講談社が模索したオトナ向けヒーローと、もうひとつの可能性としての70年代特撮仮説

1970年に講談社が模索したアメコミヒーローを日本に置き換える実験から、 オトナ向け変身ヒーローの模索と仮面ライダーへの系譜に関する談話まとめ。
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氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk そもそも向こうは「合衆国」で単一組織じゃないし、小学生のころから「君はどういう個人なのか説明しなさい」と言われる個人主義の風土ですからね。

2010-05-30 16:39:33
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk 「ぼくら」とい月刊誌終焉の時代と「少年マガジン」の高年齢化(SEXとか描かれる)が同じ時期なので、その中間を「ぼくらマガジン」で模索するとき、アメコミ含めた青年ヒーロージャンルの開発という模索があったという仮説を説明しました。

2010-05-30 16:41:50
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa 日本に移し替るのは国民性からして無理がある、ということでしょうか。それでもたまに「ジャンパーソン」とか、チャレンジする作品はあるんですけど、うまくいかないんですよねぇ……

2010-05-30 16:43:11
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa 大変興味深いです。内田さんの御本にも出てない視点ですね。その「青年ヒーロー」は、ライダーが児童層に爆発的にヒットしてしまったため、結果として青年層までは浸透しなかったという認識ですか? それとも「太陽にほえろ!」に移行していった?

2010-05-30 16:44:43
和智正喜 @masakiwachiex

@Fiction_kk 少なくとも東映テレビなんかが「組織型敵」を重用するのは、毎回の敵側の動機、必要以上のドラマを語る必要がなくなる、という作劇上の利便性も大きいと思います。そこが「個別敵」である種敵方の怪獣の比重が大きい「ウルトラ」との相違点ですよね。

2010-05-30 16:45:46
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

しまった。「デビルマンにもマスクの脱げるソフビがある」というんで前に検索したときは見つからなかったが、ここにあるじゃん…… http://bit.ly/9CM0ae

2010-05-30 16:46:23
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk 「ぼくらマガジン」の頓挫が原因じゃないかと。もうちょっと粘ってれば、卒業しなくてすむような青年ヒーローの世界があったかもしれないし、さいとう・たかをに「バロム・1」振ってる時点ですでに無理があったのかもしれないし(笑)

2010-05-30 16:49:53
出口ナオト @DEGCHIRON

@masakiwachiex 怪獣の出現理由を説明するところから物語がはじまるQ、マンにくらべ、明確に侵略戦争オンリーと言い切ってしまったセブンからそこのポイントに入ってますね>作劇上の利便性

2010-05-30 16:51:23
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk 「もう少し粘れば」というのは同じころ「文庫ブーム→SFの中高生浸透」で、土壌は着々とできていたからなんですね。ウルフガイや幻魔が文庫の小説でヒットするわけだから方向性は間違ってなくて、タイミングが何かズレてたような。

2010-05-30 16:52:17
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa 「青年ヒーロー」という言葉も多義的ですよね。青年の鑑賞にも耐えうるヒーロー(「あしたのジョー」)と、それまで主流だった子どもヒーローに代わる、単にヒーローの年齢が青年になったというものとでは、似ているようで違う。

2010-05-30 16:53:17
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa でもさいとう・たかおが「007」から「無用ノ介」に至る流れは、一貫して「青年の鑑賞に耐えるヒーロー」を模索していたように見えますね。今では「劇画」はそういう意味ではないということになってますが、所謂「劇画=青年向け」のイメージを体現しているような

2010-05-30 16:54:46
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk それは平井和正が文庫の後書きでズバリ書いてた記憶があって、「青春彷徨(たぶんニーチェ的な)」をヒーローの図式に入れるかどうかで決まると思います。

2010-05-30 16:55:04
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk まあ、私には手に余るテーマではありますが、問題提起とか仮説ぐらいはしておきたいという感じで。

2010-05-30 16:57:48
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa もし「青春彷徨ヒーロー」が時勢を得ていれば、東映がテレビで「ウルフガイ」を作ったり、市川森一は「傷だらけの天使」の代わりに、オトナ向けヒーローを創出していたかも知れない……と考えると、それはそれでまだ書かれていない幻の70年代ですね。夢のようだ……

2010-05-30 16:59:16
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa いや、手に余るどころか氷川さんしか取り組む方はいないと思いますよ。以前呟いておられたテーマとも直結してますし、是非形にしていただけることを期待しております

2010-05-30 17:00:33
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk ありがとうございます。まあ、言いたいことは今のうちにというムードもあるので(笑)。

2010-05-30 17:34:23
@Fiction_kk

夕方の話に追加。桑田二郎(バットマン)池上遼一(スパイダーマン)石森章太郎(仮面ライダー)を繋ぐのが、平井和正というのはチェックポイントかも

2010-05-30 21:40:04
@Fiction_kk

そういやツイッターをやってない友人の赤☆くんに、先日の「講談社のヒーロー漫画戦略」の話をしたら「そんなの常識ですよ、『ウルフガイ』の漫画もやってたわけだし」と一笑にふされ、「だからオタクってやつは……」と暗い怒りに身を焦がしたのでしたw

2010-06-04 01:29:10
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk 彼の場合は、そこから分岐したテレビマガジン草創期あたりの事情を当時の編集長からいろいろ聞いてるはずだから、その辺もあるのではないかと。

2010-06-04 01:36:20
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa 私の説明も悪かったと思います。あの対話に参加していた殆どの人物が彼の知人ですから、基本彼の知らない知識では語っていませんしね。重要なのは「知ってる」ことじゃなくて、それをちゃんと「伝える」「残す」ことなので、「さっさと芹川本だせよ」と言っておきましたw

2010-06-04 01:38:53
氷川竜介 新書「アニメの革新」発売中 @Ryu_Hikawa

@Fiction_kk そうですねー。私が気にしてたのも「そういうことがあった」じゃなく(それは前から知ってる)「なぜ、そうしようとしたのか」ということと、スパイダーマンだのハルクだのという時代、平成ヒーローの時代が来ての重みと再検証ですから。芹川本は同感(笑)。

2010-06-04 01:47:53
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa よかった、裸の巨大幼女はいないんだ……

2010-06-04 01:51:42
和智正喜 @masakiwachiex

@Fiction_kk 当時、実家が商売の関係で住み込みの若い衆がたくさんいて、その誰かが買っていた「ぼくらマガジン」はリアルタイムで読んでいるのですが、「仮面ライダー」以外だと、よりによって記憶に残っているのは「デスハンター」くらいなんですよ。

2010-06-04 01:51:10
@Fiction_kk

@Ryu_Hikawa そのへん、うまく伝えられなかったかな、と。特にアメコミ的なものの受容と展開を、どういう意志で行おうとしていたかはこのままだとなかなか解明困難ですから。「芹川本」は彼だけでなく原口さんの仕事でもありますが、ずっと楽しみにしています

2010-06-04 01:58:21
出口ナオト @DEGCHIRON

@Ryu_Hikawa ひとつ考えられるのは、池上スパイダーマンの初期にもあったように学生運動が頂点から下り坂に向かっていた時期で/一方世風は大阪万博に象徴される消費文化の隆盛、このアンビバレンツな感覚が「当時の青年気質」であると送り手が捉えていたのではないか、と

2010-06-04 01:54:55