#この書き出しいかがですか まとめその10(3/18~23)
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今までのまとめ
まとめその1 http://togetter.com/li/263732
まとめその2 http://togetter.com/li/264257
まとめその3 http://togetter.com/li/265298
まとめその4 http://togetter.com/li/266927
まとめその5 http://togetter.com/li/268178
まとめその6 http://togetter.com/li/269308
まとめその7 http://togetter.com/li/270339
まとめその8 http://togetter.com/li/271399
まとめその9 http://togetter.com/li/272971
では、本題に入りましょう。
3/18 0:00~ #書き出し でお題がそれ以前のもの
息をするように嘘をつくとは、このことを言うのかもしれない。彼女の口から紡がれる全ては嘘で塗り固められている。だがそれは仕方ないかもしれない。何故なら僕の存在が嘘かもしれないのだから。世界が嘘を吐いて、僕が嘘を吐いて、彼女が嘘を吐く。そうして星が回る、のも嘘かもしれない。#書き出し
2012-03-20 22:09:57桜色の雪が降っていた。雪は君の肩にはらり落ち、吸い込まれる。異常気象なのかしら。君はそう言って笑うけど、僕は知ってる。桜色の雪には死者の祈りが混ざってる。「そろそろ行こうか」墓の前、しゃがむ彼女の肩を守るように抱いた。この雪はきっと彼の仕業。僕は墓に眠る彼に嫉妬する。#書き出し
2012-03-18 09:22:33#twnovel 桜色の雪が降っていた。思わずあー、と空に向かって口を開け、舌を突き出す。あ、美味い。周りを見ると、大人も子どもも、同じように口を開けている。みな空を向いて、美味い、自転車に乗って、車窓から顔を出して、危ない、美味い、止まらない。 @gkryu1001 #書き出し
2012-03-18 11:38:35薬指のリングは、あいつへの仕返し。ざまあみろ、私はもっと大きな幸せを掴んでやる。水の入った手桶を逆さにして、あいつの墓石へぶっかけた。勢い余ってはねた水がスカートにぶつかって、ぽたぽたと滴る。涙の代わりだ、くれてやる。#書き出し
2012-03-22 10:09:30紅茶の香りは、いつも別れを予感させる。はじめておいしい紅茶を淹れてくれた人とひどい別れ方をしたせいかもしれないし、その人の月命日だけ紅茶を淹れるせいかもしれない。ストレートで飲み干す味は月を追うごとにおいしさを増す気もするが、あなたとの思い出は、薄く遠ざかっていく。#書き出し
2012-03-19 00:35:06紅茶の香りは、いつも別れを予感させる。彼は何かの儀式のように丁寧に紅茶を煎れる人だった。私の前に置かれたそれを美味しいと言うと、静かに笑う。澄んだ紅を二人で黙って飲み干して、私たちは吐き出すべき言葉でさえも飲み込み続けた。彼の煎れる紅茶はさよならのように甘くて苦い。 #書き出し
2012-03-19 23:12:19かわりに、引き受けるよ。そんな言葉を残して君は去っていった。引き受ける? 何を? そう思ったのまでは覚えている。そこで目が覚めた。今なら何となく分かるような気がする。その日以来、悪夢を見なくなった。長年悩まされていた悪夢を引き受けてくれたのだね。君はバクだったのか。 #書き出し
2012-03-20 04:47:30実のところをいえばナイフは持っていたのだ。小さなウェンガーを、キーホルダー代わりにして。まぁ、銃刀法に引っかかるような刃渡りでは無いし。だから犯人達が銃刀類を全部出すように言った時これは出さないでおいた。俺達人質は後ろ手に縛られた。尻のポケットには辛うじて手が届く。 #書き出し
2012-03-20 04:55:43西風は蒼穹(あおぞら)を高く飛翔した。コードネーム・西風。大気圏内での運用を前提に開発された機動兵器は一気に成層圏に達し、飛行形態から変形し自由落下状態に入る。この状態で関節負荷のデータをリアルタイムで母艦・東風に送信する。ここから可変スポイラによる姿勢制御試験だ。 #書き出し
2012-03-20 05:06:2737℃の浴槽、生ぬるく堅い縁に背を預け、膝を抱えてみる。胎の中の子供のかたちがわかったような気がした。 #この書き出しいかがですか
2012-03-12 01:11:3737℃の浴槽、生ぬるく堅い縁に背を預け、膝を抱えてみる。胎の中の子供のかたちがわかったような気がした。そのまま背を滑らせ頭まで浴槽に漬ける。髪がぬるま湯の中に広がっていく。こんな髪の長い胎児はないな、と湯の中で苦笑すると、口から泡が漏れる。胎児への回帰は無理そうだ。 #書き出し
2012-03-20 05:18:16愛を落としてきた。少女だった記憶の中に。以来、私の中に愛という感覚が芽生えたことは無い。それを私は自らが愛を超越したのだと思っていた。いや、ある意味超越していたのかもしれない。「普通の愛」という意味では。亡くしたはずの感覚が蘇ったのは彼女と会った時だった。 #書き出し #GL
2012-03-20 05:42:59