柚木ミサトさん(あかいつぶつぶの絵でお馴染み)と早川由紀夫さん(群馬大学教授)のダラダラ・カフェ・トーク(渋谷・2012年8月15日)速記録
早川「現在の問題は補償がない、ということ。補償は、自分たちで求めなければ与えられない。この国は、一番安く済む方法を取ろうとしている。人間としての尊厳を維持したいと思うなら、国に対して全額補償を求め、移転先も求めるべき。」
2012-08-15 18:20:03早川「現在の状態は補償がついてない。補償がないから動けない。どうしてそういう状態かというと、みんなが集団で全額補償しろと訴える選択をしないから。」 ( #opkodomotachi live at http://t.co/9o8aRnKC)
2012-08-15 18:19:25早川「先ず問題は補償がないこと。一年前は一揆しろと言った。この国は最も安く済ます方法を編み出した。補償を要求しないので仕方ない。当事者が決めること」 ( #opkodomotachi live at http://t.co/1oVeheut)
2012-08-15 18:20:10質問者「この本は、線引きの外側で使うべきものではないか」 早川「線引きについて、柚木さんとは認識が違う」 柚木「違う。線をどこに引くかは、私は考えていない」 早川「それは無責任」 横川「木村さんは線を引いているはず」
2012-08-15 18:21:20柚木「読み方はひとそれぞれ。こうに違いない、と言われるのはちょっと」 早川「こうに違いない、とは言っていない。僕はこう読む、ということ。」
2012-08-15 18:22:28早川「僕は東大話法(ものごとを婉曲に言う言い方 by 安冨歩)を使わないのが特徴。私の個性。それで私を評価する人もいるし、非難する人もいる。」 横川「そういう人でしかありえないですよね。東大話法を使えないのが早川さんの特徴」
2012-08-15 18:24:28横川「まあ、これ以上は平行線のような気がするんですが・・。まとめるのは無理でしょう。僕はある時期までは残留支援はすべきじゃないと思っていた。けれど、避難してから戻ってくる人もいる。」
2012-08-15 18:26:33質問者「福島の人は、この本に書いてあるようなことはわかった上で住んでいるんじゃないですか?」 横川「モニタリングポストの値が(実際より)ちょっと低いよね、っていうぐらいのことは知っている。でもモニタリングポストの方が高いところも。」
2012-08-15 18:28:49会場「この本に書いてることは福島のお母さんは知ってるんじゃ?」横川「勿論。福島の人は全っぶ知ってます!」 ( #opkodomotachi live at http://t.co/1oVeheut)
2012-08-15 18:28:05横川「ただ、論理的に詰めてるわけじゃないので、揺れてる人が多い、これからも変わる。いわきに移る人も多いし、、、。」 ( #opkodomotachi live at http://t.co/1oVeheut)
2012-08-15 18:29:18終了。最初の方、文字にしていませんが、「世界でいちばん放射線にくわしい小学生になれるキミへ」という本の言葉に早川さんは不同意。小学生がそんなことに詳しくなる必要はない。そんなことを気にして生きていかなくちゃいけない小学生時代をすごさなければいけないのはおかしい、と。
2012-08-15 18:32:45子どもはもっとのびのびと育つのが望ましい。放射線を気にしながら生活を送らざるを得ないなら、そのことを大人になって彼らは納得できるだろうか、と。
2012-08-15 18:33:50「世界でいちばん放射線にくわしい小学生になれるキミへ」と「勉強しないと死ぬぞ」は一見似ているように思えるのだけれど、早川さんは小学生に対して「勉強しないと死ぬぞ」と言いたいわけじゃないのだろうな、と。「勉強しないと死ぬぞ」は自己決定できる若者や、大人に対するメッセージなのだろう。
2012-08-15 18:35:42子ども向けに行われた小山のスライドを見ると「おとなが言うことをそのまま信じていると、君たちの命がちぢまってしまう。」「放射能をあびるとがんになります。」「がんになったひとは半分くらいが死んでしまいます。」「かしこい子どもが生き残れます。」はあるが、「勉強しないと死ぬぞ」はない。
2012-08-15 18:40:54でも早川マップ7訂版にはあるな。「勉強する」は放射線にくわしくなることを目的としているわけじゃなく、ある程度勉強して判断して、もう考えなくて住むように環境を変える、ということも含むから、「世界でいちばん放射線にくわしい小学生」という考え方とは相容れないのかな。
2012-08-15 18:43:17@mu0283 子供が放射線に詳しいことに越したことはありませんが、そんなことよりも子供を守る大人の責任こそが第一義、という早川さん流の争点先鋭化ではないでしょうか。
2012-08-15 19:07:37対談、柚木さんは「避難」という言葉がないからといって残留を支援しているというわけではない、この本は今後も見据えて書いている、という趣旨の発言があった。それはp.40「話し合いを広げていこう」のあたりを指しているのかなと思った。「行政につなげていく」という部分。
2012-08-15 20:32:21早川さん、柚木さんに対して、「ちゃんと言葉にして言わないと」と(ビールの席で)。対談でも柚木さんは言葉をかなり選んでいた。差別の問題にも触れた、いろんな人が読むことを考えて書いた、というあたりからも感じたが、ビールの席でも柚木さんはUstを意識し言葉を選んでいるんだろうと。
2012-08-15 20:37:10早川「本を出版するというのは社会的な行為である。郡山の小学校の授業向けにつくった、ということにとどまる問題ではなく、この国のコンセンサスを作る意図で出版したと考える。そのため、それに対して反論する意義があると考えている。」
2012-08-15 21:12:52早川「自分の小学校の子どもに直接向けるならプリントで十分。他の小学校の子どもにも届けたいというなら、福島の小学校の子どもを読者に想定したもの、ということになる(柚木さんは特定地域の読者層を想定するものではないと語ったが)。」
2012-08-15 21:17:05