ラカンの「欲望に関して譲歩するな」と、バブリーな消費主義 - @schizoophrenie さん

schizoophrenie @schizoophrenie

「欲望に関して譲歩するな」は、マーケティングの論理による欲求や要求の満足に抵抗して、他のものautre choseがあることを決然と示し、それを大義とせよ、という意味。なのに、なぜかミメーシス的な「欲しい物が欲しいわ」と混同されて、ブヒブヒ消費しまくれ、という話に誤解される。

schizoophrenie @schizoophrenie

原和之：欲望・無限・美 : アンティゴネの「輝き＝分裂」 http://t.co/y6YFknRL ミメーシス的な「他者の欲望」と自己の固有性の相のもとにある「欲望」の区別については、この文献が参考になるでしょう。両者は全然異なるものだが、しばしば混同されている。

schizoophrenie @schizoophrenie

「欲望に譲歩するな」は、「欲望することなかれ」（禁欲）とは反対のものとしてしばしば論じられる。しかし、譲歩しない欲望は時に「無の欲望désir de rien」でありうる。どんなにおいしい料理を出されても絶対に拒食すること。こうした態度も、欲望に譲歩しないことの一つの形態である。

schizoophrenie @schizoophrenie

精神分析の倫理 下： http://t.co/mSwryia1 精神分析の倫理の原則である「欲望に関して譲歩するな」は悲劇の読解からでてきていることからも明らかなように、これは消費を礼賛するような日本のバブル期のムードとは何の関係もない。

拡大

schizoophrenie @schizoophrenie

表象 04　特集 パフォーマンスの多様体 http://t.co/3Jg70qCL に収録の共同討議「ドゥルーズの逆説的保守主義」では、ラカンの「欲望に関して譲歩しないこと」にも言及されている（言うまでもなく正確な理解）。内容の紹介→ http://t.co/ELVv9U1D

拡大

schizoophrenie @schizoophrenie

ジュディス・バトラー：アンティゴネーの主張 http://t.co/TW4BWsww 絶対に譲れない自己に固有の欲望は、家族の物語の系譜の星座のなかにある（たとえば、父の欲望（の不能）を支えようとするように）。家族制度の固定化という点で精神分析の倫理を批判したのがこの本でしたね。

拡大