シージ・トゥ・ザ・スリーピング・ビューティー #6
「まあ、そうなるわね」ナンシーは言った。「私も行く」「……」ニンジャスレイヤーはナンシーを見た。ナンシーはサケ・ボムを呷った。「とことんやる気なんでしょ?私も乗る。結局、今となっては私も貴方同様、ザイバツに狙われてるわけだし。逃げ回るのは性に合わないの」 25
2012-02-23 18:14:23「わかった」ニンジャスレイヤーは頷いた。彼は彼女をどこか安全な場所へ潜伏させようと検討もした。たとえばこのネザークイーンに頭を下げ、この地において護衛を依頼する。あるいはどこか別の場所。……だが、ザイバツの伸ばす指は長い。ガンドーはどうなった? 26
2012-02-23 18:23:30結局のところ安全な場所など無い。ならば攻撃こそ防御。そして彼はナンシーの覚悟を、そしてその強さを、疑いはしない。「とことんやる」彼はナンシーの言葉を繰り返した。「とことんやるのか……」とデッドムーン。「とことんやるのね」とネザークイーン。「とことん……」とヤモト。 27
2012-02-23 18:31:00「ま、戦争よね」ナンシーは呟き、微笑んだ。ニンジャスレイヤーは頷いた。……その時だ。ルルル!ルルル!カウンターに置かれたピンクのIRC通話機が鳴り響いた。「アラやだ。急に臨時休業にしちまったもんだから……」ネザークイーンは受話器を取った。「……」訝しげに眉根を寄せた。 28
2012-02-23 18:36:23ネザークイーンは無言で受話器をニンジャスレイヤーに差し出した。「アータをご指名よ、ニンジャスレイヤー=サン」「何……?」「シバカリ=サンか?」デッドムーンは首を傾げた。ニンジャスレイヤーは立ち上がり、受話器を受け取る。「……ドーモ」『ドーモ』ノイズまみれの音声。 29
2012-02-23 18:42:09『ひと仕事やったな?そこへ急き立てて悪いんだが、ニンジャスレイヤー=サン……』「誰だ」ザリザリザリ……ノイズが鳴り響く。『ニンジャスレイヤー=サン……時間が無い』ザリザリザリ。『時間が無い』 30
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