俺の幼馴染み　アイナはアホネン　No.９

切腹の人 @TunaHarakiri

そういう状況でアイナ母はアイナ父に命を救われ、絶望的な状況下で颯爽と現れたアイナ父の姿をヒーローであるとさえ思ってしまった。当時から意識していたとはいえ異性としての思慕以上に、この人がいなければ自分は生きていけないと言った依存や崇拝に近い信頼が芽生えたと妄想した。

切腹の人 @TunaHarakiri

その一方でまたアイナ父はアイナ母を帰国させずに手元に置く理由が必要だった。そのため、彼はアイナ母とその家族お大災害より救出する際に「救えたかもしれない友人達を結果として見殺しにしたかもしれない」という心の傷を負うことになった。アイナ母を見捨てる事は友人の命を冒涜する行為にもなる。

切腹の人 @TunaHarakiri

アイナ母の妊娠が発覚した際に中絶させられなかったのも「また自分は罪もない命を、自分の身勝手で見捨てるのか」という思いがあったのかもしれない。あるいはそれは彼が除隊するまでの間に何かのドラマがあった可能性も示唆される。結果としてアイナ父は全てを背負い、アイナ母の出産を支援する。

切腹の人 @TunaHarakiri

以前のネタでも触れたけど、アイナ父は、アイナ母がもし誰かに恋をしたらその人を大事にしなさいと言って身を引きアイナを一人で育てる覚悟を決めていたし、アイナ母の両親や本家それにアイナ母当人にも告げていたと思う。なにしろ出産したとはいえ、彼女は人生のやり直しが幾らでもきく年齢だから。

切腹の人 @TunaHarakiri

実際にそういう事態(アイナ父母が別れる）になった場合、資産家であるアホネン本家やアイナ父の所属していた軍(おそらく大震災で救助活動をした予備役ということで国内外にアピールしたであろう)が致命的なダメージを受けたであろうことは想像に難くない。

切腹の人 @TunaHarakiri

｢極東の国で人命救助で活躍した英雄は、10歳に満たない少女を凌辱するために友人の命さえ見捨てた鬼畜だった｣「お相手はフィンランド名家のアホネン家の末女。前総帥と共に極東で何をしていたのか」ゴシップ共が喰いつく絶好の餌であろう。

切腹の人 @TunaHarakiri

つまり、事は既に十歳の少女と三十路近い予備役軍人の恋愛ごっこというレベルを超えた問題になっていた。法的に後ろ指を指されぬ十七歳の誕生日をアイナ母が迎えるまで、アイナ母とアイナ父を別れさせてはあかんと、事情を知る者たちは東奔西走することになる。

切腹の人 @TunaHarakiri

とりあえず妄想の続きは夜以降に。

みなづき 魚介牛骨味噌チャーシュー麺🍥 @jun_minazuki

@TunaHarakiri おはようございます〜。オトン兵役時のネタ頂いて生産してきまっス(勝手w

切腹の人 @TunaHarakiri

@jun_minazuki どうもおはようございます。オトンの兵役時代はキートン先生とかパイナップルアーミーにセガールを混ぜてジェームズっぽくした話かもしれませんね！

恭也オルタ @Kyoya_Tsukimura

@TunaHarakiri いつも拝見してますがネタとしては設定が濃厚で読み応えがありますわ。しがない書き手の一人としては勉強になります。

切腹の人 @TunaHarakiri

@Kyoya_Tsukimura こういう設定は本来は表に出すのは野暮なんでしょうけど、まあ自分の中でどういう風になっているのかをまとめるメモ代わりに出してみました。恐縮であります。

切腹の人 @TunaHarakiri

「一つの嘘を信じさせるためには、残る九十九お真実で埋めてなお足りぬ」というのはフィクションを描く上での重要な考えではないかと思ったりします。１つのシチュエーションを成立させるためには、どんな前提が必要なのか。そういう感じで垂れ流していこうと思います再開。

