本格ミステリ談義の続く秋の夜長
連城三紀彦は最近の長編を何作かつまみ読みした程度なんだけど、自分のイメージでは本格ミステリというよりは『嘘』の作家だったなあ。本格ミステリではない、という気はさらさらないんけど、なんかそういうイメージの方が強かった。 初期短編の方も読まないとなあ、とは思ってはいるんだが。
2011-09-30 01:27:22「ここ数日の「本格談義」に触発され、ミステリのおおまかな流れを備忘的ツイート」をトゥギャりました。 http://t.co/Ljksh3jS
2011-09-30 05:12:43「本格≠本格ミステリ」という分類には非常に納得させられた。私の定義(「驚きのある納得」)がまさにここで言われている「本格」。「ミステリ」は「本格」を表現するために適した手段であって、目的ではない。http://t.co/sLa9CoeR
2011-09-30 08:20:55オイラはミステリ読み始めた時がばっちり新本格ブームだったので、新本格ばかり読んでました。流行りに乗ったというか…単に目についたのがそうだったというか…
2011-09-30 13:24:22この「純文学」って言い方、なんか「本格ミステリ」っていうのと同じ響きやね。もちろん、「高級さとかエラさなんて狙ってませんよ? 単なる1つの小説の在り方に過ぎませんよ?」とか言うのだろう。……まぁ、勝手に言ってろや。
2011-09-30 23:12:34オレの本格の定義「謎(事件)があって、捜査(手がかり)があって、謎解きがあるもの」補足。ガジェット、トリック・ロジック・プロット、伏線・ミスディレクション、意外性・説得力も、この線上に配置できると思うからです。
2011-09-30 23:05:20@schizophonic でも社会が絡まないと犯行の動機がなかなか出来なかったりする。閉鎖された共同体のなかでの愛憎、というのもけっきょくは社会性ですし、この主題を突き詰めると本格ミステリではないほうが面白かったりして。
2011-09-30 23:15:28私はすでに、「新鮮で魅力的な謎」「合理的で意外な結末」の2つが揃ってる時点で、なんか腹立たしくなるので、本格ミステリは読むのに苦労します。とくに後者は、「意外な結末」がたしかに「意外な結末」だったら、小説としては意外でもないだろうというかなんというか、うまくいえませんが。
2011-09-30 23:57:21以前、親しかった新本格の作家さんに、「本格ミステリに謎解きは必要か」とふっかけて、「好きものの言葉遊びには付き合えねえ」と一蹴されたことを思い出します。「謎もなければ謎解きもない、でも紛れも無く本格の読み味」というようなミステリを、今も時折夢想します。
2011-10-01 00:00:41だから本格ミステリは、よほど前のめりで読まないと楽しめなくなってきました。好きは好きなんだけど。ミステリの系統なら、吉田修一の「悪人」とかカポーティの「冷血」とかアーチャーの「さむけ」とかをもっと読みた。そもそもミステリじゃなかったりするけど。
2011-10-01 00:13:17「俺がガンダムだ!」ならぬ「俺が本格ミステリだ!」って宣言する作家はいないものか……と思ったらまほろだった。やはり神。
2011-10-01 09:06:13@junk_land 続きです。で、自分は「経過派」だと思ってたんですが、叙述トリックの傑作に揺さぶられました。『殺戮に至る病』や『ぼくのミステリな日常』くらいまでは何とか自分の定義に回収できたんですが、打ちひしがれたのが『イニシエーション・ラブ』。//
2011-10-01 08:13:47@junk_land //これは、形式主義的にはどうしても「本格」に回収できない。しかし明確な「本格」スピリットを感じたんですね。しかしぼくは議論に「スピリット」とか「気持ち」とか「思い」とかいう言葉は使いたくない。で、新たな理論武装が必要になりました。//
2011-10-01 08:16:31@junk_land そこで捻り出したのが、本格とは「読者にものを考えさせる小説」。「実はこうだったのです!」ではなく、読後に「え? どういうこと?」と再読を促す作品。これは「読者への挑戦状」ともメンタリティが一致していて、悪くないと思いました。//
2011-10-01 08:21:41@junk_land そこで捻り出したのが、本格とは「読者にものを考えさせる小説」。「実はこうだったのです!」ではなくても、読後に「え? どういうこと?」と再読を促す作品。この定義は「読者への挑戦状」ともメンタリティが一致していて、悪くないと思いました。//
2011-10-01 08:23:15@junk_land ただ、この定義では純文学と区別がつかない。そこで、「そのための具体的なネタを提示する小説」とつけ加えることにしました。何だか中途半端(てか、言葉足らず?)な気もしますが、これが現時点でのぼくの「本格」定義です。
2011-10-01 08:26:57@toru_hikawa お疲れさまです。まとめさせていただくと、氷川さんの本格ミステリ定義は「読者にものを考えさせ、そのための具体的なネタを提示する小説」となりましょうか。まさに氷川さんらしい定義と感じます。しかし、その背景に『イニラブ』をおあげになっているのには驚きました……
2011-10-01 09:35:58