二次創作のされやすさは世界観と関係するか?
「長く記憶してもらえるコンテンツ」というと、二次創作を盛んにしてクラウド化させるのが一番なんだけど、それはいわゆる「いつまでも心に残り続ける作品」というのとは違うんじゃないか? と『ゴーストの条件』と『リトル・ピープルの時代』の読み比べをしながら考える
2011-10-01 13:02:55二次創作されやすい作品の条件、というのは定式化できそうで難しい。行間が多いとかそういうのじゃなくて、現実との接点とか、異世界との距離感とかが世界観のクラウド化に役してるはずだと思うので
2011-10-01 13:05:16やっぱり「もう一つの現実」を構築できるか如何かな。ラストで「現実に回帰する」タイプの、Angel Beats!やあの花は、二時創作を長続きさせようもないし(ABはFateのHollowに相当するような、公式四コマがもっと浸透していればアンソロが沢山出てたかも)
2011-10-01 13:10:43で、ゴーストの条件で語られる「もう一つの現実」というのは、我々の現実から半歩ズラした(アンサイクロペディア的な)非現実と、東方の幻想郷のような異世界をともに含む。京アニ作品のような、『リトル・ピープルの時代』でいうところの拡張現実すらも「もう一つの現実」の射程に入っているのだ
2011-10-01 13:14:15リトル・ピープルの時代の世界観認識は、現実との並行したパラレルワールドであるか、それとも半歩ズラした現代ものであるかという二分法を取るが、ゴーストの条件では「情報がクラウド化されているか」それとも「情報がオリジナルに集約されるか」という二分法を取っている。
2011-10-01 13:18:06つまり、クラウド型の世界の対義として、コロケーション型の世界が想定されている。ゴーストの条件ではコロケーション(或いはオンデマンドに対するオンプレミス)という用語は登場しないが、記述上、コロケーション型の世界についてハッキリ定義しておいた方が明晰だったと思う
2011-10-01 13:21:26ここで「コロケーション」というIT用語を使っているのは、せいぜい「クラウドの対義語」という程度の狙いしかないので、ほぼ不適切だと思います。無理にでもIT用語の比喩にするなら「ローカルサーバー」が正確かも。
『リトル・ピープルの時代』における仮想現実と拡張現実は、コトバの上ではまだコロケーション型とクラウド型を区別するところまではいかない。ただ、ゲーム的リアリズムなどからの文脈から推測するに、「拡張現実」の方がおおよそクラウド型を志向していることは間違いないだろう
2011-10-01 13:24:10@izumino 世界観の設定はキモかもしれません。自分もテレメア戦記やストライクウィッチーズならアレコレ考えますが、F.S.S.とかだとあまり…まぁ、比較するのが違いすぎますが、決めるべきところと決めないところのバランスなのかも。
2011-10-01 13:11:11さっき書きましたがFSSはコロケーション型の典型なんですよね。ストパンはWikipedia的=クラウド的。RT @BARSERGA: izumino 自分もテレメア戦記やストライクウィッチーズならアレコレ考えますが、F.S.S.とかだとあまり…まぁ、比較するのが違いすぎますが、…
2011-10-01 13:25:56というわけで、『リトル・ピープルの時代』が「もうひとつの現実“ではない”」としている拡張現実の方が、実は『ゴーストの条件』で論じられている「もう一つの現実」のありように近いんだよ~という比較検証でした。「ひとつ」と「一つ」で表記が違うので一応、別の用語として区別は可能
2011-10-01 13:29:39伊藤剛さんのキャラクター論を、「風景」や世界観のレベルに拡張させて総合的に語れるようにする、というのはその二冊を読んでから関心を持ったことでしょうか。そもそも、「キャラ絵にかぎらず」「その世界がどう見えているか?」がぼくの漫画論の中心的課題だったわけで
2011-10-01 13:35:27漫画論を「キャラの絵」だけで語れてしまうかのように論を限定した語りってあまり良くないと感じていたので、キャラクター論と世界観論を密接に関係するものとして論じたこの二冊は相応に刺激的だったということですね
2011-10-01 13:38:17@izumino 「記憶」は<引き出し可能性>を意味していて、「心に残る」は<面影>ということで、実体がなくなったところで各人に立ち現れるもの、<朧>なものと考えると後者のクラウド化は難しいのかも知れないですね。
2011-10-01 13:36:07.@seigen_e 共有体験としての「イベント(動画)実況」と「生イベント(映画鑑賞)」の違いはそこだと認識していて、後者は「なんとなく、みんなが同じことを心の奥底に感じた」と信じやすい共有体験なんですよね。前者は心ではなく、表層が共有される体験で、奥底はむしろ差違が見えやすい
2011-10-01 13:42:22仮想現実の方は、「地獄」を「地獄絵」を見てその世界を体感する感じで、拡張現実の方は、井戸を見て「釣瓶落とし」が現れたり、神社からの帰りに「送り狼」が現れる感じ?妖怪って拡張現実ですよね。
2011-10-01 13:42:30『電脳コイル』と『のんのん婆とオレ』の親和性に思いを馳せたり RT @seigen_e: 仮想現実の方は、「地獄」を「地獄絵」を見てその世界を体感する感じで、拡張現実の方は、井戸を見て「釣瓶落とし」が現れたり、神社からの帰りに「送り狼」が現れる感じ?妖怪って拡張現実ですよね。
2011-10-01 14:00:10@izumino 今のお話は重要だと思います。特に<前者は心ではなく、表層が共有される体験で、奥底はむしろ差違が見えやすい>と<共有体験>の違いについての指摘はほとんど語られてない気がしますね。
2011-10-01 13:48:49やっぱりTwitterの方が思ってることをササッと言語化しやすいっていうこの状況はなんとかしないとな…。それこそダイアローグの中でクラウド的に主張するか、モノローグとしてコロケーション的に主張するかという違いですが
2011-10-01 13:44:09マクルーハンのメディア論でいう、近代社会(視覚偏重)と村社会(聴覚偏重)の差違で説明できそうだと考えていますが、アニメ実況にまで広げた論はまだ見かけないです RT @seigen_e: @izumino 今のお話は重要だと思います。特に<前者は心ではなく、表層が共有される体験で…
2011-10-01 13:53:48