米沢嘉博記念図書館開館3周年記念イベント「現代マンガ図書館から受け継がれたもの」宮本大人氏による実況まとめ

2012/10/14(日)に明治大学で行われたシンポジウムの宮本大人氏(明治大学国際日本学部准教授)による実況つぶやきのまとめです。 登壇者 森川嘉一郎氏(明治大学国際日本学部准教授) 吉村和真氏(京都精華大学マンガ学部准教授) 表智之氏(北九州市漫画ミュージアム専門研究員) 続きを読む
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MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

閲覧用図書にビニールカバーをかける方法は、現代マンガ図書館のそれを採用。一般的な図書館で使われているもっと堅牢なカバーリングの方法もあるが、議論の上、内記方式を採用。

2012-10-14 17:33:07
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本そのものにブッカーと呼ばれるビニールカバーを貼ってしまわない、という「元の形のままの維持」にこだわったことが、当初図書館勤務経験のある司書さんに十分理解してもらえていなかった。表さんにとっては内記さんの考えがあまりに当たり前になっていて、きちんと言語化して説明できてなかった。

2012-10-14 17:36:10
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「漫画」という資料の特性に合わせて作っていくと、図書館のようで図書館でない、博物館のようで博物館でない、というある意味あいまいな施設になってしまうが、そこをきちんと漫画に特化した施設として確立していくことが必要。

2012-10-14 17:39:04
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

国会図書館では単行本のカバーを廃棄してしまうことに対する内記さんの怒りという背景の説明が森川さんから。

2012-10-14 17:39:56
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ここからディスカッション。森川さんから各地にいろんなマンガ関連施設ができるなかで、各施設の特性に偏った資料収集が行われることがたくさん増えていくと、そこからこぼれおちるものもあるのでは?との疑問。

2012-10-14 17:42:16
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

吉村さんは、どんどん施設に増えてもらって、お互いの館で重複するものがあっても、とにかく広く浅くたくさんあちこちでカバーしていくことが緊急と。

2012-10-14 17:43:20
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

森川:公的な施設に向かないタイプのマンガの収集に対して準備段階でどんな議論が?表:当初はあったし、それは踏まえているが、ミニ秋葉原的なビルに入ることが決まってから、地域活性化が前面化し、その種の懸念はあまり聞こえなくなった。

2012-10-14 17:45:34
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

が、批判を浴びる可能性は常にあるので、閲覧コーナーではゾーニングに工夫。

2012-10-14 17:45:59
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

森川:本来読み捨てられていくものとしてのマンガという性格を強調する吉村さんにとって、それをアーカイブするということの意味は?吉村:読み捨てられるものだからこそ公的な施設が残す意味がある、という理屈がまず一つ。

2012-10-14 17:50:07
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

なぜ大学で漫画?公的ミュージアムで漫画?という疑問を持たれること自体が、考えるに値する知的な主題なのだということを、積極的に攻めの姿勢で提示していけるのは大学の強み。

2012-10-14 17:51:26
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米沢嘉博記念図書館では企画展で人を惹きつけて2階の閲覧室に導く形だが、京都では実際展示には来館者の4割も入らず、7割は閲覧だけで帰る。北九州は国際観光都市京都と違って市内在住者の利用率が半数近い。結果やはりリピーターが多く閲覧が重要。

2012-10-14 17:56:33
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

だが、マンガ展そのものが首都圏や関西とちがって希少性があるので、全国巡回展を積極的に受け入れることで市外からの利用者も呼び込みたい。

2012-10-14 17:57:47
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

今後の展望について。森川:「国営マンガ喫茶」に変わるものとして文化庁がマンガ関連施設のコンソーシアムの構築などやっているが?吉村:それはそれでもちろん重要だが、政治がこれだけ流動化している中では、大きな話より、とにかくこの3館の連携でスタートすることがよいのでは。

2012-10-14 18:01:17
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

表:お互いがお互いに学び合うことのもたらす実り大きいはず。こうした施設をになう人間を育てていく上でも。

2012-10-14 18:02:05
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

フロアからの質問:本ではなく原稿・原画類の保存について各施設はどう考えるか。表:ゆかりの作家さんすべてから寄贈された収蔵しきれない。が、関谷ひさしさんのは受けたし、さしあたり、先のことは考えず、受けられるものは受けられるだけ受けたい。

2012-10-14 18:10:32
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

吉村:竹宮惠子さんを中心とした「原画ダッシュ」の試みがある程度成果。今、まだ公表できないプロジェクトで原画収集・保存の方法を検討。森川:(仮称)東京国際マンガ図書館ではアニメ、ゲーム関連の資料も収蔵予定なので、様々な前例のない資料の保存方法を考えなければならない。

2012-10-14 18:13:12
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

まとまっていい環境で保存するという観点からは海外に流出させた方がよいかもしれないという考えもありうるが、それは文化庁と付き合う中では言えない。美術品のように原画市場を形成することで原画の価値を上げて残るようにする手もあるが、原画を持っている漫画家に固定資産税がかかるように。

2012-10-14 18:18:00
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

質問:文学館などの関連施設との連携などは。吉村・表:博物館や文学館から学ぶものは多い。相互にノウハウの提供などはかんがえていける。

2012-10-14 18:20:16
MIYAMOTO,Hirohito @hrhtm2011

森川:漫画家の個人記念館は全国に多くあるので、それらをもっと有機的に横につなげることも考えていくべき。

2012-10-14 18:21:13