@hachimenさんのバンダジェフスキー文書に対する見解

「まとめ。バンダジェフスキー氏が出している写真を診断すると、心臓と腎臓に関しては病的な所見はなく、標本作成時のアーチファクトがあるだけである。肝臓については、病的な所見ではあるが、放射線障害に特異的なものではない。」
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八面大王 @hachimen

バンダジェフスキー氏はまともに病理所見取れてないじゃん。 偽病理学者と言っても良いレベル。 RT @kikumaco: .@kuratan さんの「バンダジェフスキー氏と心臓・セシウムに関する専門家のロングトーク」をお気に入りにしました。 http://t.co/pPL2kY2K

2012-02-16 22:27:00
八面大王 @hachimen

バンダジェフスキー氏が来日して、講演しているのか。 仕方がないから、彼の病理所見についての解説をしよう。日本語のwikiも無茶苦茶なんだけど、とりあえず、その文献[1]について専門家としての意見を述べます。

2012-03-12 23:40:27
八面大王 @hachimen

ちなみに落とすと、lesvos_V1.2s_E って、ファイルね。 前はもっと一杯書いてあった気がするんだけど、気のせいかな、、、 まあ、今のでも十分だから、このまま行きます。

2012-03-12 23:41:35
渡邉博之(魯) @litulon

http://t.co/8AQrKcbK ですね。 RT @hachimen: ちなみに落とすと、lesvos_V1.2s_E って、ファイルね。 前はもっと一杯書いてあった気がするんだけど、気のせいかな、、、 まあ、今のでも十分だから、このまま行きます。

2012-03-12 23:54:32
八面大王 @hachimen

まず、Fig 2.16 これは、43歳で突然死した人の心臓と書いてある。ちょっと単語変なんだけど、広範な心筋の融解、筋線維間の浮腫、心筋線維の断片化と書いてある。あとHE染色と書いてある。(続く)

2012-03-12 23:46:37
八面大王 @hachimen

私の診断は、アーチファクトの加わった著変のない心筋。 まず、後半に心筋が融解してなんていない、融解というのは「死んで溶ける」んだからこんなきっちり形が有るのは駄目。横紋筋の横紋がしっかり見えるしね。(続く)

2012-03-12 23:49:48
渡邉博之(魯) @litulon

@hachimen 「アーチファクト」なんて素人にはわかんないから調べてみた。「実験操作によって細胞・組織内に生じた構造物。人為構造。」ですか。http://t.co/4viOIfg1

2012-03-13 00:13:28
八面大王 @hachimen

次に、筋線維間の浮腫はない。これはアーチファクト。筋線維束の間が開いているように見えるけど、これは割れているだけ、浮腫なら疎な組織があって、そこに水がたまっている状態になるんだけど、割れているから間に糸みたいに組織のくずが見えるでしょ。これがわからないのは、素人なのかな。

2012-03-12 23:53:41
八面大王 @hachimen

心筋線維の断片化もないなぁ。切れ方とアーチファクトだと思う。 そもそも、心筋の融解や断片化が起これば、急性期にはリンパ球などの炎症細胞が出て、最終的には線維化になって収束する。心筋がやられるというのはそういうことです。

2012-03-12 23:56:48
八面大王 @hachimen

なんにも組織反応を示さずに、融解やら断片化やらというのは、病理組織学的に普通のことではない。原因が放射線であれ、化学物質であれ、虚血であれ、同じこと。

2012-03-12 23:59:23
八面大王 @hachimen

Figure 2.17 に行ってみましょう。 これは放射性セシウムで処理したアルビノラットの組織らしい。 「壊死と空洞形成を伴う糸球体の断片化。尿細管上皮の壊死と硝子滴ジストロフィー(変性のことか?)」 とあるけど、 私の診断は、処理の悪いラットの腎臓、著変なし。

2012-03-13 00:08:15
八面大王 @hachimen

まず、糸球体。壊死はありません。断片化のようにみえるのと空洞が出来ているように見えるのは、組織標本を作るときにできたアーチファクトです。つまり、作っている途中でなくなっただけ。糸球体で壊死が起こるのであれば凝固壊死で、核が不明瞭化するのですが、しっかり青く(黒く)染まっています。

2012-03-13 00:12:01
八面大王 @hachimen

そして何より、壊死が起きたり、100歩譲って空洞化が起こったとすると、生体内では必ず反応が起きます。つまり炎症細胞浸潤が有るはずです。それがないのが、アーチファクトなのです。

2012-03-13 00:13:20
八面大王 @hachimen

あとは、Fig 2.18は、標本も写真も汚くてコメントするのが面倒なくらい。。。 細かい解説は省略するけど、こんなの解剖した肝臓ならよく見るので、放射線障害に特異的なものでは全くありません。あ、これだけは病的な所見と言えばそうですね。

2012-03-13 00:22:01
八面大王 @hachimen

考察すると、自説を裏付けるはずの組織所見の解説がこの程度なので、バンダジェフスキー氏は、病理組織学的な診断については素人に毛が生えた程度。この程度の能力では、日本では箸にも棒にもかからないレベルということ。 自分が専門と名乗っている分野でこれだから、あとは推して知るべし。

2012-03-13 00:28:05
八面大王 @hachimen

まとめ。バンダジェフスキー氏が出している写真を診断すると、心臓と腎臓に関しては病的な所見はなく、標本作成時のアーチファクトがあるだけである。肝臓については、病的な所見ではあるが、放射線障害に特異的なものではない。

2012-03-13 00:24:37
八面大王 @hachimen

一応、言いたいことはこれだけ。

2012-03-13 00:28:58
八面大王 @hachimen

@litulon それも見ました。誰も病理医が発言しないから、仕方がなく私が。。。 (^^;

2012-03-13 00:37:32
八面大王 @hachimen

@litulon あ、そうだ。 この「pdf」ですが、ちゃんとしたジャーナルのレビューを通っていないのであれば、「論文」ではなくて、「エッセイ」ぐらいの感じですね。

2012-03-13 00:48:03