切腹の人 @TunaHarakiri

（続き）

切腹の人 @TunaHarakiri

ここでトラキチという人物の設定が二転三転することになる。実を言えばトラキチ（コードネーム）は、アイナ父が日本に来るための理由として作られた人物である。当初は外交官もしくは水産物を取り扱う商社マンという可能性もあった。がアイナ父が兵役時代に知り合うという点で、トラキチは変貌する。

切腹の人 @TunaHarakiri

現在もなお正体不明のトラキチではあるが、この頃は防衛省ないし宮内庁関連の諜報工作員という性質を有していると考えていた。おそらくは日本の国益に関係する幾つかの重要な作戦に置いてトラキチとアイナ父は協力関係にあり、アイナ父は日本への興味を持ったという流れである。

切腹の人 @TunaHarakiri

冗談的なネタでミルヒやアイナがトラキチをニンジャと呼ぶ事があるが、トラキチの正体の候補の一つは乱破の末裔でありフリーの情報工作員である。亀爺や獅頭あたりは、明治維新により行き場を失った各流派の忍び達が身を寄せ合って裏稼業で生きていた者たちということも匂わせてはいる。

切腹の人 @TunaHarakiri

これまた冗談のネタ続きになるが、亀爺達の暴走した果ての目標の一つは「幕府の再興」である。幼馴染を若殿と呼び、姉が名を「葵」と個人的につけているのはその辺の含みではあるがまあ活かされる事のないネタなので御愛嬌。ちなみに政府転覆の野望はトラキチにより既に潰えている。

切腹の人 @TunaHarakiri

かくしてトラキチは「デタラメな背景と技能と経歴を持ち、物語の軌道修正を行う際に便利な最終兵器」という役割を担うことになる。その最たるものが「トラキチは幼馴染の父親ですか？」というものだった。これによりトラキチはアホネン家の運命に大きく関与することになった。

切腹の人 @TunaHarakiri

トラキチさんは前述のように軍人としてのアイナ父と協力関係にある諜報工作員であり、同時にアイナ父およびアホネン家が関西を拠点とするための理由になった。つまり日本とフィンランドの事情を熟知し、両政府にそれなりに働きかける事ができる存在だ。そうでなければアホネン家は都内に住んでいる筈。

切腹の人 @TunaHarakiri

アイナ父とアホネン家を引き合わせた（おそらくはフィンランド国防軍からの要請もあっただろう）トラキチがアイナ母の妊娠を知った際にとった行動は、フィンランドのアホネン家およびフィンランド国防軍との秘密交渉だったと推測される。なにしろアイナ父は真っ白に燃え尽きているのだから。

切腹の人 @TunaHarakiri

ここでトラキチがアホネン本家と交渉した際にどのような話し合いになったのか一部について妄想してみようと思う。

切腹の人 @TunaHarakiri

現総帥「全寮制の寄宿学校に17歳まで閉じ込める、二票。謎の病死、一票。謎の事故死、二票。G13型トラクター購入、十五票。讃美歌十三番、二十三票。好色で知られる老貴族に後妻として迎えてもらい穴という穴を調教されつつ凍結した精子で常時妊娠する余生を送る、五十三票……貴君らは馬鹿かね」

切腹の人 @TunaHarakiri

幹部A「悪巧みですので、お揃いの三角頭巾を用意ました」　幹部B「身内の人生を台無しにする話し合いに正義などありますまい」　幹部C「禅譲されたとはいえ前総帥派を掲げて当家乗っ取りを企む輩にとっては絶好の材料です。状況次第では不幸な事故に見舞われることさえ覚悟せねばなりませんぞ」

切腹の人 @TunaHarakiri

現総帥「本音は？」　幹部A「10歳の幼な妻が妊娠出産とか羨まけしからん」　幹部B「現役時代の曹長に命を救われて以来虎視眈々と曹長の妻の座を狙っていた御婦人の嫉妬ががが」　幹部C「曹長は極東での救出活動で軍内部で英雄視されてます。このスキャンダルは軍にとっても大打撃であるとか」