うずまき博士の光る!お話!

サイリュームからはじまって、化学発光と生物発光のお話まで。
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ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

さて、今夜も?楽しい科学実験の時間。 問題です。 写真に写ってる2種類の液体、混ぜるとどうなるでしょう。 http://t.co/jYGuOAVn

2012-07-02 23:44:21
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

@ALUMII @SubaruTakeshima 化学発光と呼ばれる発光の種類です。コンサート会場でよく見かけるサイリュームの中の液体だけ買いましたです。

2012-07-03 00:06:51
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

@nacco_86400s もう一方はシュウ酸エステル誘導体+蛍光物質ですえ

2012-07-03 00:11:00
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

@KAZE ルシフェリンも持ってますが、お高いのであまり使ってません… http://t.co/wuNYHfGg 

2012-07-03 00:12:52
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

@nacco_86400s 混ざった状態で販売してます。市販のサイリュームもよく見ると2重構造になってます。プラスチックチューブの中にガラス管が入ってます。んで、それぞれにさっきみたいに別々の液体が入ってて、パキッと折ると中のガラス管が割れて液体が混ざって光るというわけです。

2012-07-03 00:18:04
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

@KAZE そう、じつはキッコーマンはルシフェリン系の研究が盛んなのですよ。微生物測定に応用するとか何とかって理由だったと思います。

2012-07-03 00:18:44
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

さて、先ほどの化学発光の反応、図にまとめるとこうなります。 http://t.co/r13grGYs

2012-07-03 00:22:00
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

超大雑把に説明すると、ある化学物質に過酸化水素を混ぜると最終的に二酸化炭素が出来る。その途中でその化学物質が持ってたエネルギーで蛍光物質がエネルギー的に高い状態(励起状態)にされる。

2012-07-03 00:27:08
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

んで、エネルギー的に高い状態にある蛍光物資が普通の状態に戻るときに、持ってたエネルギーが光として放出される。これが、サイリュームの光る原理。

2012-07-03 00:27:25
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

化学発光と呼ばれるこの光、電気も使わないし、熱もほとんど発生しない。 だもんで、アポロ計画の頃に安全に光を得るために開発されたとか何とか。

2012-07-03 00:29:02
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

化学発光は化学反応なので、暖めるとより強く光ります。 発光継続時間は化学反応の継続時間に比例します。 だもんで、長く光らせるためには、なるべく低温に置くのがコツ。 例えば夜のコンサートや観望会で使用したサイリュームをおうちに帰って冷凍庫に入れとくと1〜2日は光ってます。

2012-07-03 00:30:56
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

あ、ちなみにサイリウムではなくサイリュームね。英語で表記すると「Cyalume」発音的にはサイアルームだけどね。 日本の会社がかなりのシェアを持ってるらしい。

2012-07-03 00:35:16
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

ホタルの発光も電気を使わず化学反応だけで光る発光だけど、生物材料を使用するので生物発光と呼ばれる。 http://t.co/CEDvvfPL

2012-07-03 00:37:06
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ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

ホタルの光る原理を図にまとめてみました。 http://t.co/c84dKAO4 経発光基質であるルシフェリンと発光反応を進める酵素であるルシフェラーゼ、そして反応を進めるエネルギー源のATP。この3つで反応が進んで光ります。

2012-07-03 00:39:21
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

発光にタンパク質を使うもんで、反応系は熱に弱いです。pHでも光が変わります。またATPを使用するので、ホタルは自在に明滅できるわけです。

2012-07-03 00:40:21
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

ホタルのルシフェラーゼの構造がX線結晶構造解析で解明されたのが1996年。でもこの時にはなぜ光るのかまでは構造学的に解明できなかった。

2012-07-03 00:45:32
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

んで、ルシフェリン-ルシフェラーゼの光る原理が構造学的に解明されたのが2006年。つい最近ね。解明したのは京大薬学部の中津さん。あたしの構造生物学の師匠ですわ。SPring-8を使って解明したの。http://t.co/L8Gl8yvO

2012-07-03 00:46:15
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

実際のホタルの光はあまり熱を出さない「冷光」なので、身は焦がさないんですけどね。でも秘めたる想いで胸を焦がすオニャノコはいいですにゃ RT @xueliu314: @巻 ぐるぐる先生、この画像みたら、「泣かぬ蛍が身を焦がす」っていう諺が浮かびました〜。

2012-07-03 00:47:27
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

さて、お気付きの方もいらっしゃるかもですが、化学発光も生物発光も光を発する物質にはある共通点があります。

2012-07-03 00:48:44
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

光る物質はベンゼン環がたくさんあったり、二重結合がたくさんあったりします。共役構造と呼ばれるこれらの構造が発光に関わってます。 すみません、きちんと説明するにはあたしも勉強不足で… ま、二重結合なくても光る物質はあるのですが、一般的に二重結合やベンゼン環があると光りやすいです。

2012-07-03 00:58:51
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

みんな大好きリポビタンDにもビタミンB2が含まれてます。ビタミンB2、別名リボフラビンといい、環状構造が3つ並んだ構造を内部に持ってます。この構造のお陰で、リポビタンDにブラックライトを当てると、キレイに光るのです!  http://t.co/qgM4pqAD

2012-07-03 01:02:39
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ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

えっと、光るリポD、ふくちんさん( @kazufukuda )のページにもまとめられてます。 http://t.co/6HdPXQLL

2012-07-03 01:05:02
ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

DNAも光るのよ。DNAと結合する蛍光物資とと混ぜてます。http://t.co/abYJ5xgp この実験に使ってる蛍光物質はDNA結合能があるので、強い発がん性を持ってるの。

2012-07-03 01:12:17
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ぐるぐるうづまき @guruguruuzumaki

星と風のサロンにいらっしゃった方には実演しましたが、クロロフィルも光るのです。エタノール抽出したクロロフィル(葉緑素)に白色光を当てると、赤く光ります。 http://t.co/DuMPx8Nq

2012-07-03 01:15:30