武雄新図書館構想 条例の問題

武雄市の条例について、現状のまま新図書館構想を実現すると問題になり得るものを挙げます。
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  • 佐賀県佐賀市

佐賀県内で図書館を指定管理者制度によって運営していた佐賀市(旧東与賀町)では、指定管理者に秘密保持義務を定めています。

東与賀図書館、指定管理者制から佐賀市直営へ /佐賀のニュース :佐賀新聞の情報サイト ひびの

佐賀市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例

(秘密保持義務)
第9条 指定管理者又はその管理する公の施設の業務に従事している者(以下この条において「従事者」という。)は、個人情報が適切に保護されるよう配慮するとともに、当該公の施設の管理に関し知り得た秘密を、他に漏らし、又は自己の利益のために利用してはならない。指定管理者の指定の期間が満了し、若しくは指定を取り消され、又は従事者の職務を退いた後においても、同様とする。

  • 静岡県浜松市の場合

平成18年3月24日 浜松市条例第33号 浜松市立図書館条例の一部を改正する条例

(秘密を守る義務)
第13条指定管理者の役員及び職員は、業務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

指定管理者制度の導入に伴い、「浜松市立図書館条例」に「秘密を守る義務」が加えられました。

平成20年9月30日 浜松市条例第61号 浜松市指定管理者による公の施設の管理に関する条例

(秘密保持義務)
第12条指定管理者の役員等若しくは指定管理者の管理する公の施設の管理に係る業務に従事している者又はこれらの者であった者は、当該公の施設の管理に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は当該公の施設の管理以外の目的に利用してはならない。

「秘密保持義務」を含む「浜松市指定管理者による公の施設の管理に関する条例」の公布・施行に伴い、「浜松市立図書館条例」から「秘密を守る義務」が削られました。

つまり、浜松市においては図書館に指定管理者制度を導入する時点で守秘義務が明記され、さらに指定管理者の条例に引き継がれたことになります。

武雄市は図書館の指定管理者制度への移行に際し、指定管理者の守秘義務を緩和ないし削除することになるのでしょうか。もしそうなったら、浜松市とはまるで逆コースをたどることになりますね。

一般人がウェブでちょっと探してみただけでこんなに多くの自治体が図書館に、または図書館を運営する指定管理者に守秘義務を条例で定めていることがわかります。「何ら公定力を持たない規範」がなぜこれほどたくさんの自治体で条例になっているのでしょうか。不思議ですね。

問題点のまとめのまとめ

まとめ 武雄新図書館構想 問題点のまとめのまとめ 問題点のまとめをまとめました。 13767 pv 31 9 users 1
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