双葉住民の声を集めて――福島大双葉調査とその周辺

第4回ふくしま復興支援フォーラムでの、丹波史紀さん(福島大学行政政策学類教員)による、双葉八町村災害復興実態調査の結果についての報告会のようすを、メモをもとに再構成したものです。調査結果そのものは、まとめで紹介している資料を参照して下さい。(双葉調査は、福島大学災害復興研究所と双葉郡各自治体の協力で行われた悉皆調査です。世帯ごとに回答してもらっています。2011年9~10月に郵送で実施。) ツイートではむしろ、調査と双葉郡の住民をとりまく状況に焦点を当ててまとめています。
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高橋 準 @myriel_june

いわゆるプレハブではなく、木造の住宅も多く作った。県内の木材を積極的に。本宮ではログハウスの仮設もある。将来的に、復興公営住宅に転用も可能なように。(説明ありましたが割愛)

2012-01-28 17:45:51
高橋 準 @myriel_june

雇用の問題は今後の最大の課題。34歳以下で、3割以降が「義援金、賠償金で生活」というこれからの展望。35~49歳で35%。これはかなり危機的な状態なのではないか。経済的な自立を中長期的に考えないといけない。雇用創出や、BI的な制度の活用を含む。

2012-01-28 17:48:25
高橋 準 @myriel_june

あとは、WHOの指標に基づく質問(スライドナンバー39)。全体にわたって、半分の人がネガティブな回答をしている。心身の健康という点で大きな問題だろう。

2012-01-28 17:50:21
高橋 準 @myriel_june

まとめとして丹波さんがあげてくれたことを列挙します。1)双葉全体での計画作り、2)若い世代の雇用の問題。「再生可能エネルギーで雇用創出を」という人もいるが、そこで作った電力をどこに送るのか。首都圏に送るのでは結局これまでと同じ構造の再生産。(原発がソーラーになっただけ。)

2012-01-28 17:52:14
高橋 準 @myriel_june

今までの生業・生活をどう回復していくかということを考えないといけない。3)若い世代の意見がたくさんきた。内容はバラバラだが、多くの人が答えてくれたということがだいじ。意見表明の場をつくること。

2012-01-28 17:53:58
高橋 準 @myriel_june

だいたいここまでです。質疑については全部とりあげません。質問や意見、そのほかより、いくつかピックアップして紹介します。

2012-01-28 17:55:09
高橋 準 @myriel_june

丹波さんがもう一つ言っていたこととして、現在自治体ですすめているのは、それぞれの現在の場での生活再建をめざす方向。「帰る/帰らない」ではなく、「帰らない人も支援する」ということ。

2012-01-28 17:57:20
高橋 準 @myriel_june

「一定の範囲の土地があって、そこに住む住民がいて」という自治体の基盤を考えると、これは自分の首を絞めるようなものかもしれない。自治体としては厳しい判断をすることになるが、そういう方向へ向かいつつある。

2012-01-28 17:58:16
高橋 準 @myriel_june

うつくしま未来支援センターの小松さん。小山良太さんと一緒に仕事をされています。小国、東和などで土壌調査を100mメッシュでやっている方からのコメント。

2012-01-28 18:00:06
高橋 準 @myriel_june

チェルノブイリでは、「セシウムがある」という状態を前提として考えている。プルトニウムやストロンチウムが一定程度以上ある土地では、農業はできないが。2000ベクレル(単位不明)の土地で作物を作っても、加工の過程でゼロにできる。たとえば、ウォッカ生産なら可能。

2012-01-28 18:02:18
高橋 準 @myriel_june

そのほかの作物でも、口に入るものは内部被曝につながるが、燃料(油)のようなものなら栽培可能。そのほか、作物・品種や農法を工夫してセシウムをコントロールする方向で農業が行われている。福島で昨年は混乱したが、今後は取り組むべき。

2012-01-28 18:04:09
高橋 準 @myriel_june

小松さんは、浪江町で農業をされていたという男性の、今後農業をまたできるのかという不安に答えてのコメントでした。

2012-01-28 18:05:30
高橋 準 @myriel_june

その不安を聴いて丹波さんが答えたのは、すべて賠償はお金で行われようとしているが、「農業=生活」であったような人の誇りや生活そのもの、文化は、お金では賠償ができないもの。「除染費用でセカンドタウンを」というような発想は、それはそれで理解できるが、大事なものを失うことにも、と。

2012-01-28 18:07:49
高橋 準 @myriel_june

浪江の若い男性からは、「除染と新しいまちづくりを同時に進められないかということを考えている」という発言が、関連してありました。

2012-01-28 18:08:34
高橋 準 @myriel_june

名前を出しちゃいますけど、鈴木浩さん(県の復興審議会の座長、でいいのかな)は「調査結果を見て感じたけれど、これを土台として、双方向の話し合いの場を作る段階に来ているのではないか」と最後のほうでおっしゃいました。

2012-01-28 18:11:38

以下、個人的な感想です。

高橋 準 @myriel_june

双葉調査の結果だけど、今日も男性ばかりの参加だったように、どうしても東北だと女性の声が伝わりにくくなる。希望を出せといってもうまく出てこない、というようなことも聞く。双方向の対話を、という話が浩さんから出たけど、意識して各世代・性別を意識した話し合いの場を作らないと、と思う。

2012-01-29 00:11:18
高橋 準 @myriel_june

雇用創出もそうで、土木・建築はどうしても男性が働きやすい職場になってしまう。女性が仕事をできる環境をどう作るか。「家族賃金」のような形でもいいからお金が入ればいいでしょうというのではだめだと思う。「農業は生活」といってた男性の言葉は、もちろん女性にとってもそうで(続く)

2012-01-29 00:13:22
高橋 準 @myriel_june

農業とかそのほかの仕事もしながら、家事とか、子ども・孫の面倒も見たりするのが女性の生活だとするなら、そうした生活パターンをどう再建(もとのままは無理にしても)していけるか。難しい問題だと思うけど。

2012-01-29 00:14:59
高橋 準 @myriel_june

「農業は生活である」、単に金の問題じゃない、といった男性の言葉を受けて、丹波さんも大きくうなずいて自分も言葉を重ねていたけど、どんなものを使ってどんな食事を作るかまでも合わせて、生活の中の文化といえる。作るだけじゃなくて、消費も含めて。

2012-01-29 00:18:00
高橋 準 @myriel_june

大黒さんと塩谷さんが中心になって始めた「かーちゃんの力・プロジェクト」は、生産物を加工して食べる準備をするというところを支援しようというもので、わたしはほとんどタッチしてないんだけど、農の中の「つくる」だけでなく「たべる」まで含めた文化のありかたを支えようというものだと思う。

2012-01-29 00:24:02