ドクトリンとは何か?

Harald Høiback, “What Is Doctrine?” The Journal of Strategic Studies, Vol. 34, Issue 6 (December, 2011) 879-900 http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/01402390.2011.561104 ツイートは、時系列にそってまとめてあり、デコレーション等は一切おこなっておりません。
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@seaofjapan_2

野田首相:太平洋新秩序うたう 5月訪米時、「野田ドクトリン」表明へ - 毎日jp(毎日新聞) http://t.co/yqaK1flF @mainichijpnewsさんから

2012-03-22 12:00:30
D-3@× @DaichiNotGaea

ドクトリンのバーゲンセールだな。

2012-03-22 13:08:55
D-3@× @DaichiNotGaea

ノルウェー国防大学のHarald Høibackが書いた「ドクトリンとは何か?」Journal of Strategic Studiesを読みます。

2012-03-22 13:12:04
D-3@× @DaichiNotGaea

ドクトリンの起源は定義次第。法典化されたのはマケドニアの密集方陣やローマの軍団に根元を見つけられる。文書化されたものならグーテンベルグの発明を待つことになるし、近代的なドクトリンの源泉を探すならフランス革命以後になるだろう。

2012-03-22 13:24:56
D-3@× @DaichiNotGaea

ルパート・スミスによれば、一般的に普及しているように、モルトケが最初の軍事ドクトリン発明者とされる。しかしモルトケの時代にドクトリンの言葉はドイツの軍事用語になく、またクラウゼヴィッツも英訳ではドクトリンの言葉が出てくるけど「戦争論」の原点にはない。

2012-03-22 13:29:45
D-3@× @DaichiNotGaea

現代の軍事ドクトリンの根源を探すなら19世紀のフランスを訪ねなければならない。

2012-03-22 13:31:21
D-3@× @DaichiNotGaea

1870年の仏軍のプロイセンに対する敗北が重大なものとなる。兵力とテクノロジー、あるいは勇敢さや個人のスキルの違いといったもので(過去の戦争とは違って)フランスの大災難は説明できない。

2012-03-22 13:35:48
D-3@× @DaichiNotGaea

しかしながらフランスは1870年の大惨事がフランス軍の何かがひどく間違っていることを示していたと理解した。

2012-03-22 13:41:20
D-3@× @DaichiNotGaea

フランス軍は新しい勝利の公式のみならず、意志の力をかきたてそして後にélan vital、不可欠な気迫?として知られるものを育む何かを必要としていた。

2012-03-22 13:45:23
D-3@× @DaichiNotGaea

その何か、十字軍が有していた確信、聖なる教義にかきたてられた、のを呼び起こすのがla doctrineだった。ドクトリンはもっともらしく確信を、宗教の領域でそうしたように、軍隊に呼び起こした。

2012-03-22 13:50:48
D-3@× @DaichiNotGaea

1903年、20年以上の成熟を経て、ドクトリンはFerdinand Fochに明瞭な軍事概念としてはっきりと打ち出された。

2012-03-22 13:52:49
D-3@× @DaichiNotGaea

つまりドクトリンは(プロイセンではなく)フランスの発明品であり、それは次の戦争に勝つためと、そうするための闘志に火をつける2つの目的を持っていた。

2012-03-22 13:57:28
D-3@× @DaichiNotGaea

ここでドクトリンの本質を抽象化するっためにスポーツの世界を迂回する。チームスポーツにおいて原則的にほとんどチームを作る方法は二通りある。

2012-03-22 14:20:52
D-3@× @DaichiNotGaea

一つ目は使用できる最高のプレイヤーを揃え、それから技能と適性に基づいて配置する。試合中は機会を可能な限り活かすため、個々の選手たちがその場その場でできるかぎり自分たちの判断と能力を用いる。

2012-03-22 14:25:45
D-3@× @DaichiNotGaea

第二の方法は試合を永続的なシステムと特定のプレイのやり方の基礎に置くものだ。プレイヤーは定められたスキームに従って選ばれ、鍛えられ、試合をする。これがドクトリン的なアプローチ、その目的は単なる部分の合計よりも大きな総合力を生み、最高のプレイヤー抜きに最高のチームを作ることになる。

2012-03-22 14:31:45
D-3@× @DaichiNotGaea

ドクトリンのような我々に勝つためにどうプレイすればいいかを教えることができる策は3つの基本要素を含んでいる。はじめに、それは勝利に導くものについての前提を必要としている。それは説明とある種の理論の要素を必要としている、なぜなら理由に裏打ちされたステートメントは説得力があるからだ。

2012-03-22 14:37:45
D-3@× @DaichiNotGaea

次に我々は文化的要素を考察に入れなければならない。チームを構成するプレイヤーは誰なのか? 第一に何が彼らをピッチへと突き動かしているのか?

2012-03-22 14:40:48
D-3@× @DaichiNotGaea

プレイヤーたちはそれを有効にするためにまじめに予め定められた枠組みに従わなければならない。最良の論拠の力に加えて何らかの形の権威(authority)を運ばなければいけないのだ。

2012-03-22 14:43:44
D-3@× @DaichiNotGaea

ドクトリンの三位一体はauthority(権威と服従)、rationality(理論)、A-rationality(文化)となる。

2012-03-22 14:46:37
D-3@× @DaichiNotGaea

【理論】ドクトリンの重要な機能は「なぜ」選好されたドクトリンが他のすべての現実的な代替案より優れているかを説明することだ。言い換えると、ドクトリンは根拠に基づいて擁護される、利用できる最良の考えと表現できる。

2012-03-22 14:52:02
D-3@× @DaichiNotGaea

【文化】文化は思いがけない力を持っている。それは人々を動かし物事を引き起こすことができなければならない。文化はまた巧みに扱われるものだ。ドクトリンの作り手が文化の主人でなく奴隷ならば、ドクトリンは風向計以上のものではない。

2012-03-22 15:16:09
D-3@× @DaichiNotGaea

【権威】軍事作戦は本来的に集団行動であるから、時として権威を伴ってどの道を行くかを選び、信用する理論の選別を支持することは必要である。

2012-03-22 15:20:37
D-3@× @DaichiNotGaea

ジェフリー・ティル'Seapower'より引用。「海洋ドクトリンは特定の時と場所における軍事理論の応用である。もし海洋理論が調理場のartについてのものならば、ドクトリンは今日の献立に関するものである。両方<調理場、今日>が不可欠である」

2012-03-22 15:26:47
D-3@× @DaichiNotGaea

ドクトリンはゆえに単なる物事がいかに専門家によって行われたかの記述ではなく、いかに行われるべきかを教える規定・命令でもあるのだ。

2012-03-22 15:29:42
D-3@× @DaichiNotGaea

全てのドクトリンはTheory, Culture and Authorityの三本柱を含んでおり、そしてドクトリンは3つを同じ程度に強調する必要はない。その比重は必要性に応じて多様になる。

2012-03-22 18:56:33