ですが、考えるところが多い論考です
2011-05-22 23:19:33おそらく後数回『イルカと話す日』でリリー博士まとめ。当時の欧米のリベラルな人々がキリスト教を表向き否定しながら、そのキリスト教を構成するもっと基本的な要素、それがひとつの仮定と気づかないほど基本的な仮定の多くをそのまま残したこと。『存在の大いなる連鎖』から思考の単位の話少し。
2011-05-22 23:23:25ヒルトン『失われた地平線』 ハインライン『異星の客』 アーサー・C・クラーク『海底農場』 欧米リベラルのオリエンタリズムの対象がアジア(東洋人)から宇宙(火星人)へ追いやられ海(クジラ)へ戻ってくる変遷。人種差別意識の進歩。鯨肉のカニバリズム感は高知能説以前はほぼなかったこと。
2011-05-22 23:31:32引き続きアーサー・C・クラーク少しずつ、 『イルカの島』、『クジラの歌が聞こえる』との比較。 ロボトミー批判などがナチの歴史と遡及的に結び合わされて現代的な倫理観が完成するのは公民権運動などを経たもっと後の時代であること。
2011-05-22 23:36:22『幼年期の終り』完璧な英語を話すことで人類以上を証明し、アパルトヘイトと闘牛を禁止し捕鯨は禁止しなかったオーバーロード。反キリスト色と共産主義的と言われた話。集合(無)意識について。
2011-05-22 23:40:09『遙かなる地球の歌』仏教への入れ込みと、一神教への軽蔑・敵意。ガイア教の葬式。 再び『存在の大いなる連鎖』から1流の作家は時代を超え2流の作家こそ時代を映す話。2流の作として フランク・シェッツィング『深海のYrr』
2011-05-22 23:41:47ロバート・フランクリン・ヤング『ジョナサンと宇宙クジラ』早くからの地球とクジラの同一視。人間を共同体に寄生しその健康を蝕む寄生虫と見なす思想は戦後全世界的に受け入れられるに至ったこと。もしかしたら『パラサイト・レックス』から寄生概念の歴史と進歩。
2011-05-22 23:44:13